ブランド要素の選択〜マーケティング・マネジメント第16版を読む

ブランディングの第4回は、ブランド要素の選択です。

ブランド要素とは?

ブランド要素とは、”ブランドを識別し、差別化するための手段”のことです。

ブランドネームやロゴマーク、スローガン、音、色、香りなど5感を刺激するもの全てがブランド要素となります。

ブランド要素がブランド・エクイティとなっているかを判断する基準は、ブランド要素だけを見た時にそのブランドのことを想起できるかにあります。

例えば、マクドナルドの「チャラッチャッチャチャー」というメロディだけを聞いて、マクドナルドを思い浮かべる人は結構な割合でいると思います。

それは、このメロディはマクドナルドのブランド・エクイティとなっているということです。

ブランド要素選択の基準

ブランド要素を選択するには以下の6つの基準を元に選択します。
有名なアディダスの3本線を思い浮かべてみてください。

記憶可能性:簡単に思い出し、認識できるかどうか?
3本線を見ただけでアディダスって思う人も多いはずです。

意味性:ブランド固有の意味を持つか?
最初、靴の中足部分を補強するために3本の紐を用いて補強してたのが「3本線の靴=アディダス」になったそうです。

選好性:審美的に魅力があるか?
アディダスはスポーツだけでなくファッションブランドでもありますが、ロゴをそれぞれのカテゴリーに合わせて洗練されたものにしています。

上記、3つはブランドの構築に関わるものです。

移転可能性:同じカテゴリーや異なるカテゴリー、他のエリアへの使用が可能か?
「スポーツ」「ファッション」それぞれの分野で融合されたブランドロゴです。

適合可能性:更新可能性。状況の変化に合わせた変更に適合できるか?
現在のロゴは4代目だそうです。そういえば、一昔前は三つ葉のロゴは最近はあまり使われてないような気がします。ロゴ自体がよりシンプルなものになっています。

防御可能性:法的な保護の度合い、競争上どの程度保護されるか?
実は3本線自体には商用権が認められていません。しかし、世界的に3本線=アディダスになっており、他はニセモノと認められるほど地位を確立しています。

この3つはブランドの防御性に関わるものです。

ブランドロゴでいうと東急ハンズが変更したのが話題になりました。ブランドイメージは踏襲しながらシンプルで洗練されたものとなっており、ハンズ=手のイメージがよく表現されています。

まとめ


ブランド要素は、一つ一つがそれを見るとブランドのことを思いだしてくれれば成功です。要素の一つ一つに想いを込めてデザインしましょう。

最後までお読みいただき有難うございました。


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