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交通インフラの”畳み方”

Withコロナ時代は、元々経営自体が芳しくなかった企業にとってはダブルパンチ。また交通インフラは公共性が高いため、簡単に撤退や廃止等できず、様々な追加コストなども必要になる。JR北海道の日高線という不採算路線の廃止とその後のメンテナンスに関して、北海道や地元とのやり取りあるようなので、それを例に、交通インフラの”畳み方”とは、と見ていきたい。

過去の投稿はこちらをご確認ください。
*交通インフラ-Part①Part②Part③Part④
2015年の高波被害で運休しているJR北海道の日高線(鵡川―様似間、116キロメートル)の廃止とバス転換が固ま(り、)JR北海道が管内7町に支援金として25億円を提供する方向で基本合意したものの、新たな難題も浮上。大破した廃線跡の護岸工事コストを誰が負担するかだ。…15年の高波被害で大きく損壊した鵡川―様似間の岸壁は総延長は延べ十数キロメートル。うち補修が必要な箇所は数キロメートルに及ぶ。…43億円程度とみられている。海岸法では、線路がある場所の津波や高潮の災害復旧は鉄道事業者の役目とされている。鉄道の廃線後は、北海道が海岸管理者として責任を負う。JR北も新型コロナウイルス危機による利用減で簡単に首をタテには振れない

上記記事と引用のように、要するに元々の不採算路線が去る災害により、鉄道事業者も手におえず、また海岸線で災害自体も多発しやすく、今後のメンテナンスのコストはどう負担するの?という、日本の過疎地域では今後多くみられる現象だろう。

地方ローカル路線の経営が苦しいのは北海道に限った話ではない…埼玉県などに乗り入れる大手私鉄幹部は「当社も郊外に不採算路線がある。JR北海道が廃線を含めて今後どんな対応をするか、注目せざるを得ない」と目を凝らす。北海道の生みの苦しみは、鉄道経営者や沿線の首長にとっての生きた教科書になりつつある。

自治体や国の負担でコスト負担、という従来の考え方以上に、採算路線と不採算路線のポートフォリオミックス、要するに採算路線で継続的に儲かるような仕組みづくりを作り、不採算路線を支えるか、またその後の廃炉基金への資金面での運用を手伝う、という包括的なやり方も考えるべきだろう。それにしても、ステークホルダーが多すぎてなんか進まない気がする。。

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