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【就活生向け業界分析】【本文無料】「コンサルティングなるお仕事」についての話。

割引あり

思えば過去投稿の至る所でデロイトトーマツを持ち上げまくってきました。

日本では一般に上場企業は相応の大手会計事務所の監査を受けるのが通例ですが、そうした大手会計事務所の一つであるデロイトトーマツは、国際的にはSAPやIBMやOracleやRedhatといった大手IT企業が顔を並べるSustainability Sorution Supplier集団の一員。会計システムばかりかLoTやサプライチェーン開発まで受け負う万能問題解決屋連合で、欧州連合(EU)では2024年1月1日から社員500人以上の企業全てに環境報告書(FES=Final Environmental Statement)提出が義務付けられましたが、それを可能としたのもまた、この環境。

上掲「「タフでなければ生き延びられない。タフなだけでは生き延びる資格がない」伝統こそがSustainability概念の核心という話。」

とりあえずSustainabilityの観点から「稼ぎ頭(Star)」ポジションに置かれるべきは無数の優良企業を顧客兼開発パートナーとして囲い込んだSustainability Sorution Sapplier集団。FA(Factory Automation)やOA(Office Automation)の延長線上に、自明の場合としてERP(Enterprise Resources Planning=企業資産集中計画)概念が登場し、これを最初に体現したSAPのR/3システムがオープン環境で動作した事からIBM,Oracle,RedHat,デロイトトーマツなどを巻き込んだ呉越同舟連合が成立したのです。

上掲「誰も新しい葡萄酒を古い革袋に入れたりはしないもの。ならば最優先課題は「新しい革袋(評価基準)の発明」なのでは? という話。」

この流れを押さえておかないと、どうしてOAやFAがERP(Enterprise Resources Planning=企業資源計画)に発展し、オープンシステム化を契機にSAP,IBM,Oracle,Redhat,デロイトトーマツの様なSustainability Solution Supplier集団形成に至った流れ自体が理解出来ません。

上掲「明日の事は誰にも分からない。それでも存続し続けるにはまず可能な限り正しい現状認識が必要という話。」

ところが最近日経ダイアモンド・オンライン誌上で叩かれまくっています。これはどういう事でしょう? どうやら実際にそこで語られているのは日経ダイアモンド・オンライン誌なりの「総合コンサルタントの理想像」論である様です。

とはいえ私自身も含め一般人はそもそもコンサルティングがどんな仕事か知りません。総合コンサルタントと戦略コンサルタントの違いもわかりません。採用バブルと言われても、就職活動で真っ先に着手すべきは業界分析で、だからこそ2013年1月から日経ダイアモンド・オンライン誌の「コンサル大解剖」特集も始まった訳ですが、それがどうしてこんな展開に? 否応なくこの問題の意に巻き込まれてしまった為に、かかる火の粉を振り払わざるを得なくなってしまったという次第。ただそのせいで図らずしもnote企画「キャリアや受験にまつわる有料記事を書いてみよう」に合致する内容になったのが怪我の功名とも。

本文(1388文字)

デロイトトーマツといえば、「会計監査の季節にチームが派遣されてきて経理状況に不審がないか調べる係の人達」なる印象を抱いてる人がこの日本には決して少なくない筈。そして、そのイメージは「会計なんて監査さえ通ればいい」「(収益から費用を差し引いた)利益さえ出てればいい」的な丼勘定主義や「期間業務パッケージ間のデータ連携が日本型ERP(Enterprise Resources Planning=企業資源管理)」なる思い込みと表裏一体の関係にあり、そうした先入観から入っては「確実に会計監査以外の収益を伸ばしてきた総合コンサルとしてのデロイトトーマツ」の実像を正しく捉える事など決して出来ないのです。そもそも総合コンサルとは? 戦略コンサルトの違いは?

  • 日本では「業務系(IT系)コンサル」と呼ばれる事もある現在の「総合コンサル」。どうやらその実態は、SAPの「ERP業界標準」R/3シリーズ投入によって下地が出来上がり、IBM社長ルイス・ガースナーが体裁を整えたSolution Suppliers(問題解決能力供給者)概念であるらしい。やがて総合コンサルがSler(システム・インテグレーター)としての役割も兼ねる様になるのを見越した動きで、そのビジョンに従ってPwCコンサルティングも買収したが、現在はその総合コンサル業界から頭一つ抜けてきたアクセンティアの猛追を受けている。

  • 一方、「戦略コンサルティング」は世界中のフォワーダーなどと手を組んでサプライチェーンを構築する様な物流革命の世界に死中の活を求めた。しかしながらコロナ禍による物流混乱やSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)への対応欲求の高まりによって「総合コンサルの長い手」に追いつかれてしまう。

  • 他方、歴史の現時点ではインターネット業界における広告掲載 (Ad Monetization)、フリーミアム (Freemium)、ガチャ (Loot Boxes/Microtransactions)、サブスクリプション (Subscription)といったマネタイズ手段は鶏肋としてコンサル業界から猫跨ぎされているが、これも時代が進むとどうなるか分からない。

  • こうした状況を解決するのに人工知能技術の投入が期待されている。求められている全てが最近決定木系アルゴリズムに次いで並行処理化を達成した深層学習系アルゴリズムで解決可能とは限らないが、「ベクトル化された言語の出現頻度や条件付出現確立分布から分布意味論的確率空間を構成する」NLP(Natural Language Processing=自然言語処理)技法から出発したtransformer系アルゴリズムの対応可能範囲は存外に広く、条件付出現確立分布の設定さえ適切なら高度な数学問題でさえ解いてしまう。

こうして世界標準が一気に塗り替えられるタイミングで最近あちこちで問題噴出してるのが「大日本帝国時代の絵図面がまさかの時に浮上してくる日本の業界構造」。最近日経ダイヤモンド・オンライン誌がデロイトトーマツの重箱の隅を突く一方、アクセンチュアを推す特集を組んで話題となりましたが、その背景にはそうした「変われない日本」への苛立ちがあったであろう事が推察されるのです。

とりあえずそういう風に話がまとまった時点で以下続報…

プロダクション・ノート

「素人が1週間程度でまとめたもの」と言われたら、まぁそれまでなんですが「就活生の業界情報集め」もそのレベルな訳で「どうやって時代性もまちまちで党派性を含む個々の情報を整理して全体像を客観的に俯瞰する分析に到達するか」についての叩き台程度に受け取ってもらえたら幸いです。実際にコンサルタントに就職した人なら日常茶飯事で求められる様になるスキルでしょうし、そこで判断ミスを犯したら取り返しのつかない実害が生じるポストでもある訳ですからね。高収入にはそれに見合った責任もついて回るという次第。

「この文章、どうやってまとめたの?」という部分に興味が出てきた方は是非以下をご覧になって下さい。文章量の関係で削除したトピックなども掲載されております。是非お手にとってお確かめ下さい。


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