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「求人票の進化」と「個人来歴データの蓄積」の未来

ここ数年で、求人票が進化している。職務の内容を詳しく記述したジョブ・ディスクリプション(job description)のようになり、どんなミッション(仕事)にどのような報酬が与えられるかが明確になってきている。
(未だに総合職的な、つまり会社に仕えることが目的になっている雇用が中心だが)

今後、さらに会社経営が科学的に、合理的に行われるようになれば、どんどん職務、業務内容は言語化されていく。

一方で、その仕事を行う人間についても、今後、より詳しく細かく、言語化されていくだろう。

これまでのような学歴や職歴など大雑把なものではなく。生まれてから、毎日の言動全てが記録されるようになれば、とんでもない量のデータが溜まっていく。

高校や大学を出るくらいまでには各人間はそれぞれの「生まれ」を軸に様々な体験をし、全く異なる能力や素質の状態にある。その状態がかなり解像度高く、生まれてからの無数のデータの蓄積から、データとして捉えることができる。

そうなれば、先の詳しい求人票とこの人材データを組み合わせれば、社会に対する生産を行うために、最適なマッチングが行われることになる。

もちろん、人の自由を尊重すべきだ。かつての中国のように、学校を卒業したら政府が一方的に配属される単位(会社)を決めるような形はよくない。

どのような仕事をしたいかの希望を出すことができる。

どのような選択の余地があるか?それは、主に業種、報酬、自由の3つだ。

大きなリターン(主に金銭的報酬)を得ることと、自由度はトレードオフの関係にある。報酬を求めれば、仕事にコミットしなくてはならず、プライベートな時間は圧縮される。一方、報酬は少なく抑えて、9時17時の働き方を選べば自由は増す。

先の求人と人材ベース、さらには人の希望を踏まえて、アルゴリズムで最適なマッチングを行う。その結果、いくつかの候補が提示され、働き手と雇い手がOKであれば、マッチング成立だ。AIでうまくいくことが想定されたマッチなので、高い可能性で順調に仕事を進み、社会的にも効率的な資源活用となる。これで、労働者、会社、社会の三方良しとなる。

既存の仕事をしたくない起業家を目指すなら、そういう道を用意しておくべきだろう。ここはリスクを取り社会を前進させる意義あることだから、セーフティネットはしっかりと国家が用意する。

一部の人間は、マッチング結果に満足しないだろう。そのリスト以外から自分で選びたいと思う人もいるだろうから、そういう道もあってもよい。

こういう世界になると、もう生まれで、人生が決まる世界観に近づく。


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