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最終的なクオリティコントロールから考えて、プロ経営者なんてありえない。起業の醍醐味は「主観的な体験」創造の楽しさ #ユニクロ #中華そばとしおか

経営者というと、マネジメントということで、何かテキパキと状況を数値化したりして判断していくドライなイメージがある。欧米的なプロ経営者はそういうイメージであり、多少の業界などの限定はあるのかもしれないがどの会社でも活躍できるようなイメージだ。カルロス・ゴーンみたいな。

でもそんな職業ありえるのだろうか?

結局、起点はプロダクトであり、プロダクトが顧客にもたらす「主観的な体験」だ。これはどんなプロダクトでも例外はない。ゲームや本など分かりやすいものから、レストランの味、雰囲気、サービスなど総合的な主観体験、b2bサービスの体験など全て同じだ。

すると、この「主観的な体験」を起点に組織は動いていかなければならない。

であれば、経営トップは常にそこから発想しないといけない。

すると、経営トップがプロダクトにかける想いや、執着が肝となる。

興味や関心がないプロダクトに対して、経営者は常にその顧客の主観的な体験を考えることなどできないだろう。カルロス・ゴーンは車好きかもしれないが、常にその顧客目線でわくわくしながらプロダクトを起点に考えていたのだろうか。

私が問題提起したかったのは、どんな会社でも通用するプロ経営者などいるのかということ。ある程度、共通のスキルセットや知識はあるのだろうが、プロ経営者のプロダクトへの愛が不可欠だとすると、簡単に他の業界や会社にいけるようなものではないと思う。

世界的に成功している経営者がプロダクトのクオリティコントロールをしっかりしている印象がある。ユニクロの柳井さんは今でも世界各地の店舗を回って商品や接客や店舗デザインのチェックをしている。まだ大成功とはいえないが、サイバーエージェントの藤田さんもAMEBAについては社長自らクオリティコントロールをしないとダメだと熱が入っていた。

しかし、

かといって、やはりプロダクトから離れて、プロダクトの主観的な体験すらも数値化させて管理していく方法もありえるかもしれない。リクルートや楽天などそのようなイメージがある。

だから、彼らには感動するようなサービスはない、とも言える。ただビジネスがうまいだけ。

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さて、話は変わるが、私は毎月一回必ず食べるラーメンがある。自分の会社がある早稲田 の近く、鶴巻町の中華そば としおか だ。ここは常に行列ができており、毎回早くて40分、普通は1時間ほど入店までに時間がかかる。

ここ、店主が何から何まですべて一人で切り盛りしている。何から何というよりは、食券販売機があるので、基本ラーメン作りだけなのだが。(有名な話だが、接客は少し一般的ではなく少し緊張感のある空気が漂っている。私は嫌いではないが)

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皿洗いから、麺茹で、スープ作り、チャーシューなどの具の調理や盛り付けなど全て一人でやっているので、完成品のラーメンの統一感というか完成度が極めて高い。

つまり、めちゃくちゃうまい。そして安定している。店主が一杯ずつ蓮華でスープの味をチェックしているのはパフォーマンス的な要素もあるのかもしれないが、この熱く誠実な思いは味に出ているし、この行列が証明している。私も毎回並んででも月一で来てしまう。(若干ジャンクなので食い過ぎは注意)

他にも美味しいラーメンはあるが、ここまで通っているところはない。なぜなら、味がブレるからだ。以前好きだった飯田場の某ラーメン店も、店舗拡大しどんどん味が乱れていった。つけめんの麺の温度がまばらだったり、皿に水がついていたり、いろいろ残念なことが増えた。

さて、何が言いたいかというと、徹底してプロダクトにこだわりましょう、ということ。というかこだわりたい、と思っている。それが一番おもしろい。お金とか市場シェアとかは二の次だ。

一番の楽しみは、ユーザーの主観的な体験の創造にある。



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