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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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2023年1月の記事一覧

大分県で思い浮かぶ建築は

昨日の記事で取り上げたComico Art Museumは大分 の湯布院にある隈研吾氏が設計した美術館。また大分 の竹田市に、氏が設計した歴史文化館・由学館がある。 おんせん県である大分県。竹田市も魅力的な町だ。 2020年に開館した歴史文化館・由学館。 九州は魅力的な場所であふれている。まだ佐賀と長崎 の旅の途中であるが、次なる目的地は熊本や大分方面。 今は博多に住んでいるので、大分県は日帰りの旅行が 可能な距離にある。少しずつ旅の下調べをしていこう。 だいぶ前に大

愛され続ける三井港倶楽部

三川坑のレストハウスを通り抜けると樹木の向こうに 大きな洋館が建っている。その建物は明治41年(1908) に三池港の開港と同時期に建てられた三井港倶楽部。 社交場や宿泊接待所として活用され、皇族や政財界の 重鎮にも利用された迎賓館であったという。1987年に 一般に公開され、結婚式場としても利用されている。 重厚感のある設えと、大きな窓から入る光が印象的。 建物の老朽化に伴い、2018年にリニューアルオープン した三井港倶楽部。レストランでの料理が一新されて、 「フレン

福岡でコンベンションセンターといえば

博多港のそばに建つマリンメッセ福岡。その巨大さと、 波をモチーフとするデザインが気になっていた。先日、 福岡で開催された お笑いイベントのLIVE STAND FUKUOKA。マリンメッセ福岡での一日を楽しんだ。 福岡コンベンションセンターは、マリンメッセ福岡、 サンパレス福岡、福岡国際会議場、福岡国際センター の施設からなる九州最大規模の複合コンベンション ゾーンで、中でもマリンメッセ福岡A館は一番大きい。 お笑いに浸る楽しい1日を過ごした。 マリンメッセ福岡を満喫し

素材が語りかけてくる建築

面白い対談の動画を見つけた。建築を設計するって ダンスに似てると思うんだよね。森山未來さんと 隈研吾氏の対談ならではのコメントだ。その理由に、 公共建築を設計する場合には、観客が多いことが あげられている。その場所で最高のパフォーマンスを 行い観客から愛される建築を作るという視点がある。 また隈氏はあたたかく、質感のあるものに惹かれると いう。木や石がしゃべってくれる、質感のあるものが 語りかけてくるという感覚を持ち設計を行い、建築に 生き生きとしたものを関わらせたいとの思

隈研吾氏の建築に出会う旅

2016年の東北の旅で、アオーレ長岡という隈研吾氏に より設計された建物を訪れた。ランダムに配置された 木のパネルは、ダイナミックな空間を作り出していた。 回遊性のある建物の中を歩いてみると、ガラスと木の パネルで構成された空間は、目まぐるしく変化する。 現代的な建築の中に、ぬくもりを感じる建物でもある。 2016年の東北の旅で出会った一場面だ。 世界で一番、隈研吾建築にふれられる。とは、ゆすはら 雲の上観光協会のホームページに記載された言葉。 また、高知県梼原町は隈研吾

宮沢賢治の童話の世界

旅も三日目でちょうど折返し地点。秋田県にかほ市の 宿を後にし東へと向かう。目的地は岩手県花巻市の 宮沢賢治童話村。子どもたちも小さい頃から絵本に ふれる機会も多く、なじみのキャラクターもいるはず。 宮沢賢治童話村は1996年に開館した施設。宮沢賢治 の作品世界を再現した展示がされ、それらは年代を 問わずなじみのある作品で、大人も楽しめる施設だ。 童話村の楽しげな雰囲気が伝わる動画だ。 宮沢賢治童話村で2016年からライトアップイベント が行われているが旅の予定であきらめ

杜の都の仙台。並木の向こうの建物へ

鳴子温泉郷のホテルに宿泊した。翌朝のひとときに、 町を散歩する。わが家では、旅行の時の朝はゆっくり と過ごすので、早く起きたときは一人の時間ができる。 ぐるりと町を散歩して、朝食を頂き、また旅を続ける。 少し前のノートの記事で取り上げた建物。 2013年の動画。伊東豊雄氏の建築と東北への熱い想い 旅先で出会う猫のオブジェやアートに惹かれている。 前川國男氏により設計された建物や空間が心地よい。 宮城県美術館は屋外彫刻であふれている。 蔵王キツネ村のことがよくわかる

東北をめぐった旅の思い出

五泊六日の東北をめぐる旅も最終日。宮城県を後にし、 福島県へ向かう。長いと思った旅路もあっという間に 過ぎていく。ほんの通り過ぎたにすぎない東北の地も、 旅を続けることで、少し身近になったような気がする。 朝食を頂き、レンタカーに乗り移動する。宮城県から 福島県へ向かい、まずは猪苗代湖のほとりの建物へ。 野口英世記念館は楽しく学べる施設だ。 次に訪れたのは、アール・ブリュットの美術館の 記事で紹介した2014年開館のはじまりの美術館。 近くにこんな美術館があれば、散歩

新潟から山形そして秋田へ

初めての東北への旅。新潟より北には初めて訪れる。 子どもたちは小学三年と幼稚園の年長で、体を動かし 遊ぶのが楽しい時。毎年、何度かレンタカーで旅行を していたので、旅することには慣れている。二日目は 旅館を後に北へと向かう。まずは山形の加茂水族館へ。 最初の目的地は、山形県が世界に誇る加茂水族館だ。 2014年、白い流線型のシルエットの新館がオープン。 別名クラゲドリーム館という名で、展示されるクラゲ の種類が世界一。ギネス世界記録になっているという。 オールナイトカモス

東北への旅を振りかえってみる

過去に訪れた建物を振りかえるのは楽しいものだ。 また、その中で昔の旅の光景がよみがえる。写真に 切り取られた情景に、旅の思い出がつまっている。 写真を見返すともう一度、旅をした気持ちになれる。 建物を振り返る中で、何度か登場した東北の旅の風景。 2016年に旅をした懐かしい思い出で、小さい子ども たちを連れてのレンタカーでの旅行。それまで一泊や 二泊のレンタカーでの旅行には、何度か行っていたが お盆休みを利用しての、初めての五泊六日の東北旅行。 お盆休みなので、少し早めに

建築家 磯崎新に思いを馳せて

風景や建物に出会う旅を続けている。旅をして、その旅 を振り返るのも楽しいひとときだ。その中で、今までに 訪れた建物のことが、ふいに思い出されることもある。 筒状の建物として、思い浮かべた奈義町現代美術館。 設計は昨年末に91歳で逝去された建築家の磯崎新氏。 磯崎新氏は大分県出身の建築家。国内で設計された 建物も多く、80歳以降も海外の建築物を多く手がけ られている。2019年、建築のノーベル賞ともいわれる プリツカー賞を受賞されたのは88歳の時のことだ。 偉大な建築家は9

筒状の建物といえば

福岡で出会った六角鬼丈氏の設計による宗教施設は、 筒状の力強いデザインで、圧倒的な存在感があった。 ただ筒状であるだけではなく、納まりなども細やかに デザインされている。その内部空間も気になる建物だ。 そして筒状の建物として、真っ先に思い浮かべるのが 岡山県にある奈義町現代美術館の円筒だ。この建物は 3つ作品と建物が一体化した美術館。設計は昨年末に 91歳で逝去された建築家の磯崎新氏である。円筒内は 荒川修作氏、マドリン・ギンズ氏の作品となっている。 奈義町現代美術館の魅

河とともに発展した玉名がテーマの博物館

玉名市役所の後、すぐ側にある玉名市立歴史博物館を 訪れた。1994年に建設され、毛綱毅曠(もづなきこう) 氏が設計に携わっている。氏といえば故郷の釧路市を 代表する建築を多く手掛け、反住器(はんじゅうき)と いう母のために建てたという住宅建築も有名である。 ダイナミックな建築の数々。いつか釧路も訪れたい。 反住器は、設計を始められた頃の建築。斬新すぎる。 さて、ここからが、玉名市立歴史博物館。 河とともに発展した玉名の歴史がよくわかる動画だ 玉名市立歴史博物館は、河

玉名市の中心を目指して

あけましておめでとうございます。 昨年は、たくさんのスキやコメントを頂き、ありがとう ございました。日々の喜びと継続の励みとなりました。 2023年も皆様にとって、良きお年となりますように。 さて2023年も昨年に続き、旅の記録を書いていこう。 そこで得た視点や気付きにより、少しずつでも自分 の表現の幅を広げたり、変化させていけたらと思う。 福岡県に来て今年の4月で丸2年。折り畳み自転車を 電車に乗せ、博多から日帰りで行ける所ヘ旅をした。 旅に出るほど、次はどこへと、旅