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バランスってなんなんだ

「良い食生活」の話になると必ず出てくる「バランス」

バランスの良い食事を

結局バランスなんだよね

文字ではわかった気になれる「バランス」

「薬膳ってなんなんだ」https://note.com/yawarusis/n/n914cbdb2ed18

でも「乱れたバランスを修正する食べ方が薬膳」というようなことを言いました。

人体のバランスの良い状態は、陰陽が整った状態です。(それも具体的には見えてこないんですが)

なので中医学的には、バランスの良い食事というのも陰陽が整ったものです。

しかし、人体側のバランスが崩れていることが多いので、食事をそれに合わせるのが「現実的なバランスの良い食事」になります。人体がバランスを崩していなければ、「理想のバランスの食事」は「陰陽の整った食事」のことなんです。


食事の陰陽が整っているかどうか、というのは

①補陽、滋陰のどちらかに偏らないようにする

②四性(寒熱温涼)が偏らないようにする

③五味(酸苦甘辛咸)が偏らないようにする

ということです。


①の例:ジンギスカンというメニューは、羊肉、玉ねぎ、ニラ、タレにニンニクという組み合わせが一般的です。これらの食材は全て陽側の食材なので、陽に偏った食事と言えます。(実際には北海道の名物なので、陰の気である寒気が多いところでよく食べられていたもの。天地の気から受ける影響とバランスを取っています)

②の例:「食べ合わせ」で「蟹と水」「蟹と氷」というのがありますが、両方とも寒性なので体が冷え切ってしまいます。逆に、焼き茄子に生姜を加えるのは、涼性の茄子と温性の生姜でバランスをとっています。また、夏暑い日に寒涼性のものばかり食べたりしますが、これは暑気で崩れたバランスを戻す為、ということになります。

③については、各味が持つ力があるので、味の偏りは力の偏りになるということです。

酸味 収斂

苦味 清熱、解毒

甘味 補

辛味 発散

咸(塩)味 軟堅

現代日本人は甘味を多く摂りすぎ、苦味を摂らない食生活になりがちです。なので、補って補って溜まっていく一方な人が多い結果になります。

甘味というのは、米や麦なども含まれるので、主食多めの日本人は無意識に摂っています。意識して苦味や酸味を摂ることでバランスがやっと保たれます。


これらはあくまでも、食事・献立の中でのバランスで、実際には途中にも書いたように「人体が受けている影響」による「バランスの乱れとのバランス」も取ることになります。それが、季節の食養生だったり、証に合わせた薬膳だったりするわけです。

陰陽五行、五邪六淫、臓腑、などの基礎理論を組み合わせて考えていくことになり、難しくも面白い世界が広がっています。

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