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笑顔、ほほえみ、愛嬌、くじけない心

「いくら好きなことを仕事にできても
その仕事に大変だと思うことがあれば
好きで居続けるのは結構しんどいよ」

薫る花は凛と咲く 第111話より


今、会社に休みを貰って、今回の仕事について心の整理をつけている。

好きだった。やりがいがあった。もっとしたいこともあった。でも、この会社ではやっていけないと思った。引用のたっちゃん先生の言う通り、大変だと思う仕事は、好きで居続けるのもしんどい。

正直、悔しい。労働者に対する権利侵害や人権侵害があるような環境で生きていけるような強さはわたしには無かった。体力も、精神力も削られてしまった。勝ち負けじゃないけど、でも負けたくなかった。みんなの言う「仕方ない」に負けた感じがして、悔しかった。なんも仕方なく無いのに。わたしもあなたもみんなも、大事にされるべきなのに。人間として尊重されるべきなのに。権利侵害は仕方ないことじゃないのに。

恥ずかしさもある。あれだけ頑張ろうって覚悟して働き始めたのに、結局すぐに逃げてしまった。「逃げじゃないよ」と祖母も友達も言ってくれたけど、それでも、本当は長く長く続けたかったんだ。それを仕事にして、覚悟を持って働きたかったんだ。でも出来なかった。自分が死ぬくらいなら、逃げた方がいいと思った。わたし一人が死んだところで、環境も変わらないし、誰も救われない。ただわたしが死ぬだけなら、そんな命の消費の仕方はしょうもないから。そして、わたしの命なんてちっぽけだから、そんなに世界を変える力もないから。

悲しい。子どもを大事にしていく世界で、大人が蔑ろにされていて、人として大事なことがわかってない人達が子どもと関わって、その影響を垣間見るのが残念で、ショックだった。言葉の上辺だけなぞって、出来てるようで本質は理解してないのを知ってしまった。実際、これまでに子どもと関わる仕事に3つ勤めたことがあるけれど、どこにいても、「なんでこんなことに」という事態は起きていて、その度に悲しくなって、失望してきた。どこにいっても、どの世界でもあるんだと思う。それでも、毎回悲しいんだ。

色んな、色んな感情がある。ふと思い出しては話して、整理して。繰り返していく中で、こんなにも日々疑問や怒りや悲しみやショックを抱えながら、本当に少ない期間だけど、働いてきたんだと思った。そして、思ったことの10分の1も伝えられなかった。

楽しかったことも、心がぎゅっと嬉しくなったこともたくさんあった。悲しいことばかりじゃなかった。けれど、まだこの出来事の整理はつかないんだと思う。

これからを考えたいけど、今はこの初めての仕事に対する気持ちを整理してから、次に進みたい。

向いてること、好きなこと、やってみたいことだった。やりがいもあった。やりたいことも沢山あった。それでも、大変だった。わたしにとっては大変だった。

大変に思わないことで好きなことは、他にある。文章を読むこと、勉強すること、研究すること、考察すること、文章を書くこと、書類作成。コツコツとした地味な作業は、とことん好きで、得意だ。何かの整理も、まとめあげることも、苦ではない。

でもそれは、ずっと夢だった「子どもと関わる仕事」とは無縁のものだ。

また別の形で関わったり、携わったりすることはあるのかもしれない。けれど、本業にすることは一度諦めた方がいいのかもしれない。

何度経験しても、やりたかったことが出来ない自分を知る度に、ショックを受けるよ。やらない後悔よりやる後悔がいいと思ってるから、その選択自体は後悔してない。でも、悔しいよ。

これから何度も、こうして自分と、世界と折り合いをつけていくんだろうな。小さい頃から社会に、人間に対して思ってることは、あんまり変わってない気がする。元々人間や社会に対する期待値が高いだけに、本質を見てしまった時に受け入れがたくて「なんで?」と思ってしまう。まだまだ、世界を知らないんだ。でも、人権侵害が当たり前な世界なんて、知りたくもないんだけどさ。悩みは尽きないね。

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