見出し画像

#37『「ビブリオバトル」に挑戦』

チャイムが鳴って、放課後になります。
”サッカー、やろう!”
”ドッジボール、やろう!”
”ビブリオバトル、やろう!”
こんな声が決して不自然ではない、そんな時代が来てほしいと思います。
それが、ビブリオバトルが念願の普通名詞になった瞬間だと思います。
この文章は、ビブリオバトル考案者の「谷口忠大氏」の言葉です。

ビブリオバトルも少しづつではありますが、認知され始めています。
学校の国語の授業や図書通信(だより)でも、取り上げられ始めています。
その他、地域での取り組みも見られるようになってきました。
・京都アスニーの「中学生ビブリオバトル」
・八王子図書館の「図書館祭りでのビブリオバトル」
・三鷹市の「三鷹駅前まるごと絵本市でのビブリオバトル」
ビブリオバトルは、直訳すると、「ビブリオ=本の」、「バトル=戦い」
になりますが、
『本の紹介コミュニケーションゲーム』
『ゲームを通じて読書の輪を広げる取り組み』
と言うことが出来ると思います。
新しいことを学校で取り組むためには、いつも「高い壁」があります。
また、自ら実践せず、「子どもにやらせる」傾向があります。

ビブリオバトルの考案者の「谷口忠大氏」は始めるにあたつて次のような提案をされています。
・「まず、先生がやってみることです。」
・「教職員や保護者など大人がやってみせることが大切です。」
・「大人の発表を子どもたちに、審査してもらいましょう。」
・「自分たちが実践せずに子どもにやらせることは、本質を見失ないかねません。」
・「少人数からはじめて、発表を楽しむことに主眼をおき、発表がプレッシャーのならないように配慮する。」

<ルールの説明と実践例(=大人4人)>
①オススメの本を持って集まる。
②生徒の場合は、5~6人のグループをつくる。
③司会・進行の係りを1名決める。
④順番に一人5分で本の紹介をする。
*小学生低学年では、3分程度とする。
*5分は長いのではとの意見もありましたが、考案者の意見を尊重することにしました。実際やってみても、3分では本のあらすじの紹介くらいで、なぜこの本を選んだのか、どうゆうところが面白いか紹介する時間が不足しました。
⑥一人の紹介が終わったら、全員でディスカッションをする。(司会係)
*討論ではなく、質問と回答程度にとどめる。
⑦すべての発表終了後、一番読みたいと思った本に投票し、「チャンプ本」を決める。
*投票方法は、「挙手」、「指差し」、「投票用紙」のいずれかとする。とありましたが、私たちの意見としては、生徒の心情に配慮した(匿名性を保つ)「投票用紙」がベストではないかということになりました。
*「チャンプ本」を決めることに関しても、「紹介で十分」という意見もありましたが、『バトル=「ゲーム」』の要素を含んでいるため、「チャンプ本」を決めることでまとまりました。また、選ばれなかった生徒に対しても、「発表内容」、「発表方法」、「本の選択」等の指導を行うことの大切さについても確認しあいました。
⑧クラス内でのチャンピオン決定戦、学年内でのチャンピオン決定戦を行うことも良いかもしれません。
*今回は、大人、少人数のため実践できませんでしが。

<注意点>
①発表に際し、原稿は用意せず、メモ程度とする。
*原稿頼りでは、「発表する力」につながらない。
②慣れないと、時間が余る場合があり、司会係のフォローが必要となる。
*”どこでこの本のことを知りましたか?”一番の印象は何ですか?”など司会係のための事前指導も必要と思われます。
③発表時間の表示は、発表者だけでなく、聞く側にも必要と思われます。
*プロジェクター、書画カメラを活用すれば、時間の表示だけでなく、本そのものを表示することが可能であり、臨場感等も高まると思われる。

<『ビブリオバトル』を学び、実践しての感想>
「人を通して本を知る、本を通して人を知る」を体験することができました。もう少し実践(=研修)や工夫を加えれば、学校でも地域教育でも指導できそうという感想でした。
☆「本を読みなさい」と強要することは教育的ではなく、「本を身近な存在」、「本から学ぶことの多さや楽しさ」、「発表することでの各種スキルアップ」、「聴く側としてのスキルアップ」等に役立つ指導方法であることが確認できました。
よろしかったら、実践して見てください。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?