発達障害とグレーゾーン
皆さんこんにちは。よこはま発達相談室の佐々木です。いつも記事をお読みいただき、また「スキ」「フォロー」「シェア」してくださっている皆様、ありがとうございます。
さて、今回はよく聞く”グレーゾーン”という言葉について一緒に考えていきたいと思います。昨年も、ある通信制高校より講演を依頼いただき、講師としてお話をさせていただいたのですが、その際にも、テーマとしてご希望を頂いたのが”グレーゾーン”でした。その際のスライドも一部活用しながら、僕たちの”グレーゾーン”に対する考え方を共有したいと思います。
個人的にはグレーゾーンという考え方は”No”
このようにお伝えすると、不快に思われる方、考えを否定されたと思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、”グレーゾーン”という概念、考え方は誰に対しても有益ではないように感じています。これらをお伝えしていく前には、まずは、”障害”と”特性”について整理していく必要があります。
発達障害と発達特性
僕たちは、発達障害については一つの脳のタイプであると考えています。つまり、発達障害とそうでない方に優劣の差はなく、”ただの違いである”と捉えています。ただ、世の中の人口に対して、多数派か少数派かで考えると少数派です。でも、そうした違いがあること(少数派であること)と、障害であることは=(イコール)ではありません。違いや少数派=障害となってしまうと、例えば、左利きの人は右利きの人よりも少ないと思いますので、左利きの人は障害となってしまいますよね。つまり、「特性がある=少数派」ではありますが、「特性がある=診断がつく=障害」ということではないということです。では、両者の違いは何でしょうか。それを考える前には、そもそもどうして診断が必要なのかという点を理解しておく必要があります。
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