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ベーシックインカムと超緩和政策の狭間で

日本でもコロナ禍に、特別定額給付金として一人10万円ずつ支給されることになりましたが、皆様ちゃんと受け取られました?

同じような動きは他の先進国でも見られており、下記記事の通り、米国でも失業給付に加えて特別に上乗せ支給などもありました。そしてスペインでは最低所得補償、所謂ベーシックインカム(BI)を始めようとしております。

BIについては既にコロナ前から導入、もしくは導入検討をしていた国がいくつかあるようで、BI導入によってリスクのある、新たな挑戦などがしやすくなるのでは、というポジティブ面や、逆に何もしなくてもお金がもらえる、という意味で就業意欲がなくなる、とかネガティブ面も言われていますが、フィンランドのケースをみると、必ずしも就業意欲の喪失、とまではいかなかったようですが。

BIによる社会的な効果は議論の余地が色々あると思うが、少なくともBIへの財源問題が大きな壁になるような気がしている。またこのコロナ禍の所得補償の”トライアル”を通じて分かったことは、中央銀行による量的緩和というサポートがない限り、税収に基本的に余裕のない先進国(ドイツとかは違うと思いますが)はBI導入はそもそも難しいのではなかろうか。

別途、中央銀行の国債購入のような”財政ファイナンス”に近いサポートを受ければ受けるほど、金融的には国債の利回り上昇、そしてインフレ復活(もしくは高インフレ)へとつながり、物価上昇/通貨信用下落、資産価格上昇、といった現段階でも想像できるサイクルに陥るのではないか。

もしそうであれば、例えBI導入できたとしても、持てる者が結果的に富を増やし、BI活用者は一定所得以上にはなりにくいのでは?。BI導入による低所得者への収入サポートによる短期的な格差是正は可能であっても、中長期的でみると、より格差を生む社会へつながるのでは、と想像はできる。既に2020年3月の株価を底に株が上昇し続けており、今後も経済成長が大きく見込めない限り、中央銀行の緩和姿勢への変更はないとみらている。

BIの財源や上記の流れは当たり前?なものかもしれないが、頭の片隅に置いておくにはよいのでは、と思っています(笑)!

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