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起業とその経緯について。そして下北にオフィスができた!

さて、noteを書くというのはお久しぶりでして。
標記の通りですが、実は1年前にLAPRAS株式会社を退職し、2年ほど前から共同創業者として起業していた会社へ本格的に参画にしています。
私の最近の近況をあまり知らない人にとっては「じゃあこのタイミングになんでnoteを書いた?」、私の近況を知ってくれている人にとっては「なんで今さらこのタイミングで?」ということなのですが、複数のエンジェル投資家から調達を行い、下北沢にオフィスを構えたタイミングが今月だったのです。

やっと皆さんに報告できるくらいの小さい小さい種が出てきて、このタイミングで起業への想いなどと併せて書き残しておきたいな思い、そして私の過去、そして今お世話になっている方々へのご報告も兼ねて!


LAPRAS退職と起業の経緯

元々、前職のLAPRASではセールス・マーケティングの役割を中心に仕事をしていました。リード獲得に向けたセミナー開催〜案件化を管理するインサイトセールス〜エンジニア採用に課題を抱える数百社との新規商談(フィールドセールス)〜サービス導入後のサクセスまで、ザ・モデルの川上から川下まで一気通貫に担わせていただいたのはとても良い経験でした。

お陰様で、最初はJavaとJavaScriptの違いが分からないほどエンジニアリングに無知だった私も、エンジニア採用やエンジニアリングについて(ビジネスサイドにしては)分かるくらいになったのかなと思います。

他にも、退職する社員に送別会で渡す色紙を間違って捨てたり、退職社員にサプライズをするためにslackのクローズドチャンネルを作った際に、誤ってその退職社員をクローズドチャンネルに招待してしまったりと、歓送迎会ロールとして今後語り継がれるだろう数々の伝説を作りました。

エンジニア文化が根づいていた会社でしたが、
ビジネスサイドのメンバーはいつも月曜なのにカラオケで大盛り上がりするの好き


そのLAPRAS在職時代に重なるころ、私が新卒で入社したReluxという宿泊予約サービスを運営していた会社の1つ年上の先輩である@mompyyy や、私と同期である@ktmaemoto がカウシェというサービスをリリースしたのを間近で見ていました。
彼らは本当になにもない、まさにプロダクトの構想しかなかったのに、窓もない半地下のオフィスに籠もって仕事に没頭し、3ヶ月という短い期間でリリースし、あっというまに累計数十億をも調達してしまいました。@mompyyyに赤坂で呼び出されサウナ入った後「なんでそもそもエクイティ・ファイナンスするんだっけ、というところから考えたいんだよね」みたいなことを言ってたのが懐かしい。そんな人が数カ月後に数十億調達してるからなぁ。

実はカウシェのリリースパーティにひっそり写っている自分(左下)
当時はHubSpotの導入支援を副業としてお手伝いしておりました

そして私自身も、このIT業界、ひいてはスタートアップ業界に入ったからにはいつかスタートアップしてみたいぜ!という憧れや思いを、新卒時代からずっと持っていたものですから、LAPRASを退職する時が来るのなら、それはスタートアップを創業することだろうなとぼんやり思っていました。
しかし上述の通り、カウシェの成長を間近で見てしまい、一気に他人事じゃなくなってしまったのです。

そんなころ、今の会社のCEOである加留部から声が掛かります。


加留部との腐れ縁

私、矢田貝という人間と長く付き合いがある方にとっては、耳にしたことがある名前かもしれません。軽部ではありません、加留部です。実際に共通の知人も結構いるので、今更、加留部彼の話をするんかい!という気持ちもあるのですが、「なんで起業したの?」って結構聞かれることもこれまで多かったので、この際なので経緯を丁寧に書いておこうと思います。

彼と始めて会ったのは私が19歳、彼が20歳の頃で、付き合いはもう11年!になります。当時わたしは、広島の公立大学で特にやりたいこともなくふらふらしていたのですが、ひょんなきっかけで東京にある学生国際協力団体を見学しに東京を訪れ、その時の代表を務めていたのが彼です。
加留部は出会った当初から(今も変わらず)変わっていました。右脳と左脳のバランスが大前提取れていて、若干20歳で吊り橋効果理論を周りの友人に自信満々に語るようなイタい奴で致命的に野菜が食べられないけれど、リーダーシップは抜群にあって、チームに対しての面倒見が良く、先輩・同期・後輩から慕われていました。
あと当時は尖ってた。さすがに社会人2年目くらいから良い感じに丸くなったけれど。

私は、彼には随分お世話になりまして。私が大学を休学して東京に出てきた頃は、彼が新卒で内定していた会社で私がバイトさせてもらったり、私が東京に来るたびに居候させてもらったり。恐らく累計1年間くらい彼の家に居候していますね。あ、あとLAPRASという会社を教えて貰ったのも彼でした。「ホラクラシー組織っていう面白い組織形態があるぞ」って。

出会った当初はそれこそ学生国際協力がきっかけでしたが、社会人になるとお互いスタートアップ界隈にどっぷり浸かっていて、「あのサービスイケてるわ」と共有しあったり、休日にどこかで集まって仕事したり勉強会したり、お互いの仕事の近況とか話しながら、2人とも20代はなんだかんだ仕事に没頭していたように思います。

2人で撮った最も古い写真
2014年のシンガポール旅行

ここで話が戻ると、つい最近まで一緒に働いていたRelux時代のメンバーが、カウシェのようなスタートアップを創業し急成長させていたことに興味、焦り、憧れをもった自分と、加留部が自身の会社で事業責任者として引っ張ってきたプロダクトが一段落着いたなどのタイミングが重なったのが2020年の後半〜2021年の頭くらいで、加留部から「え?俺と一緒に会社作るよね?(ニッコリ)」みたいなメッセージか声掛けがあったのを覚えています。すまん、うる覚えで間違ってたらごめん。

ただ自分もまんざらではなく、(悔しいけど)加留部には面白い事業を思いつく彼独自のインサイトや、戦略設計の筋の良さやセンス、ワーカホリック的に仕事に没頭すること、「これはかっこいい」「ダサいことはやりたくない(※泥臭いことをやらないということではありません)」という彼の美学的なものにも共感ができるし、王将で炒飯を頼んだくせに野菜が食べられないからチマチマ野菜を取り除く不格好な姿以外は概ね「加留部という船に乗ってみようか」とは自然に思えたのです。
自分の人生にとって貴重な30代を彼にBETしてみようかなって。

FUSSYという社名

で、加留部をCEO、私を共同創業者として会社を創業することが決まって、「とりあえず合宿しよ!」となり、長野県小諸市にある中棚荘に泊まりに行きました。この宿は、旅館ホテルにはかなりの数泊まってきた私が唯一リピートした旅館で、都内から近いし飯がうまくて温泉の泉質が良くて、その割に安い最高すぎる宿です。

ちょいぬるめのりんご風呂しか勝たん

この合宿では、直近でM&Aしたサービス事例をリサーチして時価総額リストを作り、それらの事例を踏まえて(我々のサービスとして)どういう山を登りたいかとか、自分たちが絶対に揺るがず信じれそうな価値観はなんだろうか、とかそういう話をして、温泉に入って寝ました。

FUSSY(ファシィ)という社名とサービス名もこの頃に決まりました。交流会などで名刺交換をすると95%「フシー?」と間違えられるほど、我々日本人にとってはあまり馴染みのない英単語で『〔人が〕細かいことにこだわる、小うるさい 〔人が〕好き嫌いが激しい、好みにうるさい』という意味があります。

スーパーかっこいいロゴは、
Standby Inc.さんにお願いしました!
いつもありがとうございます。


合宿の結果、私達が信じれる価値観や方向性はこのあたりに固まってきました。

- 自分の信頼している人から何かを勧められる体験って何事にも代えがたい
- 口うるさく自分の好きなことを話す人ってかっこいい
- 推し活こそ自分の人生
- 自分たちでサービス作るならtoBじゃなくてtoCをやりたい
- グローバルで勝ちやすい日本発のサービスドメインはエンタメか旅行

そんなこんなで無事に起業することになったのが、2021年の4月です。

創業からここまで

とはいえまだ社名が決まっただけで、具体的な構想もサービスもないものですから、最初は加留部だけ会社員を辞めてフルコミットし、私は資本金こそ入れたものの、一定の方向性や見立てができるまではLAPRASで働き、FUSSYには副業のような形で携わっていました。

①:音声アプリ注力期

最初は音声アプリに注力していました。「自分の好きなことを1番熱っぽく話せるのって、音声という手段なのでは」というインサイトから、モバイルアプリのβ版を(加留部が独学でFlutterを使いながら)作っていたころに、まさかのClubhouseが大流行り。「我々のインサイトは間違ってなさそうだし、この波に乗るしかない」とテンション上がりまくり!だったのを覚えています。
しかし、我々日本人は外国人に比べてどうしても話すことに抵抗があることや、家族や同居人がいると音声収録のチャンスが限られる阻害要因もありつつ、「どうやったら音声収録のハードルを下げられるか」という問いへの答えを見出していく中で、Clubhouseが思ったより日本では普及し切らないまま、月日が経っていくことになります。

②:WEB3.0期

ここでWEB3.0の流れが来ます。2021-2022年の年末年始に「どうやらWEB3.0ってのが今後来そうだ」となり、世界中のWEB3.0系スタートアップのホワイトペーパーを読み漁り、日本で立ち上がるプロジェクトのDiscordサーバーに片っ端から入ってみたりなど、「なんだこれは?」とチンプンカンプンになりながらも1つ1つ理解していきました。
ここで、音声アプリから推し活(エンタメ) x WEB3.0 という事業ピボットを検討していくようになります。toCのサービスにおいては、こうした世の中の進化の潮流を抑えていくことは何よりも大事だと思いましたし、WEB3.0が技術や実現した時の世界観というのは、今後の人類にとって大きなインパクトがあるだろうと信じています。ただ、WEB3.0自体はまだ一部の界隈でしか使われていないことも事実で、日本国内で圧倒的な成功事例も乏しく、一般層に浸透するのはまだまだ時間がかかって然るべきだろうと思っています。(これは個人の意見です)

またこのタイミングで、ちょうど1年前2022年6月末に、LAPRASと起業の二足のわらじでは双方にとって迷惑がかかると思い、LAPRASを退職したタイミングでもあります。

③:UGC x WEB3.0期

こうして様々な検証を重ね、辿り着いたのが現状のサービスコンセプトである『推し活プラットフォームFUSSY丨みんなで作るデータベース』です。

まずはWEB2.0で推しに関するUGC(ユーザーによって作られたコンテンツ)の推し活プラットフォームを作ってユーザーの熱気を生み出し、それらをデジタル上のアイデンティティとしてブロックチェーンで表現できるような世界観を実現しようとしています。
※現在はβ版で一部のテストユーザーと検証を重ねており、正式版は今年の秋頃リリース予定です。

推し活って、ファンとしてコンテンツを消費する(例えばライブに行ったり、グッズを買ったり、Youtubeを再生したり)だけではなく、例えば友人に自分の推しを布教したり、聖地巡礼のブログを書いたりと、世の中には推しを布教して"貢献する" 活動が既に熱量の高いファン(ファンダム)によって行われいて。そういう世界観をWEB上で体験、実現できるサービスにしたい。
また、身近な例でいうと、Youtubeなどで違法動画を配信することって新規ファンの獲得に一役買ってるから消されず実質グレーになっているっていうのは想像つきやすいと思うのですが、こうした著作権に関する権利関係の課題にも立ち向かっていきたい、ゆくゆくは。

つよつよエンジニアの@funwarioisii さんにも2月からジョインして貰いました!本当にまだ何の実績もなくビジョンしかない我々みたいなスタートアップに入社を決めてくれて感謝しかない。しょうもないダジャレを突然言われて、私が爆笑してしまったほどダジャレのセンスもあります。

3人で先日山梨で合宿に行ってたきた写真
@funwarioisii さん、弊社に入社したことを後悔してるみたいな顔してる

おわりに

すっかり長くなりましたが宣伝コーナーです!

  • オフィスを借りたので、いつでも遊びに来てください!下北沢駅から徒歩5分です!

  • オフィス&調達祝いとしてWishlistを公開しました!何か恵んでください!!!!!このためにnoteを書いたといっても過言ではないぜ!!!!Wishlist中の商品を購入してくれひとの中で、希望者は特典付き弊社オリジナルNFTが貰えます(オフィスに来ていただいた際に、代表の加留部がお茶を組む、などの特典つき)

Wishlist購入へのNFTを通じた特典
  • toCスタートアップやプラットフォームビジネスにおける、初期ユーザーの獲得方法やネットワーク効果の生み出し方の事例に飢えています!何か事例をお持ちの方、勉強させてください。

  • 「自分の愛している『推し』の話を聴いてくれ!」という方、コーヒーを奢るのでインタビューさせてください!

  • まだまだ事業検証中の弊社ですが、各SNSアカウントをフォローしてあたたかく見守っていただけると嬉しいです!

    • リサーチャーの砂塚さんをお招きし、Podcastでブロックチェーン・AIについての事例をまとめ定期的に発信しています。

  • Youtubeショートでユーザーからの投稿を紹介しています。(TikTokはYoutubeと同じ内容)

  • Twitterでもユーザーからの投稿を紹介しています。


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