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本の棚 #105 『人間的魅力の研究』

『人間的魅力の研究』
伊藤肇

「あぁ、この人は素敵だなぁ」

そう思える、そう感じる人は身の回りにいるだろうか?

いるとしたら、一体その人のどんなところに

素敵さ、魅力があるのだろうか。

そんな研究をしたのが筆者だ。

1980年に刊行された本書。

ぼくもまだ生まれていないわりと昔の本。

こういう本から学ぶことは

現代でも、というより現代でこそ

活かすことができるように思う。

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第一等の資質は「深沈厚重」

深沈厚重といわれても…

ごめんなさい、ピンとこない…

筆者は「西郷隆盛」を例にあげている。

現在出張中の鹿児島において

西郷どんの足跡を感じない日はない。

先日旅をした屋久島でも

西郷隆盛の存在感はいたるところで

見受けられた。

司馬遼太郎が書いた『翔ぶが如く』に

この西郷隆盛の生き様が描かれている。

会っただけで人を魅了してしまう、

そんな西郷どんのもつ哲学に

とても興味が湧いているなう。

鹿児島にきたのもなにかの縁だと思い

小説に手を伸ばしてみる。

よく生きたものがよく死ねる

人間的な魅力について考える上で

その人の「死生観」のようなものは

その人の在り方を表すと考えている。

よく生きる、つまり使命を見つけて

それに向かって突き進んでいく姿は

いつの時代も心をうち、感動さえ覚える。

そしてそのよく生きた人生は

死してなお、語り継がれることになり

よく死ねる、という状態になる。

死を終わりと考えるのではなく

死はひとつに戻ること、という認識。

生と死のあいだの一瞬だけ

現代に解き放たれる人という存在。


才能さえあれば採用

曹操のスタイルらしい。

どんなに人間的な欠陥があっても

才能さえあればよい。

おそろしいほどの才能を前にして

人は魅力を感じるというのだ。

今ではスポーツや格闘技の世界でも

人道的に反することをすれば

社会的制裁のようなかたちで

フルボッコにされる世の中ではあるけど

それで才能を潰してしまうのは

本当にそれでいいのか?とも思う。

才能はつぶすものではなく

常に磨き続けるものである。

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