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レビューと当事者意識

品質を高めるためにレビューは欠かせない。ただレビュープロセスを丁寧に運用していたとしても、あるものが欠けているとそれはワークしない。
それは「当事者意識」だと思う。

レビューを依頼するときのアンチパターン

レビューをする際、ごく稀にレビューを依頼する側の人からこういうスタンスを感じることがある。

・基本的なミスも、レビューで指摘してもらえばいい。
・レビューをしてもらった以上、何か問題があったら、それは問題を指摘できなかったレビュワー(レビューをしてくれる人)側の責任だ。

こうした感覚でレビューを依頼することは、レビュワー側の負担を高めると同時に、レビューを通じて得られる成長機会を放棄してしまってると言ってよい。とても非効率だ。

レビュワー側の心構え

もちろんレビュワーの心構えとして、自身が最後の砦だという意識を持つことは非常に大切だ。

上から目線のコメンテーター風情で、言いたいことだけ言っているようでは、メンバーから信頼を失うことになるし、次第にレビュワーの役割は任されなくなるだろう。(つまりそれはマネジメントとして失格を意味する)

ただ成果物の最終責任をレビュワーに押し付けることは、そもそも大きな間違いである。

レビューはチーム作業

レビューはチーム作業だ。重箱の隅をつつくような指摘と自己弁護のコメントを応酬しても、成果物の品質は高まらない。

コミュニケーションのベクトルをお互いに向け合うのではなく、よりよい成果物にするという共通ゴールに向けよう。

レビューを依頼する側と、レビューをする側が、相互に自分なりの最後の砦意識を持つ。この当事者意識の相互高揚が、レビューを効果的に運用できる理想的なチームの状態だと思う。

そうなれば成果物の品質は更に高まると同時に、スキルの成長も今より加速するに違いない。

参考(レビュープロセスに関する推薦書)

なおIT関連のドキュメントレビューの効果的なノウハウを得るには以下の本がお薦めだ。


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