『自由は死せず(上下)』(門井慶喜 双葉文庫)の解説を担当しました
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本日はお知らせです。
板垣退助を主人公にした歴史小説『自由は死せず(上・下)』(門井慶喜 双葉文庫)の解説を担当いたしました。
このお話をいただいた時、ホントにビビりましたよね……。門井先生といえばミステリ・歴史小説の二刀流作家として知られ、小説分野ではもちろん、評論・エッセイでも高く評価されているすごい作家さんであり、そんな世間の評価をおいても谷津も普通に愛読している作家さんなのですよ……。門井先生作品の解説ならば偉い作家さんに頼むべきじゃろとは心中で悲鳴を上げつつも、おっかなびっくり承らせていただいた次第です。
もちろん本作の作品解説もしているんですが、解説の中でわたしは《歴史小説家としての門井慶喜》を歴史小説の地図の中に位置づける、という不遜極まりないことをやらかしております。既に様々な先達、泰斗の皆様によって門井先生の作家性については論じられてきているのですが、「歴史小説家としての門井慶喜(敬称略)の特質」についてはあまり言及されてこなかったところなのではないかと考えたためです。
門井先生、お許しください!(関西方面に向かって土下座)
本解説の九割九分九厘は門井先生の優しさでできております。
それはさておき、本作、現代日本に直結するある「概念」を巡る小説であり、だからこそ今を生きている皆さんに読んでいただきたい小説です。門井作品の魅力の一つは、「なぜその歴史的事実を今語るのか」というwhyに対し、明確な理由付けがなされていることです。「〇〇を作った男」(ネタバレのため伏せる)の物語、『自由は死せず』をお見かけの際にはお買い上げいただけましたら幸いです。そのついでにわたしの解説を鼻で笑っていただけましたら、解説者としてはこれ以上ない喜びであります。
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