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ブランドの意義を考える〜マーケティング・マネジメント第16版を読む

今回から第10章のブランドに入ります。

企業にとってブランドは最も価値のある無形資産です。

ブランド力があると同じ商品でも顧客はブランド力のないものよりも高く買ってもらえますのでそれだけ高い収益を期待できるからです。

では、ブランドとは何か?ブランドの意義と役割を考えます。

ブランドとは?

アメリカ・マーケティング協会の定義は以下の通りです。

ある販売者または販売者グループの財やサービスを識別し、競合他社の財やサービスとの差別化を目的とした、ネーム、用語、記号、シンボル、デザイン、またはそれらの組み合わせ

この定義は少し古いなという印象があります。
最近は、ブランドがストーリーが重要視されていますからね。

ブランドの究極の目的は”顧客に提供される商品やサービスの価値以上の価値を創造すること”にあります。

では、ブランドはどこで築き上げられるのでしょう。

答えは、顧客の心の中です。

顧客がその価値を認めない限りブランドとはならないのです。

ブランドの役割

ブランドの役割は消費者と企業のそれぞれの見方によって異なります。

消費者にとってのブランドの役割
1つ目は、安心感です。このブランドを買っていれば間違いはないというリスクが軽減されます。
2つ目は、アイデンティです。そのブランドを持つことによってどんな自分と見られたいのかという願望が表れます。アウトドアブランドのパタゴニアを着る人は環境への意識を来ている服装によって表現しています。

企業にとってのブランドの役割
1つは、需要予測の安定性です。ブランド・ロイヤルティが高いとそれだけ固定客(=ファン)がいることを意味します。固定客はリピーターのことですから継続的購入=安定的収益をもたらしてくれます。
2つ目は、参入障壁です。ブランドが構築されている領域には新たな企業が参入することのハードルがそれだけ高くなります。

このようにブランドは顧客と企業の両方の視点から重要な意義を持つものです。マーケターは、マーケティング計画を実行する中でブランドを構築、育成、管理する必要があります。

次回は、ブランド・エクイティについてです。

最後までお読みいただき有難うございます。


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