『ツイステ』〜闇の世界に惹かれる秘密〜
『ツイステッドワンダーランドとは、アニプレックスが企画・配信している女性向けスマートフォンアプリゲームです。
ウォルト・ディズニー・ジャパンの協力のもと、「悪役(ヴィランズ)」を題材とした物語が描かれます。
『ツイステ』の物語は、簡単にいえば、
異世界へと来てしまった主人公が、ナイトレイブンカレッジの問題を解決へと導き仲間を得て、元の世界へ帰る方法を探す物語(行きて帰りし物語)。
……となります。
物語には「元の世界に戻りたい!」という主人公の動機・ゴール(目標)がわかりやすく設定されています。
そのゴールにたどり着くために周囲の生徒達を巻き込んでいく――。
どういう話か、とてもわかりやすく構成されています。
原案・メインシナリオ・キャラクターデザインを手がけるのは漫画家の枢やな先生です。
「枢」は「とぼそ」と読みます。重要なので覚えておきましょう!
枢やな先生の魅力といえば繊細で綺麗な画稿!
そして、伏線を含ませる巧みなストーリーテリング!
『黒執事』の主人公・シエルは、その過去シーンが作品内で何度も出てきます。
その際、なぜか髪の分け目が左右逆になっています!!
ファンは謎を解こうと様々な考察をします。
『ツイステッドワンダーランド』でも、多くの謎が散りばめられており、ファンは考察を楽しんでいます。
また『黒執事』にはエリザベスというキャラクターが登場します。
彼女の父親は英国騎士団団長を務めており、幼い頃より剣術を学んでいます。
俗に言う戦闘美少女です。
ところが、婚約者のシエル(主人公)から「強い女の子は怖い」と言われてトラウマになってしまいます。(キャラクターアークの【ゴースト】)
このことがきっかけで、エリザベスは女の子らしくあろうと振る舞いますが……これは本来の自分を偽っていることになります(キャラクターアークの【嘘】)。
しかし、シエルのピンチの際には――?
エリザベスは真実の自分を解放します!(キャラクターアークの【真実】)
戦闘美少女として敵をバッタバッタと倒していきます。
先程からカッコ内で解説しているキャラクターアークとは、物語を通じてのキャラの変化曲線のことです。
ライト文芸は、キャラクター小説とも言われます。
キャラクターが変化する過程を描くのが、ライト文芸(キャラクター小説)です。
つまり、変化の過程=キャラクターアークを描く必要があります。
『ツイステ』の魅力は、キャラクターアーク(【ゴースト】【嘘】【真実】)にあると言っても過言ではありません。
本noteでは、『ツイステ』のキャラクターやストーリーを分析することで、その商業作家の技術を分析していければと思います。
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