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「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら」を読んでみた③

マネジメントには大きく2つの機能があると書かれている。
それはマーケティングとイノベーションである。

マーケティングとは顧客が何を求めているかを問うことである

この本より引用すると

これまでマーケティングは、販売に関係する全職能の遂行を意味するにすぎなかった。それではまだ販売である。我々の製品からスタートしている。われわれの市場を探している。これに対し真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち現実、欲求、価値からスタートする。「われわれは何を売りたいか」ではなく「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品やサービスにできることがこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。(一七頁)

と述べられている。
つまりマーケティングとは顧客が求めているものを問うことを言うのである。
組織が何を販売したくて、それがどのようにしたら売れるのかを考えるのはマーケティングではない。
顧客が先である。商品は後なのである。

例えば学校教員を例にすると、
授業でどのように教えたいか、どのように伝えたいかを考えるよりも先に、
生徒がどんな授業を欲しているのか、どのように教えてもらいたいのかを問うのがマーケティングである。
それはアンケートでもいいし、日頃生徒たちと30秒でもコミュニケーションを取って生徒たちの要求を引き出すのである。

イノベーションとは古きを壊し新しきを作ることである

イノベーションという言葉は近年よく耳にするものであるため、
意味の理解やイメージをしやすいという方が沢山いらっしゃると思う。
イノベーションとは、今までの常識や慣習を壊し、新しい価値を社会に提供することである。

この本では

イノベーションとは、科学や技術そのものではなく価値である。組織の中ではなく、組織の外にもたらす変化である。イノベーションの尺度は、外の世界への影響である。(二六六〜二六七頁)

であると述べられている。
どんな価値を社会や顧客に提供するかを意識して行うのがイノベーションである。

また学校の授業を例に出すが、
現在集団授業が一般的な中で、個別授業をするのはイノベーションだろう。
また社会的なコミュニケーションを育むために、学年毎の授業を行うのではなく、
上下関係や実力主義的な一面を持ち合わせた学年混同クラスもイノベーションになるだろう。

いずれにせよ、これはマネジメントの領域である。
これするためには、顧客と提供価値を組織に浸透していなければ到底することのできない行為である。
そしてイノベーションが成果に結びつくようにマネージャーは組織をマネジメントしなければならない。


最後に

ここまでざっくりと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら」にて書かれていた文章の紹介をした。

この本に書かれているストーリーは実際に読んだほうが絶対にいいのでほとんど触れずに書いたが、マネジメントに関する本質は記事に書いたつもりである。
女子高校生マネージャーがマネジメントを駆使して野球部を甲子園に連れて行こうとする物語は誰が読んでも面白いと思うので是非読んでみて欲しい。

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