見出し画像

臓腑について

いわゆる五臓六腑のお話です。ここでは五臓五腑について。(写真は台湾のお肉屋さんです)
実際は六臓六腑でして、ここに出てくるものにプラスで「心包」「三焦」というものが加わります。

黄帝内経には、臓が陰で腑が陽だと出てきます。
まず、体の表面は陽(お日様があたるから)で内側は陰、というのはイメージできると思います。ところが、口の中から続く「内臓」は、顔の皮膚→唇とつながり、境目がはっきりしないので、「体の外側」と位置付けられます。いわゆる「内臓」に当たるのが五腑の方で、だから腑は陰になります。そしてこれにより、臓は日の当たらないところにあるらしいことが分かります。

しかしながら、陰は物質、陽は機能、と捉えた時、これは逆に考えた方が分かりやすくなります。
臓はその「臓器」の名前ではなく「一連の機能」に名前が着いたもので、腑は「食べ物や水や色々なものの袋としての臓器」であり「物質の集合」であります。
この捉え方をしておくと、その症状は機能低下なのか器質の不具合なのかという科学的な見方をすることも可能になり、これは機能低下だから陽が足りないのかもしれない、などと考えることもできます。
この事例としてよく話すのが、髪の毛問題です。
髪の毛というのは血の余りで、腎と関連すると言われます。それと同時に、髪の毛の材料がちゃんとそろって、生えるための力や機能がないと生えてきません。そこで、材料としての血や腎陰、生えるための力や機能としての腎陽を充実させることで、しっかりした髪の毛がきちんと生えてくるのではないか、と考えることが出来ます。
その良い例として、若いのに白髪が多い人は腎陰が足りない事が多く(科学的にはメラニン色素が足りない)、腎陰を増やすもの(黒ゴマや女貞子など)により改善することが古典にも書かれています。

位置づけとしての陰陽、働きとしての陰陽、双方向に考えてみるのもまた、陰陽なのかもしれません。それでは、まずは、五臓についてみていきましょう。

ほとんどの記事を無料公開しています。 なので、「新しい記事待ってるよ!」「頑張れ!」「おもしろかったよ」など思っていただけたら、ご支援いただけますと嬉しいです。 100円から可能です。お気軽にどうぞ。