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本の棚 #120 『人は見た目が9割』

『人は見た目が9割』
竹内一郎

「人を見た目で判断してはいけません」

小学校のときに先生から教えてもらった。

そうやって教えなければならないほどに

ぼくたちは人の見た目によって

思い込み、決めつけ、判断を誤ることがある。

けれども見た目が表すものは

あながち間違っていないことのほうが多い。

それは時としてその人が発する言葉よりも

その人自身を表すようだ。

ざっくりと「見た目」と言われても

ピンとこない、という人は

「言語以外の全て」と考えてもらったら

この著書に対する興味が湧くだろうか。

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言葉は7%しか伝えない

これは有名な実験で

言葉以外の要素、例えば

顔の表情や声の質、大きさ、テンポなどが

多くの情報(93%)を伝達している。

いわゆる見た目、印象が言葉以上に

相手に伝わっていると言える。

また動物行動学者のデズモンド・モリスは

他人から受け取る情報のなかで

一番嘘がある、つまり偽れるものが

「言語」だと言う。

反対に嘘がないのが自律神経的なもの。

緊張して汗をかいたり、震えたり、

無意識に身体が反応するものだ。


話芸の名人として有名な徳川夢声は、他の弁士がいかに喋ろうかと努力しているときに、いかに黙るかを工夫したらしい

これは非言語的な視点にはなるが

「間」の重要性について考えている。

接客においても、意図的に間をつくりだす人は

一生懸命に喋りまくる人よりも

お客様と深い関係性を築くことが多い。

それはコミュニケーションの本質が

伝えること、ではなく聞くことにあることを

示しているのかもしれない。

聞くにしても、ただ質問を投げかけるだけではなく

この「間」をコントロールすることが

ポイントになってくる。

人は服装によって変わる可能性がある

「スーツとネクタイは勘弁」

これはぼくが就職活動のときに

ぼんやりと考えていたことだ。

やはり親の姿に影響を受けている面は

少なからずあると思う。

試しに全員Tシャツとジーンズで

仕事をしてみたらどうなるんだろう。

少しラフな感じが仕事にも出てくるのか。

制服がある職業の人たちは

その制服がスイッチになって

役を演じている、演じられている

ということがあるように感じる。

警察官はあの制服だから

しっかりするのだろう。

Tシャツと短パンが制服になったら

少しやんちゃになってしまう気がする。

ファッションの話で言うと、

ぼくが考えている最近のテーマは

「なにも言えないファッション」

褒めることもできず

けなすこともできず

快も不快もない、にゅーとらるな、

そんなスタイルがぼくは好きだ。

ノンバーバル・コミュニケーション力が高いと、たとえ仕事はできなくても、人生を豊かなものにできるのではないか

たしかに。

ノンバーバルコミュニケーションのレベルが

高い人については「得する」ことが

多いのではないかと思う。

それは俗にいう仕事ができる、とは

なにか別のルートをたどって

むしろ人間らしさや豊かさを

手に入れることができる可能性がある。

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