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【旅】島崎藤村の里で蕎麦を味わう

先日信州に旅行に行った際、
小諸で美味しいお蕎麦をいただきました。
お蕎麦をいただいた場所は「はりこし亭」
場所がちょっとわかりずらく、
車で訪れたのだが、細い道を行ったら
とても風情ある日本家屋がありました。

風情ある日本家屋が。。
建物の横に、ワインとリンゴを抱えたアマビエちゃんを発見

入り口で車を降り、
「ここかな~」と言いながら建物に入ろうとしたところ、
係の方がいらして
「こちらは旅館でして、はりこし亭は、この下にございます」
と教えてくれた。
その旅館の名前は「中棚荘」
かつて、島崎藤村が足繫く通った温泉宿だったのだそう。
中棚荘の前に栗の木があり、栗がいくつか落ちています。
係の方が
「毎年栗を楽しみにお泊りにきてくださるお客様もいらっしゃるんですよ。
そのお客様の為に、いがぐりをそのままとってあるんです。
風が強かったら、どうぞ頭に気を付けてくださいね」
と優しく語り掛け、栗を見せてくれました。
穏やかな口調と、その心遣いに
何だかこの旅館の懐の深さを感じずにはいられなかった。

大きな栗の木
栗が落ちていました。

そしてこの「中棚荘」併設の食事処が「はりこし亭」
建物の風貌は素晴らしく、国登録有形文化財に登録されています。

「はりこし享」は旧北国街道沿いに建てられていた江戸時代の古民家である。江戸時代末期から12年かけて明治元年(1868年)に完成した。当時は藍染めの染物屋であったが、老朽化が進み取り壊す運命にあった旧家を解体・移築・再生し、平成14年元旦、食事処として現在に蘇らせた。

小諸市HPより
はりこし亭入り口

家屋の天井は梁が凄く、重みがあります。
夏や涼しそうですが、冬は少し寒いのかな、と思いながら天井を仰ぎます。

ここでいただいたのは、くるみそばと花かご膳
花かご膳は、季節の小鉢とそば、そしてデザートのセット。
女性のお好みな感じで見た目でも心地よく
量も多くなく、味わい深い内容でした。
そしてくるみ蕎麦、ざる蕎麦はそば粉の風味もこしもあり
小諸はそばの名所だな、と改めて感じることができた昼食です。

奥座敷には赤欅で作られた鳳凰と桐の花の彫刻欄間があり
この技術の深さと保存状態の良さに感激しました。

どうやら、ここでコンサートや
ワインのイベントなども行っているようです。

「はりこし亭」で古い家屋の中で
島崎藤村に思いをはせ、味わう蕎麦。
1時間弱の滞在だったけれど、またゆっくり訪れたい
何なら「中棚荘」に泊まって、温泉にゆっくり浸かり
藤村の「初恋」を読みたい。
そう思った貴重な時間でした。

信州を訪れる際は、是非足を運んでみてください。

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