ブランド・パーソナリティ(性格)を決めよう~マーケティング・マネジメント第16版を読む

ブランディングの第5回はブランド・パーソナリティです。

強いブランドを構築する有効な方法は、消費者のマインドにある何かの情報と結びつけることがです。

ブランドと別の情報との結びつけから生まれた連想のことを二次的連想と呼びます。

二次的連想は、企業自体や国、流通チャネルなどのソースに結びつけるものと、他のブランド、キャラクター、イベント、タレントに結び付けられます。

事例:今治タオル

今治タオルを例にしてみましょう。

もともとは愛媛県今治市の伝統的なタオル生産地で多くの中小企業がタオル生産を行っていましたが、安価品との価格競争で苦境になっていました。

状況を打破したのが今治タオルのが本来持っている強み、高品質の日本ブランドを生かすことでした。

二次的連想で伝統的、安心感、活動的、力強さなどのイメージを生かしたブランドロゴを活用してタオルの高級品としての地位を築いています。

このように二次的連想に目を向けることはブランドを強化するための効率的かつ効果的な方法と言えるでしょう。

人とブランドの結びつけでは2022年のクリスマス時期にドンペリとレディ・ガガのコラボも記憶に新しいです。

ドンペリとレディ・ガガが共通に持つ高級感や自由な芸術性が両者を引き立たせて1本6万円もするシャンパンを買い求める人が多くいたそうです。


ブランドと人の結び付けは非常に有効ですがなんらかのスキャンダルがその人にあったときはブランドイメージまで棄損しかねないので注意が必要です。

ブランド・パーソナリティとは?

ブランド・パーソナリティとは、”特定のブランドに起因される人間的な性格の組み合わせ”のことです。

ブランドの二次的連想とも深い結びつきがありますが、たとえば、ジーンズのリーバイスはアメリカの象徴ともいえる俳優のジェームス・ディーンのイメージそのものがブランド・パーソナリティになっています(若々しく、反抗的で、本物で、アメリカン)。

ブランドに人格が形成されると、共感を抱いた人がファンとなり長期的な支援を期待できるようになります。

まとめ

ブランドの二次的連想を構築することの有効性と、その方策としてのブランド・パーソナリティについてでした。

まずは自社ブランドにどんなイメージを持たせたいか、そこから始めてみましょう。そして、それを人に例えるとどんな人なんのか?

そのようにしてブランドの一貫性のある”人となり”が出来上がりでしょう。

最後までお読みいただき有難うございます。


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