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「デモクラシーの考え方はパートタイム政治参加です。」

いろいろ思うところは多々あるのだが、政権批判、首相批判のための批判には与さないというのが僕の立場だ。

特に今回の新型コロナウィルスの感染拡大については、一つひとつの政策を批判していきたいし、政府の個別の施策、政治判断について一つひとつ是非を判断していきたい。

個人的には安倍晋三首相、麻生太郎副総理、財務大臣は生理的に受付けない顔つきをしているし、人としてあまり好きではない。少なくとも友人になれないタイプだ。だが、だからといって彼らの提出してくる政策や判断のすべてに反対するのは間違っていると思う。いずれ政権は交代してほしいが、今すぐ安倍晋三が総理大臣を辞めたところで混乱が極まるのは目に見えている。

厚生省の対策班の感染症対策チームも医療従事者も、おそらく官僚も相当に頑張っているし、もちろん頑張っていれば良いというわけではないが、日々刻々と、市民の批判の声が届いた結果だとして、政策案も変化し、状況に対応して来ていると思う。

世帯ごとに条件付きで30万円というのもそれだけで終わるわけもなかろうと思っていたし、事実、政府与党から「所得制限なし一律10万円の現金給付」という案が、本日4月15日(水)午前、総理に提出された。

声を挙げることは重要だ。だが最初から完璧な、完全な対応も不可能だろう。一つひとつの政策や対応を確実に迅速に行っていって貰いながらも、そこから漏れるところは逐次、続けて可及的速やかに状況に応じて対応すべきものだし、政府、行政というものはそれを行っていくものだと思っている。

そもそも話が戻るが、愚かな首相を国のトップに据えているのは国民、市民の責任だ。新聞テレビなどのマスメディアの問題も大きい、が日本のマスコミの質が諸外国に比べて相当にお粗末なのも市庁舎である国民、市民の責任と思う。いわば、政権もマスコミも、どちらも国民、市民の代表であり鏡なのだ。

繰り返すが、声を挙げていくことは必要だ。

政治を変える、政治に参画するのは選挙に行くのがいちばんだが、それだけではない。デモだって何だって、むしろ市民の活動で政治に関与しないものはないと思う。

僕は「個人的なことは政治的なこと」(キャロル・ハニッシュ)だと思っているし、「デモクラシーの考え方はパートタイム政治参加です。つまり大部分は職業政治家じゃない国民の。人民主権という意味は、大部分は職業政治家じゃない人民が政治についてね、最後の発言権を持つという考え方でしょう。アマチュアが、知らねぇやとシラケちゃうと、政治なんて関係ねえやということになったら、民主主義はおしまいです」(丸山眞男)と思っている。

それが僕の政治的なスタンスであり、芸術家として社会と向かい合うときの基本的な態度だ。

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