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うつ病によくある誤解5選

こんにちは、皆さん。

今日は、うつ病に関するよくある誤解についてお話ししたいと思います。うつ病は多くの人々に影響を与える深刻な精神疾患ですが、当事者の立場から、正しい理解がまだまだ不足していると感じます。

これらの誤解を解消することで、うつ病に対する認識を改善し、サポートの手を差し伸べやすくなるかもしれません。

※なお、間違いが無いように気を付けてはいますが、医療従事者ではなく、当事者なので、正確な医療情報をお求めの方はご留意ください。

誤解1: うつ病は「ただの気分の落ち込み」だ

知識がない方は、うつ病を一時的な気分の落ち込みと混同しがちです。しかし、うつ病は一過性の悲しみやストレスとは異なり、長期間にわたって続く深刻な症状を伴うことが特徴です。これには、持続的な無気力、興味の喪失、集中力の低下、食欲や睡眠の変化などが含まれます。

誤解2: うつ病は「心の弱さ」や「意志の弱さ」の結果である

うつ病は決して心の弱さや意志の欠如から来るものではありません。脳の化学的なバランスの乱れや遺伝的要因、環境的ストレスなどが原因となる複雑な病気です。

「気合でどうにかなる」「うつ病なんて、甘えだ」

そんな偏見がまだあるようですが、身体的な病気と同じく器質的な要因のあるれっきとした病気です。癌を気合で克服できないように、うつ病も、本人がどんなに望んでも、気合では克服できません。

適切な治療や支援が必要であり、自己の力だけで克服するのは困難です。

誤解3: うつ病の人は「いつも悲しい」

うつ病の症状は個人によって異なります。必ずしも常に悲しいわけではなく、無感情や興味の喪失、過剰な疲労感なども見られます。外見上は元気そうに見える場合でも、内面では深刻な苦しみを抱えていることがあります。

また、数年前は新型うつと呼ばれていましたが、「自分の好きなことはできる」うつ病の方もいらっしゃいます。うつ病には波があり、全く動けないような劇症であることもありますが、良くなってきたタイミングで、精神的負荷が少ない「好きなこと」であれば取り組めることもあります。

仮にうつ病の方が遊んでいる姿を見かけても、それだけを理由に「仮病だ」などと判断しないでいただきたいです。

誤解4: うつ病は「薬を飲めばすぐ治る」

抗うつ薬は多くの人にとって効果的な治療法ですが、万能ではありません。もちろん、軽症のうつ病や、根深い問題が無い場合は薬物療法のみで寛解する場合もあります。ですが、もともと本人が抱えている生い立ちや環境の問題が深ければ深いほど治療には時間がかかることが多く、薬物療法だけでなく、心理療法や生活習慣の改善も重要です。また、個々の患者に最適な治療法を見つけるためには、専門家との継続的な相談が必要です。

とはいえ、治らない病気ではないので、「きっと治る」と信じて治療を続けていくことが大切です。

誤解5: うつ病は「誰にも相談しないほうがいい」

うつ病になると、自分が迷惑をかけているのが心苦しく、誰にも頼れないと感じることも多いでしょう。

ですが、うつ病の症状を抱えているときに孤立することは非常に危険です。例えば、生活が成り立たないほど食事や掃除など基本的な身の回りの世話が困難になったり、あるいは症状の一環として希死念慮や自殺企図がある可能性もあります。

信頼できる友人や家族、専門家に相談することで、適切なサポートを受けることができます。

予後が悪く生活が困難な場合は、精神科にかかるにしても、ケースワーカーやソーシャルワーカーが常駐していて、サポートを受けられるような病院を選んだ方が望ましいでしょう。福祉制度や生活の相談にも乗っていただけます。周囲の理解と支援が、回復への大きな助けとなります。


うつ病に対する誤解を解消することは、患者やその周囲の人々にとって非常に重要です。正しい知識を持ち、偏見をなくすことで、より多くの人が適切なサポートを受けられるようになることを願っています。この記事が、少しでもその一助となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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