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【映画感想】サイレント·トーキョー

12月4日公開のこちら。
ずっと観たかったのですが混雑を避け今日行ってきました。

クリスマスイブのその日、東京の各地で爆発事件が発生。
犯人による3件目の爆破のターゲットとなった場所は谷のスクランブル交差点。
爆破予告を受けて交差点の封鎖に沢山の警察官が駆り出されますが、「どうせ爆破なんて起きない」と見物にやってきた若者でごった返します。
そんな中で悲劇は本当に起きてしまう…。

映画の宣伝で各番組で取り上げられてた前情報から、犯人は佐藤浩市さん…となっていたので前から不思議だったんです。
始めからこうして犯人がわかっているストーリーは、どう展開してどうゆう結末を迎えるのかとかなり気になりつつ観ていました。
99分間の衝撃…と言うだけあって、スタートからの時間の経過が慌ただしく押し寄せる感じであっという間に終わってしまったと言うのが印象です。

渋谷の爆破のシーンは足柄に大きなセットを組んで行ったそうで、とても見応えがありました。
あまりにも本物の渋谷のようで、しかも、爆発前に若者が大量に集まっている光景はまるでハロウィンの時の渋谷のニュース映像を観ているようでした。
爆発後の変わり果てた街と被害にあった人たちの姿は、まるで本当に起きた事故のようで恐ろしく感じました。

そして、最後の最後、衝撃の真実が。
この物語は単なる爆弾魔と警察との追いつ追われつの物語ではなくて、真に訴えているものは、映画の中のセリフでもあったけど、最も今の日本に蔓延している「平和ボケ」と言うものへの警鐘なのかもしれないと思いました。

「爆発するわけがない」
「自分が死ぬわけがない」

今、この物語の中のようなものではないけれど、日本のみならず世界中がウイルスの脅威にさらされています。
始めこそ自粛やらなんやらきっちりやっていたものが、ここへ来て訪れた第三波においては、少々緩んだ雰囲気になっている事になんとも通ずるものを少し感じました。

平和な明日が必ず訪れるなんて事は幻想で、明日は何が起きるかわからない。
また今度と、後回しにしていたら後悔する日がきっと訪れる。
そう、改めて私に教えてくれたような気がします。

スピード感があって中だるみもせずにあっという間に展開する映画なのに、最後は少し悲しくて、考えさせられる…。
本当に良い映画だと思いました。

公開から3週間で、私が観に行った映画館ではレイトショー含めて日に3回しかもう上映されていませんでした。
とっても面白いし、それぞれの役者さんたちも素晴らしい演技をしているこの映画、もっと沢山の人に観て欲しいなと思います。
もう一度くらい映画館で観たいな。
これは家の小さなテレビで観るより絶対大きなスクリーンで観た方が良いと思います。
でも、Blu-ray出たら絶対買って家でも何度も私は観ちゃうと思うけれど。

とにかく、終わっちゃう前に映画館で観れて良かった。

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