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日本人が中国で働く7パターンと求められる中国語力 #駐在 #現地採用 #中国ビジネス

日本人が中国で働く場合、駐在や現地採用は問わず、次の7つのどれかに従事することになるのではないか。それぞれで異なるレベルの中国語力が求められる。

1.事業会社(プロダクト)の中国展開

わかりやすい例は、ユニクロだろう。日本市場で作り込んだ商品力やブランドを背景に中国市場へ進出する。その他、食品メーカー、サイゼリヤなどのサービス業も基本は同じ。

この際に必要となる日本人は、本社と中国支社間のコミュニケーションがメインになる。板挟みで苦しいポジションではあるがやりがいもあるだろう。

販売やマーケティングなどのオペレーションは現地の中国人がやるだろうから、日本人が中国語を使う場面としては、中国側から深くヒアリングをしたり、日本本社側の意向を適切に中国に伝えることが主な仕事となる。また、場合によっては、中国オペレーションの意思決定にも関わることもあるだろう。

プロダクトに優位性があったり、資本が大きい場合、日本人が中国支社のトップとなってもうまく回る可能性があるが、そうでなければ事業の成功は中国事業を経営する中国人をいかにみつけるかだと思われる。ユニクロはそれで成功している。

2.ライセンスの中国展開

日本企業が持つ高度な技術や、アニメやゲームなどのIPのライセンスを行うビジネス。これに関わる日本人は、ライセンス先や共同事業パートナーなどを探し、交渉、契約、プロジェクト進行などで、本社側の意向を理解しつつ、中国語でのコミュニケーションが求められる。

最近では、ソニー傘下のアニメ制作会社アニプレックスが手掛けるRPG型スマートフォンゲーム「Fate/Grand Order」が大当たりしていた。

3.生産拠点系

衣料品や電子部品など中国の工場で生産を行っているビジネス。

これに関わる日本人の中国語は、主に中国の工場長やスタッフとのコミュニケーションが中心となるだろう。

4.広告代理店系

最初の事業会社の中国展開のマーケティング支援としてビジネスを行う。

基本的なオペレーションは中国人スタッフが行うので、得意先のクライアントとのコミュニケーションがメイン。

なので中国語はあまり使わないだろうが、企画の説明やイベントやプロモーションの動向などで中国語も必要になるだろう。レベルが上ってくると、中国市場におけるマーケティングもできるようになるかもしれない。

5.投資系

VCなど中国企業への投資を目的にしているビジネス。

パートナー探しのための情報収集や人脈作りに中国語は欠かせないだろう。また、投資対象や環境分析にも高度な中国語が要求される。

6.グローバルスキル系

各分野の研究者やエンジニアなど専門的な英語ベースで仕事ができる分野。中国語は論文を読んだり、同僚や中国の研究者との交流でできると強みになるだろう。

7.日本人アドバンテージ系

日本語教師、在中国日系企業向けの営業などであり、基本的に仕事で中国語は必要ない。もちろん、中国にいるわけなので、日常生活や仕事の同僚などとは話す機会があるだろう。

日本語教師は、専門的な知識と経験が求められるハイレベルなものから、ただ日本語がしゃべれればOKというレベルまでピンきり。中国語話せれば、学生からの支持は集めやすい。

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以上、どのような仕事をするかで求められる中国語力は異なる。

全てに共通するのは日本人アドバンテージをベースに仕事をするということ。だから、中国語力は高いに越したことはないが、一方で日本人ならではの専門性を磨いた方が価値になる場合の方が多いだろう。

仕事のレベルが意思決定者に近くなればなるほど、高い中国語力が求められる。(本当に市場で勝負するなら)

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