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本の棚 173 『図で考えるとすべてまとまる』

「図で表すと…」

説明がわかりやすい人の口癖だ。

これは頭がいい、回転が早いという類ではなく

「相手に伝える技術が高い」という視点。

自分や相手の頭の中を

はっきりも見える形にできるとしたら

それは素晴らしい能力ではないか。

そのノウハウを身につけるための

基本的な知識が、この本に詰まっている。

ノートとペンの用意を。

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図は余計なものをそぎ落として、モノゴトの本質をとらえます。

ぼくらが義務教育のなかで身につけた

文字や数字を使った表現方法は

どこかのタイミングでうまくいかなくなる。

すべてとは言わないが、

いつかそんなタイミングがやってくる。

特にチームで働く、成果を出すという要素が

強い場合は、この課題に直面することになる。

「文字や数字で表現するには限界がある」

と言ってもいいかもしれない。

そんなときに役立つのが図や絵の力だ。

文字、数字は人類の素晴らしい発明のなかの

一つではあるけれど

古代文明にみられる壁画のように

図や絵も古くから表現方法として

確立していたことがわかる。

しかし、ここで聞きたい。

「最近、図を使ってますか?」と。


とりあえずペンを持ってみよう

パソコン、スマホの普及に伴い

紙とペンを使う機会そのものが

激減している気がする。

スケジュール帳がなくても

Google先生のカレンダー機能で充分。

ノートやメモについても

スマホでメモっておけばいい。

しかし著者は、紙とペンを用意しろと言う。

手書きにする理由とは?

手書きは人を巻き込む

パソコンできれいに作られた資料は

きれいだからこそ「隙がない印象」を与える。

だから誤字脱字みたいなこまかな点については

フィードバックをもらえるけれど

根底を覆すような、本質をついてくるような

そんな議論が起こりにくいそうだ。

ところが手書きであれば

「まだ途中経過感」があるため

もっと資料がよくなる方法はないか

とツッコミやすい。

手書きにすることで情報が入ってくる余白を

あえて残すということだ。

とはいえ、どんな図を使ったらいいのか?

因数分解のパターン

なにかの問題が起きたとしよう。

その原因は?と問われたときに

問題に近い事象から因数分解していく。

例えば

売上が低い(予算に届かず)
↓         ↓
①客単価が低い  ②販売件数が少ない

このあとは①②に対して樹形図のように

枝が着いていく。

何かの問題が起きたときに原因は一つだと

凝り固まって考えるのではなく

その他の視点では?

と展開していくことが大切である。

「真実は、いつもひとつ!」

ではあるが

「原因は、いつもひとつとは限らない」

ということができる。

その原因と関係性を図を使って

読み解いていく思考法は

生きていく上で身につけておきたい。


マトリックスのパターン

縦と横に線を引いて

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         ┃
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         ┃
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ものごとを4つの事象に分類する。

「緊急度と重要度のマトリクス」は

聞いたことのある人が多いだろう。

○、□、線、矢印など

実は簡単な図を並べて

そこに文字と数字を組み合わせることで

いつもふわふわしている考えが

まとまるとしたら

やらない手はないと、ぼくは思う。

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#読書 #推薦図書 #図 #絵  

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