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車に乗ると尾骨が痛む/40代女性

車に乗ると尾骨が痛む/40代女性

気になるところ

2年前くらいから尾骨が痛む、その症状に特徴があり車に乗ると痛みがあり、立ち上がる際に特に痛みがあるので気合を入れて立ち上がらないといけない。

一度専門医の受診を受けられた、レントゲンから骨に異常がないとの事で処方は「姿勢を正す意識をしてください」との事。

そのため苦肉の策で乗車の際に腰へ枕を入れる(骨盤前傾位)にして見た、すると痛みが緩和する事が分かった。

しかしながら「いつかは楽になるだろう」と思うも好転見込めず、webから近所の整体院として当院を見つけ、口コミを読んで来院動機に至ったとの事でした。


仮説と評価

1)骨盤後傾からの(仙骨カウンターニューテーション:逆頷き運動)で発痛、骨盤を起こすと痛み減少→仙骨のカウンターニューテーションからの尾骨位置異常と仮説、もしそうなら頷き運動を抑制する仙結節靭帯の緊張と、仙骨溝ー仙骨下外側角の異常が認められると考えた。

2)発痛確認の為背もたれ付きの深い椅子へ座り再現→時間も経過せず再現性あり”+”

3)仙骨逆頷き運動の検証の為、仙骨溝と仙骨下外側角の深さを確認すると仙骨溝の深さが浅く仙骨下外側角の深さを認める。(特に左)

4)3から仙骨頷き運動が不得意、しかしながら着座動作などを交え動作分析を行った際には一見ニューテーション出来ているように見えた。

しかしよく観察すると腰椎が過剰伸展している、つまり仙骨の動きを代償して椎間関節の隙間を狭くしてしまう、その事での今回は幸いにも腰部への痛みは現状では無い。

しかし25cmの昇降台にやさしく座ろうとすると仙骨の頷き運動、つまり骨盤前傾の制限があるためとても困難、重心維持のため頭を前に突き出し腰椎を余計にのけ反らすしか方法がない

5)仙結節靭帯の過緊張と圧迫痛(特に左が痛み)からも仙骨後傾が伺える→左片足立ちの際にも仙骨前傾を邪魔し(後傾維持)、仙腸関節のスタビリティを高めている歩き方をしている様子も推察出来た。


コンディショニング

1)仙骨ニューテーションの動きを抑制している仙結節靭帯の弛緩し制限を開放より仙骨が頷き動作を促通し腰椎の過剰前彎を予防する。

背もたれ付きの椅子への着座痛NRS8→3(痛みの10段階評価)になる、7日後に再評価を行い術後の確認としたい。

もし7日後経過良好なら仙骨頷き運動促通のため、仙骨頷き運動を促通するホームエクササイズを指導する。

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