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劇場版ハケンアニメ!を観た感想

【鑑賞直後の感想メモ】


自分の進路はこれでいいのか?

自分はこれからの人生で何に本気を出すのか?

人を動かせられるものを作れるのか?人の本気に共鳴して本気になれるのか?

自分のその進路で自分はそのどちらかになれるのか?

自分の本気を表現して誰かを動かせないとしても、誰かの本気に応えることはできるのか?誰かの本気を本気で支える仕事も素敵では?

何かを生み出す人はすごい


鑑賞直後の感想メモ終わり


【はじめに】

いい作品すぎて感想を書くのに躊躇しちゃいました…ほんとは公開直後に見たんですけどいつのまにかこんなに経っていた…

ニュアンスがうまく伝わるか自信がないのですが、思い切って投稿したいと思います


【作品を見たきっかけ】

僕は就活中の大学四年生。自分の志望業界は就活が長い傾向があって、6月で周りは就活を終える人も出てきていますが私はまだまだ中盤戦といった感じです。

そんな中で見たのがこの映画、観るきっかけは佐久間さんのインスタでの投稿でした。

僕は佐久間さんとパンサーの向井さんをとっても尊敬しているので、その佐久間さんがお薦めしてるとなれば見るしかないと思って観たわけです(後からラジオで向井さんもこの映画を見ていたことを知りました)

佐久間さんはこの映画を観てこのような感想を残しています。

開始5分で予想と全く違うハードな仕事ものだとわかり、ことごとく刺さってしまい(僕の仕事がらもあるけど)中盤から何度も泣いてしまいました。熱くて、めんどくさくて、諦めない、これは本当にグッとくるお仕事ムービーだと思います。
佐久間さんのInstagramより引用、原文ママ

実は僕の抱いた感想は少し違くて、多分それは佐久間さんと僕の積み上げてきた人生の違いからくるものなのかなと思っています。


【作品を見た感想】

僕がこの映画を観て1番に感じた感情は「憧れ」でした。何かに本気になれるのってかっこいいな、何かに本気になってる人を本気で支えるのって美しいな、こんな感じです。


正直僕は人生でそこまで頑張ったと言えることがありません。(就活の時は色々取り繕ってエピソードを作っているけれど)

中学受験も大学受験も今やってる就活も、部活も学生団体での活動も、全部「やれる範囲で頑張った」くらいの感覚で、なんならもうちょい頑張れたかもなって全てに対して思っています。


多分佐久間さんは僕とは違ってたくさんの努力をしてきています。たくさんの功績を残しています。佐久間さんがこの作品に対して感動して何度も涙を流すことができたのは、この佐久間さんの人生のバックボーンからくる「共感」が根底にあったのかなと思います。(勝手に決めつけてしまうのは恐縮ですが)

齋藤監督に、王子監督に、はたまたその監督を支える人々に、「共感」できるかどうかでこの作品の感想は大きく変わるのかなと思いました。そして共感できるかどうかはその人の人生経験によります。


僕は割と映画ですぐ泣く人なのですが、佐久間さんのようにこの作品で泣くことは僕はありませんでした。
この作品の登場人物に共感できる人は、おそらく登場人物に自己投影し、感情移入することで感動して泣くのでしょう。僕はどうしても客観的に応援する立場でこの作品を見てしまいました。

なんかこんな書き方をするとあんまりいい作品じゃなかったのかと思われるかもしれませんがとってもいい作品だったのは間違いありません。

共感できるかはさておき、人が本気で頑張る姿というのは無条件に美しく輝かしいものです。僕は「サマーフィルムにのって」を観た時と同じ感覚を抱きながら本気で頑張る人って素晴らしいなあと思いながら作品を観ていました。(「サマーフィルムにのって」も佐久間さんと向井さんの影響で見た作品)


【こっからネタバレ含みます】

目次から【ネタバレ終わり】まで飛んでもらえるとありがたいです




この作品の縦軸は自分の本気について来てくれない周りの人を自分の本気の姿を見せることで動かして、最終的に一体となる感じのやつです。どうすれば自分の人生の主人公を自分にできるか、そう言った部分を感じました。

作品を見てて印象に残ったところは、慰めの言葉や耳障りの良い言葉をかけてくる人がいい人とは限らないというところです。本人の前でいいことを言っているだけで、裏では悪口言ってるしただ人に合わせてるだけっていうのは確かにあるよなあと思いました。
言動では無く、行動で、心で、人を判断する必要があるなあと思うわけです。

覇権を目指すことと監督の理想を追い求めることのギャップも見ていて印象的でした。覇権を取ることがすべてじゃない、ただいい作品を作りたいだけ、自分の作品で救われる人が一人でも居てほしいだけ、などといった監督それぞれの葛藤がみられました、(意に沿わない売り出し方をされる部分や結末を指定される部分ですね)

一つだけ言うと、王子監督がなんで作品を作っているのか、その原動力みたいなところがもう少し知りたかったなっていうのは思いました。齋藤監督は王子監督の作品を見てそれを原動力に転職したわけですけどなんで王子監督はアニメ監督になったのか、その辺りを知りたかったです(作中に描かれてて見逃してたらごめんなさい)
【追記】6/7
6/6のパンサー向井さんの「#ふらっと」にて、辻村深月さんがお話しされていたのですが、ハケンアニメの続編「レジェンドアニメ」にて、王子監督の過去について描かれていると話されていました。そっちも絶対読みたいですね………





【ネタバレ終わり】


【さいごに】

僕は公開二日目で見ましたが映画館はガラガラ、僕の列は一列誰もいませんでした、日曜の16時半からっていうすごく良い時間帯だったんですけど…

多分これから評価されてくると思いますし、もしかしたら映画製作者の人は多くの人に見てもらうよりもこの映画で本当に響く人がいればそれで良いと考えているかもしれません。僕はその中の一人になりました。

色々な人にお勧めしたい作品です。ぜひ、、、

【追記】

6/6の向井さんのラジオ「#ふらっと」に、ハケンアニメの原作者の辻村深月さんが出演されていました。作品を作る上での気持ちなどを話されていてとても刺さりました(向井さんもお話を聞いて刺さってる様子でした)

とてもよかったのでタイムフリーで聴けるうちにぜひ聴いていただければと思います…ぼくは辻村さんの人となりも大好きになってファンになりました。

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