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背中の過緊張と痙攣/30代男性

気になるところ

常日頃から肩甲骨の間から首が緊張した感じがある、姿勢が良くないし猫背も意識はしているとの事でした。

ではどうしたら良いのか?と言う事でご来院です。


仮説と検証

1)脊柱起立筋が過活動を起こしている(姿勢維持のため)

起立筋のひとつの胸最長筋

2)1の原因は本来抗重力伸展活動と呼ばれる多裂筋と腸腰筋の同時収縮っを行い姿勢維持します、まるでテントのポールを挟み相互緊張からの起き上がり状態になりますがそれが出来ていない故1の筋が代償をし過活動していると思われます。

3)2が出来ない阻害因子は大きく考え、骨の伸展可動域制限(椎間自体か他の組織が邪魔をしている)・モーターコントロールの低下として検証を進める。

4)3骨の伸展可動域制限椎骨自体の可動域制限は影響少ない事が判明、理由として背臥位になっても施術テーブルに沿い寝る事が可能、出来ない場合の姿勢は顎を天井に着きだす仕草でそれをしない。(円背)

外腹斜筋と前鋸筋の過緊張を認め左右同時緊張からの背中の丸まりを助長している。

5)4の筋組織から胸椎伸展制限を起こしている、背臥位からのTh7-9(第7-9胸椎)上半身重心コントロールを促す、そのために当該部位へ半丸ポールを入れて伸展運動を行う、すると背部に痙攣を起こしとても嫌がられた。

この事からもかなりの起立筋へ普段からメカニカルストレスを与えている事からも根源の腹部と胸部前側面の弛緩を行い、その後背臥位からの椎骨伸展運動を低いレベルから徐々にUP、このエクササイズをご自宅でも行い長期を考え改善を目指す。

6)ちなみにこのポール運動と前鋸筋の弛緩を行うと、僧帽筋上部繊維位にある硬結(凝り)が緩んで圧迫痛も減少した。


コンディショニング

1)横隔膜・外腹斜筋・前鋸筋ハンズオン(手技)

2)胸椎伸展エクササイズ

3)上半身・下半身重心のコントロール性向上、背部のモーターコントロール再教育の為、25cm低所着座の再教育を行いました。


即結果と言う訳にはいきません、しかしながら肩甲骨の間の圧迫痛はNRS9→1(痛みの10段階評価)になりました、姿勢により起き上がっているだけで重力と体重の負荷を受けていると考えます。

よって解放されるには重心コントロールをうまく使うか、寝て重力を受ける方向を変えるしかないと考えます、後者は実生活には適応しないので前者を今後も進めて行きます。

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