明石海人の詩を知ったのは二十歳の頃だった。詩だけを先に知ったので彼がハンセン病(癩病)と極限的な精神のうちに苦しみ37歳で早逝したことを知ったのは後になってからだった。国立ハンセン病資料館から資料を取り寄せ、壮絶な歴史に絶句するしかなかった。今もまだ絶句のうちにある、不甲斐なさ。

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