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IT業界の知財業務の面白さとは? 〜SaaS×Fintechを後押しする、マネーフォワードの知財戦略部に聞いてみた〜

「事業部門、研究・開発・デザイン部門、知財戦略部門が連携し、事業成長に資する知財戦略を推進する」をミッションとしている、マネーフォワードの知財戦略部。

今回はそんな知財戦略部のメンバーに、「IT業界における知財の魅力」「マネーフォワードの知財業務の魅力」について、話を聞いてきました!


プロフィール

小日向 小百合/Kohinata Sayuri 知財戦略部部長
スポーツ・エンタメ系を専門とする法律事務所のパラリーガルを経てその後、IT企業の法務として知財を担当。在職中に早稲田大学大学院知的財産法LL.Mを修了。2019年3月にマネーフォワードへ入社。知財戦略部の立ち上げや戦略の策定に従事する。

和智 大幸/Wachi Daiko
大学にて化学を専攻。大学卒業後は実験台のメーカーに就職し、営業や工場の生産管理を行う。その後、特許の調査会社へ転職。樹脂・電池・医薬品などの調査を経験。マネーフォワードへは2021年12月に入社。特許調査・分析を担当している。

寺田 暁/Terada Satoru
大学院卒業後、総合印刷会社に勤務。1年目より知財担当として特許調査・出願に従事する。その後、パチスロメーカーに転職し、特許・意匠・商標・著作権・不競法・調査など幅広く知財について担当。マネーフォワードへは2022年10月に入社し、現在は特許・意匠の出願、調査業務を担当している。

山内 健太/ Yamauchi Kenta
大学院卒業後、金融機関を中心にデータ分析、コンサルティング業務を担当。その後マネーフォワードのグループ会社であるマネーフォワードケッサイに2019年8月より入社し、データサイエンティストとして勤務。2023年6月より知財戦略部を兼務する。

マネーフォワードの知財戦略部とは?

ーまずはマネーフォワードの知財戦略部の特徴を教えてください!
小日向:当社の知財戦略部は「事業成長を後押しする」という点を重要視しています。そのため、知的財産を、特許権や商標権、意匠権、著作権に限らず、技術、データ、ノウハウ、ブランド、コンテンツ等を含むものと捉えて、その中で知的財産の創出支援や保護・活用を行っている点が特徴と考えています。

ー知財戦略部ではどのように業務を分担されていますか?
小日向:主担当業務はメンバーのこれまでのキャリアをベースに決めていますが、知財戦略部の業務は多岐に渡るため、本人の希望や特性、相談内容などもみながら、主担当業務以外の業務にもチャレンジしていただいています。

なお、それぞれの業務状況や現在・将来の希望などは、毎週行う1on1や半期ごとの振り返り等ですり合わせを行い、その内容も踏まえて業務内容を検討しています。

ーでは次にメンバーの皆さんにもお話を伺っていきたいと思います。まずは特許業務をされている和智さん、寺田さんよろしくお願いします。
なぜマネーフォワードに入社されたか教えてください!

和智:私は前職が特許の調査会社で、そこから知財のキャリアをスタートしました。前職では9年ほど勤務し、化学系の調査をメインに担当していましたが、次第に企業側でIPランドスケープ(特許やその他の知的財産権の情報と市場情報などを組み合わせて総合的に分析する取り組み)をしたいと思うようになり、転職を検討していました。その中で小日向さんと面接する機会があり、「知財戦略部が先回りして調査や分析をしてビジネスに貢献したい」とお話をいただき、マネーフォワードなら自分がやりたいIPランドスケープに取り組めると思ったのと、CEO辻さんの「テクノロジーを活用してお金の不安を軽減したい」という想いにも共感し入社しました。

寺田:私は1社目に印刷会社に就業し、その後パチスロメーカーに転職しました。1社目から特許を担当し2社目では特許だけではなく意匠・商標・著作権なども担当していました。
マネーフォワードに転職した理由は、特許の出願、調査業務を中心に知財全般の業務を行ってきた自分の経験を活かせる企業を探していた中で、採用記事やHPから会社全体の雰囲気や知財戦略部の方針に魅力を感じたことがきっかけでした。

ー和智さん、寺田さんは転職を機にIT業界に入られたかと思いますが、何かギャップに感じたことはありましたか?
寺田:私はシステムやプログラムについては前職でも携わっていたので、違和感なく出願、調査業務に入ることができました。ただ最初は、社内のコミュニケーションをSlackで行う等の様子を見て、自分のITリテラシーの低さにカルチャーショックを受けた瞬間もありました。しかし周りの方の助けもあり、1年経ってみるとすっかり慣れました。また、業種や会社によって特許の扱いや位置づけも異なってくるのだと感じています。前職は一定の件数を追うことが重要だったのもあり、効率重視な一面もあったのですが、マネーフォワードの場合は、「事業成長を後押しする知財戦略」であることを重要視しているため、1件、1件しっかりと検討して出願に結び付けているので、そこは現在も魅力に感じています。

和智:私も前職でシステム系の特許を見ていたので、そこへのギャップはあまりありませんでした。私の場合は特許会社から事業会社への転職でもあったので、プロダクトがある会社での業務の進め方や、スピード感が早い点が良い意味でギャップでした。事業部から相談が来たらクイックにレスポンスをしたり、数ヶ月で新機能をリリースするという話も少なくはないので、そのスピード感は驚きでした。また、リリース時や開発開始前などのタイミングで各プロダクト担当者から自然と特許に関する相談をいただくこともあるので、事業部の方もリテラシーが高いと感じています。

ーなぜマネーフォワードの社員は特許に関するリテラシーが高いのでしょうか。
和智:経営陣の理解ももちろんですが、入社時のオリエンテーションで知的財産における研修を行っていたり、身近な知財ネタや知財ニュースなどを発信するSlackチャンネルがあったりと、啓蒙活動を続けており、そういった日々の取り組みが実っているのではないかと思います。新卒入社者向けの研修ではケーススタディのような内容を盛り込むことで、知的財産を身近に感じてもらいながら学んでいただいています。

IT×知財の取り組み・魅力とは?

ー和智さん、寺田さん、ありがとうございます。次に山内さんにお話を伺ってみたいと思います。まずはご経歴から教えてください。

山内:私は前職では金融機関を中心としたデータ分析、コンサルティング業務を行う企業にて、データ分析コンサルタントとして勤務していました。その後2019年にマネーフォワードのグループ会社(マネーフォワードケッサイ=以下、ケッサイ)にデータサイエンティストとして入社しました。

ーデータサイエンティストの山内さんがなぜ知財戦略部にジョインされたのですか?
ケッサイで何度か特許出願にて知財戦略部の皆さんにお世話になっていて、知財に興味を持ち始めました。また入社年次が長くなってきて、新たなチャレンジがしたいなと思うタイミングでもあり、その時に小日向さんに相談したことがきっかけで現在知財戦略部も兼務しています。

ー山内さんは当社の特許や意匠につながる発明や創作を表彰する「INVENTION AWARDS」に2年連続で受賞もされていましたね!

山内:はい、それもあって小日向さんと気軽にお話する機会が増え、「何か一緒に面白いことできないですかね?」と相談したところ、現在の業務を提案いただきました。AI系の特許に自分も関わっていましたし、AI系の仕事をする人も社内に増えてきているので、AI関連の新しい特許ニーズに応える、推進することのお手伝いができれば良いなと思いジョインしました。

小日向:知財戦略部としてもAIに関する特許の相談が増える中で、AIに関する知識・知見を高める必要があり、その分野を専門とされている山内さんにぜひ知財戦略部の仲間に加わってほしいと思いました!

ー具体的に山内さんは現在どのようなことをご担当されているのですか?

山内:実際の特許出願などは和智さん、寺田さんが担当していただいてますが、現場との打ち合わせ時に同席して、技術的なサポートをしています。

寺田:山内さんには私たちと事業部の間に入っていただき、技術面でどういった点が優れているのか、なぜこの機能が必要なのかなど、技術面を解説していただいているんです。

和智:山内さんは知財戦略部向けのAI勉強会も開催してくれました。自分たちで実際にAIを触ってみることで言語の理解を深めたり、どの部分で工夫をしているか、どの部分が革新的であるのかというのを実体験を通して教えてくださいました。なかなか自分達だけではAIの分野の理解を深めることが難しいのですが、勉強会でAIの中身を知ることで、事業部から相談が来た時もイメージをしやすくなりました。

小日向:また、山内さんには開発メンバーがいるSlackチャンネルで知的財産に関する発信も行っていただいています。バックグラウンドの異なる山内さんの発信は、事業部の皆さんの共感を得やすく、事業部門の知的財産への理解・知識向上に繋がっていると思います。

山内:最近だとChatGPTが話題になっていますが、セキュアな環境でそういったものも利用しながら部内の生産性向上にも取り組んでいます。

また、今後やりたいこととしては、特許戦略に使えるデータ分析を進めたいと思っています。マネーフォワードはどこの分野が強くて、今後どこを伸ばした方がいいかなどを他社状況を見つつ分析したいと考えています。

ーまさしくIT×知財ですね。和智さん、寺田さんから見て「IT業界の知財」の魅力はどのようなものでしょうか。

和智:Web3やAIなどの最新テーマや動向に触れる機会があることが魅力に感じています。最先端な技術が事業に与える影響、そこから発生する課題や解決方法等に携われることは面白いと感じています。

寺田:特にSaaS×Finteh業界の進化のスピードは速いため、その中で知的財産全般の課題に触れることができる点も魅力かと思います。法改正があったり、ChatGPTが出てきたりと、目まぐるしく変化し未来予測が難しい分野ではありますが、市場の変化や経営陣の考え方を素早くキャッチアップし、事業成長にどう繋げていくかと考えるのは面白いなと感じます。

マネーフォワードの知財戦略部の魅力とは?


ーその中でマネーフォワード知財戦略部の魅力はどのようなものでしょうか。

和智:特許・商標担当が分かれている企業様もあるかと思いますが、マネーフォワードの知財戦略部は知的財産を広義に考える点を重視しているため、部内の横連携も行いながら、各担当分野に限定せず、知財全般をしっかりと考えて業務を進めることができるのが特徴だと思います。プロダクト数もそうですが、関連会社も多いので、刺激も多いかと思います。

寺田:そうですね。裁量権を持って働くことができ、自分の意見や考えも聞いてもらえるのでバランスの良い部署だと思います!これからより一層知財戦略を深化させていくフェーズになるので、試行錯誤しながら業務の幅や経験を広げていくことができる環境かと思います。

ー皆さんのお話を伺っていると、チームの雰囲気がとても明るく穏やかなのも伝わってきました!

寺田:はい、チームの雰囲気はとても良いと思います。出社日にはチームでランチに行ったり、仕事の話もプライベートの話も気さくにできるメンバーで、リモート+出社の中でもしっかりとコミュニケーションが取れています。

和智:毎日朝会を行っており、業務以外の雑談や共有をしているのですが、「⚫︎⚫︎さんってこんなことが好きなんだね!」「こんな一面もあるんだ!」とチームメンバーの理解を高めることもできる場になっています。共有については、時には競合のプレスリリースを議題にして、プロダクトの理解に繋げていたりもします。

小日向:またマネーフォワードの知財戦略部では、「事業成長のためには」という目線で事業部門を後押しし、マネーフォワードグループ内の架け橋となって一緒に業務を楽しめる方、かつ限定的な領域に留まらず、知的財産を広義に捉え経験したことのない業務にも挑戦できる環境にご興味をお持ちいただける方に仲間に加わっていただき、ぜひ一緒にお仕事をしたいと思っています!

マネーフォワードの知財戦略部では仲間を募集中です!

インタビューでは終始和やかな雰囲気で、優しくて、ユニークなメンバーが多いのだと感じました。

現在、知財戦略部では一緒に働いてくれる仲間を募集しています。
少しでもご興味お持ちいただけましたら、お気軽にご連絡ください。


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