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雑記 5 wine kurk
自分以外の人にはそれほど価値のないだろう、と思われるものがある。なぜか分からないが、強く心惹かれで捨てられないもの。ワインのコルクはそんなもののひとつである。
たかが瓶の栓である。だが、見つめると、葡萄畑の葡萄の葉が風に翻って葉裏が光っているところ、実りはじめた実の蠟を引いたような白さや、ボジョレーヌーボーを送り出す工場の出荷時の活気が、想像の中に広がって、幾つもの夢が見られる。
ブルゴーニュやボルドーや、あちらには中世から続くワイン騎士団があって、入団式には昔ながらのひざまづいて忠誠を違う儀式があるそうである。
世にかしましく断捨離が言われる昨今、私の引き出しは何でもないもので溢れる。
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