やすぴー

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パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(6)

「冒険者ギルド? 興味無いね」 開口一番、俺はそう言った。 「しかし、冒険者ギルドに所属しなければクエストが受けられないし、金も稼げないのじゃ」 「冒険者ギルドってあれだろ? モンスターと戦ってクエストをこなしたり、毒沼や火山みたいな危険な場所に調査に出向いたり⋯⋯」 俺は社会に出てから真面目なサラリーマンとパパ活しかしたことがない、健康不良の中年おじだ。冒険者になんかなったら死んでしまう。 「でも、やらないと生活に必要な金を稼げないのじゃ」 女神アストラエアが珍しく神妙な表

    • パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(5)

      「お前は最初の頃、もっと女神らしかっただろーがっ」 「あれは仕事用じゃ。勇者でもないお前にそこまでしてやる必要はない」 この女神──アストラエアは、俺を間違ってこの世界──異世界に召喚した駄女神だ。 「それで俺はこの世界でどうやって生きていけばいいんだっ」 「知らん。どこへなりと行けばよかろう」 「こ、この野郎⋯⋯」 しかし、怒って前みたいに飛びかかるわけにはいかない。俺には固有スキル超回復があるが、女神の雷撃魔法を受けると、それはもうものすごく死ぬほど痛いのだ。 「お、俺を

      • パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(4)

        辺り一面の草原である。 遠目に岩肌の山々が見える。 「ここは……、一体……」 視線を戻すと、美しい背の高い女性が目の前に立っていた。 スラリと伸びた白い足に、青を貴重にした光沢のあるドレス、輝くような金色の長髪が風にたなびいて揺れていた。 「おかえりなさい」 目の前の美女は懐かしそうに微かに目元を綻ばせて、続けて言った。 「おかえりなさい。勇者、ギデオン様……」 「あ、ああ……」 俺は思わず是とも否ともとれない返事をした。この世のものとは思えない美貌に気圧されたからだ。 「本

        • パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(3)

          「どう思うって言われても……」 俺は祈るように下を向く。 この時、俺は青春時代の俺に戻っているのだ。少女の、俺に対する評価を異常に神経質に気にしていたあの頃の俺に……。 「いや、初対面ですし……」 みれいは気まずそうに言った。 「そ、そうだよね、僕たち初対面だもんね、はは」 最後の笑い方がミッキーに似ていると思った。 「で、でも僕たちアプリでいっぱいチャットして、趣味やお互いの仕事とかも知ってるし……」 みれいは唇を尖らせた。 「でも、それって本当なんですかね? この世界、嘘

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          パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(2)

          「お姉さん、コーヒーひとつ!」 俺は異世界カフェの椅子に無造作に腰を下ろして言った。 みれいは「信じられない」という表情でこちらを見ている。 クックック……。 俺は今、この場を支配している。 みれいは今、エスコートして欲しいと思ったのだろう。 先に椅子を引いてくれて、注文を聞いてくれて、店員に伝えてくれると思ったのだろう。 しかしだ……、俺は言いたい。 ――おじはエスコートなどしない!! エスコートをしないからこそおじなのだ。 それが、おじの矜恃であり、エスコートをしたらおじ

          パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件(2)

          パパ活してたら間違って異世界に召喚されてお詫びとして女神とパパ活してたら人類最強になっていた件

          今日も俺のパパ活アプリが最高だ。 何が最高かって、可愛い女の子たちが俺に会いたい、会ってください、会え!って送ってくるメッセージの通知音が止まらない。 モテる男は辛いっていうけど、その辛さが俺にもようやく分かったよ。 これはマジで辛い。 なんせ俺の体は1つしかないのだ、その上、社畜をやっているし、働いて子供の養育費も払わなきゃいけない。 嫁は逃げてしまった。信じられるか? この世の中は嫁が逃げることが出来るんだ。 一昔前は、男は仕事と金の事、女は家事と育児。こういう役割分担が

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