経験と需要〜Clubhouseで快楽を得るための2つの条件〜
人は話を聞いてもらっているときに、食欲や性欲を満たしているときと同等の快楽を得る、とメンタリストダイゴさんが論文を引用していっていた。
関心を持ってもらえること、自分の能力や存在を承認してもらうこと、こういうことが人の主観にとって絶大にポジティブな影響をもたらすことはみんな知っているだろう。
Clubhouseというアプリが一部の人の内で流行っているが、その理由はプラットフォーム、聴衆、話し手などのいくつかの視点で語られうる。
隙間時間や可処分時間を、いろいろな人の会話を聞いて楽しみ、ときには参加できるという「聴衆」の領域には真新しいことはない。
実は、
もっとも破壊的なことが起きているのは「話し手」の立場にある。
冒頭で述べたように、これは承認欲求を満たす最高のツールなのだ。
突拍子もないことを言うが、人はみな、どんな人であっても、究極的な話、みんな武道館ライブをやりたいのだ。
実際にやっているプロミュージシャンはもちろん、年収100万円のフリーターも、専業主婦も、哲学者も、みんな世界の注目を浴び、拍手喝采を浴びたいという欲求が根本にある。それは様々な経験で抑圧されたり、形を変えているが、軸としてはみなそれを持っている。
私はあまり話し手としては、ほとんど参加していないが、やってみると確実にそういう側面があった。
ビジネスに繋がるとか、フォロワーが増えるというのは、二の次であり、パフォーマンスをしている自分というのがより根源的なモチベーションになっている。
何者でもない人間の話を聞きたい人はいるだろうか。
でも、その人にしかできない何かしらの経験や能力があるはずだ。いや、そんなものないのか。
この楽しみ方を満喫するには「ある分野について自信を持って語ることができる」ことであり、より具体的には次の2条件である。
1.ある分野で経験がある
2.それに一定の需要がある
ここを築いていくと、いろいろな人が関心を持ってくれて快楽が得られるかもしれない。
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