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【BOOK ガチ要約】 最高のデスクワーク

 本日は、2020年12月7月17日に発売された「最高のデスクワーク(著:猪俣武範)」について要約させていただきます。

 本書は、1日の3分の1ほど費やすデスクワークを最適化することで最高の体調や精神力を手に入れ、ビジネスで最高のパフォーマンスを出し続けることが可能になると提唱した本です。
 著者の猪俣さんは、お医者さんでもありますので、健康ネタ満載の本になっております。
 1日の3分の1ほどを費やすと言われるデスクワークですが、それらを最適化することができると、仕事効率や集中力が非常に高まることがわかっています。一方で、悪いデスクワークをしてしまうと集中力の低下や心身の不調などが発生してしまうのです。多くの人は悪いデスクワークをしがちです。
 本書では、現役で大学病院の教授を務める猪俣さんが、生産性を高めるための頭・体・心をマネジメントする方法をお伝えしています。仕事の効率化だけでなく、最高の体調や精神力を手に入れ、ビジネスで最高のパフォーマンスを出し続けることが可能になります。
 一部ピックアップし、まとめます。

■本書は、大きく以下6章+付録1で成り立っています。
第1章 高性能な体を維持するために
第2章 心をコントロールする
第3章 デスクワークの環境を整える
第4章 効率を上げるスキルを身につける
第5章 集中力を高め継続する
第6章 モチベーションを高め継続する
巻末付録 デスクでできる簡単ストレッチ


■1.浅い呼吸がエネルギー不足を生む
 人間は、1日に2万5千回ほど呼吸をしています。1回息を吸うと、成人男子で500ミリリットルほどの空気が入ってくるので、1日で1万2500リットルくらいの空気を吸っていることになります。
 空気中の酸素の割合は約21%ですから、酸素量は1日2600リットルほどにもなります。私たちが1日過ごすためにはいかに大量の酸素が必要か、実感できると思います。
 姿勢が悪いと、呼吸が浅くなります。特に前かがみの姿勢だと、肩がすぼまって肺が圧迫されてしまいます。呼吸が浅いと、1回の換気量が半分ほどにまで低下してしまいます。姿勢がいい人と悪い人では、大雑把な計算ですが1日1300リットルも酸素摂取量に差が出てしまいます。これは非常に大きな違いだと思いませんか?
 酸素の摂取量が不足すると全体的にエネルギー不足になってしまうのです。姿勢を良くすることでこれらが改善され、最適なエネルギー供給が可能になります。


■2.運動は脳に肥料を与える
 近年において脳の神経細胞が再生することがわかってきましたが、新たな神経細胞が生まれる際には、BDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれるタンパク質が重要な役割を果たします。
 日本語だと漢字ばかりなのですが、BDNFは「神経栄養因子」という文字通り「神経を育てる栄養分」です。BDNFが多ければ、神経細胞はよく育つわけです。逆にBDNFが少ないとうつ症状や認知障害などが起こりやすいことから、感情や認知機能に関与していると考えられます。
 「BDNFは脳の肥料」とよく言われますが、この肥料を増やす方法は、食べ物などで摂取するのではなく、「運動」によって増やすことができます。
 しかも、ハードな運動をする必要はまったくありません。ウォーキングなどの有酸素運動で十分なのです。有酸素運動によって新しい脳神経が発生しやすくなることもわかっているので、1日軽くでも歩くことは、プラスでしかないのです。

■3.デスク整理で「やる気スイッチ」をONにする
 簡単な作業が脳みそのやる気スイッチをONにしてしまうのです。
 朝オフィスに到着したら、もしくはテレワークで席に着いたら、数分で良いので、最初にデスク周りを整えることを習慣にしてみましょう。仕事前に簡単な作業を行うことが、脳を刺激します。
 手を動かして書類や事務用品を片づける。デスク周りをきれいに掃除する。このような行動で、ドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、モチベーションを上げてくれる神経伝達物質ですので、やる気スイッチになります。
 先日まとめた「やばいモチベーション」の作業興奮に良く似ています。
 デスク周りの整理整頓は、朝一番のウォーミングアップになります。ルーティング動作はまさにこの行動に紐づいています。ルーティン動作(整理箇所や掃除の順番)を決めておくと、より集中して脳を仕事モードに切り替えることができるでしょう。
 ルーティン化は脳の自動運転のようなものです。決められた動作が脳の負担を軽減し、省エネで効率的に集中力を引き出し、気持ちよく1日の仕事をスタートさせることが可能になります。

■4.色で脳を説得する
 みなさんは、日常業務で、タスクに色のタグづけをしていますか?
【赤】 至急のタスク(1~3日以内)
【黄】 余裕をもって取り組むタスク(1週間以内)
【緑】 緊急性はないタスク
 仕事をする順番は、もちろん赤→黄→緑です。そして終了したタスクは黒色に戻しています。医療現場でも、トリアージュと言う仕事の優先度を区別する作業があります。大事故や感染症などで優先順位をつけなければならない時に良くしている作業です。
 この方法の本質は、「色分けで明示する」ことにあります。脳に色を見せることは、効率化UP・生産性UPに繋がります。赤、黄、緑といえば、信号機にも使われている組み合わせです。安全か危険か、感情、本能に訴える力がある色です。自分の脳に、「もうそろそろヤバイぜ」「まだ余裕かな」「そんなの後回しにしろ」といった信号を送ることが、優先順位を決めるということです。そうすれば、脳も納得してうまく働くと言うわけです。

■5.ドライアイは実用視力を落とす
 ドライアイの生産性ロスは、計り知れないようです。
 2013年に日本の研究者たちが発表したドライアイに関する報告によると、ドライアイで実用視力が落ちた人がロスする作業量は、年間トータル約3.5日分になると試算されています。ひとりで3.5日ですから、企業レベル、国家レベルで考えると非常に大きな損失です。ドライアイは立派なプレゼンティーイズム(疾病就業)なのです。したがって、予防のためのアイケアをしっかり行うことは、作業効率を高める大きなカギになります。
 ドライアイの予防策は非常にシンプルで、時間を決めてこまめに休むことです。1時間ごとに休憩を入れましょう。これは座りすぎ対策と連動させれば一石二鳥で予防できます。休憩時には外の景色をながめたり、できるだけ遠くをみる時間をつくると目の疲労回復に効果的です。
 目の乾燥を防ぐためには、パソコンモニターを気持ち伏し目になるような位置と角度に調整しましょう。意外と目線にモニターを持ってきてる人が多いと思います。軽くでもまぶたを閉じ気味にした方が、乾燥しにくくなります。
 また、意識的にまばたき回数を増やすと良いでしょう。エアコンが近くにある場合は、風が直接目に当たらないように座る位置などを工夫して見てくださ。

■まとめ
 会社に出てる人でも、家やカフェでデスクワークしてる人でも、本書の最高のデスクワークの手引きは、必読です。仕事の効率UP・生産性UPは計り知れません。
 大きく3つ、これをまずは実践してみてはいかがでしょうか?
 ・姿勢を良くする(エネルギー注入)
 ・運動をする(脳に栄養を与える)
 ・ルーティーン動作を取り入れる(やる気スイッチON)
 今から人生が変わると思います。

以上

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