『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』
大阪大学ショセキカプロジェクト (著, 編集)
今回は、つい先日頂いた休暇中に読み漁った本たちの読書感想文を書いてみたいと思います。
読もうと思ったきっかけは質問箱に届いたドーナツの穴問題についてでした。聞いたことはある内容でしたが、しっかり存じておりませんでしたのでちょっと趣味がてら調べてみたく探してみたところ見つかった本です。
おすすめしたい人
・これから文理選択をする中学生や高校生
・どの大学に進学しようか悩む高校生
・これから研究室を決める大学生
・広く浅く教養を身につけたい社会人
多様な屁理屈の大集合
この本は、大阪大学のそれぞれの教授がご自身の研究分野のあれこれを駆使してドーナツの穴だけを残して食べる方法について論じています。
各先生「前提として…」とドーナツにとやかく言うところから、大体スタートします。もはやドーナツではない話もあったりしますが、それもまたらしさを醸し出しています。
読みやすい章・読みづらい章
読みやすい章と読みづらい章は人によって異なるかと思いますが、読んでいるうちに、それがどうしてなのかに気が付くことができます。
東野圭吾さん(工学部)は読みやすいけど、村上春樹さん(文学部)は読みづらい的なところです。
ただ、慣れなのか、好みなのか、持って生まれた感性なのかはわかりませんが、知らないから受け入れられないというのは大いにあり、わかると案外すんなりはいってきたり。
コミュニケーションでも、相手の考え方や伝え方や話し方を理解することで、お互い楽になることが多いですよね。
愛情の持ち方
最後にこの本を読んで一番感じたことは、自分の研究に対しての愛はがすごいのはもちろんのこと、とにかく愛情の持ち方や愛の表現方法がみんな違ってみんないいです。
言葉巧みな人、寡黙な人、回りくどい人、直球の人、愛はそれぞれです。
そして学ぶことの楽しさというのをひしひしと感じられます。まるで子供が無邪気に遊んでいるかのように研究熱心です。つらさは微塵も感じません。
こんな風に愛を向けられたら楽しいということを思い出させてくれました。
最後に
大学進学や高校進学など、何を勉強しようかなと思うときに、こんな風に勉強している大人がいることを知っていたら、勉強への抵抗ももっとなくなっていくのではないのかなと思いました。
この本は学生がプロジェクトとして立ち上げたものというところも、楽しさを随所に感じる理由なのかもしれません。青春。。
(私のお気に入りは精神医学の文章が美しすぎる先生)
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