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グローバルマーケティングの可能性~マーケティング・マネジメント第16版を読む

今回は、第20章 グローバル市場の展開について、です。

国内市場で事業を行っている企業に「海外展開したいですか?」と聞くと、

リスクが無くて生産余力も十分にある(追加の投資も必要ない)なら、

まず、「はい」と答えるでしょう。

実際には、「リスクが高い、海外ビジネスの知識がない、販売チャネルがない、法規制がよくわからない、などなど」といった理由であきらめているかもしれません。

また、少し調べて競争環境や現地ニーズから「難しい」という評価をしているかもしれないです。

最近は、インバウンドの爆買いであったり、越境ECなどを通じて、近隣の海外でのニーズや販路開拓も可能になっている面もあります。

市場拡大の機会を見逃さないためにも、海外市場へ展開するとすれば、自社の製品/サービスの競争優位はなにか、なにを付加すれば成功できるのかを頭に入れておけば、逆に日本市場を守る手段となりますのでアンテナを受け身ではなくアンテナを張っておくべきです。

コトラーの「マーケティング・マネジメント」は、グローバル企業の視点から見ている要素が強いのですが、中小企業でも取り入れたい部分にフォーカスして説明します。

海外進出の参入5ステップ

下の図は海外進出における参入を5ステップで表したものです。

マーケティング・マネジメント第16版より作成

簡単にいうと、右に行くほどリスクは高くなりますが、同時に高い利益を得る可能性が高まります。
大企業でないと現地法人のある企業を介しての間接輸出から始まることがほとんどでしょう。

グローバル・マーケティングプログラム策定の注意点

自社のマーケティング戦略を進出したい市場にどのように適合させるのかを決定します。
大事なことは、世界どこに行っても変えないことと国ごとに調整することの線引きをしっかりとすることです。
ローカルのニーズに応えようとしすぎると、本来の自社の強みが見失われてしまいかねません。ただし、文化的な背景を理由にブランド要素の変更対応など進出先のことを理解しているからこそできることもあります。
価格設定も現地の競争力のある価格を見極める必要があります。
最初は手探りでも自社の強みをよく知るマーケターが進出国の市場理解に努めることが重要になってきます。

カントリー・オブ・オリジン効果を最大限活用する

原産地効果といって、その国が人の心のなあに呼び起こす連想や信念のことです。
ドイツ製=丈夫、イタリア、フランス製=おしゃれ、日本製=高品質みたいなイメージは多くの人が持っています。

ブランド名が知られる前では、日本製が一つの切り口であることは間違い無いので、その良さを保持してブランディングの要素の一部に取り組むことを念頭に入れません。

まとめ

グローバル・マーケティング活動は国内で地盤を固めようとしている企業にとっては敷居が高いと感じる企業も多いと思います。日本市場で安いアジア製品との競争を強いられたりすると、とても勝てない、って思わされるでしょう。

一昔前、中国製の安価なタオルに日本市場は苦しんでましたが、日本製ブランドとして打ち出した今治タオルは海外でも広く受け入れられていると聞きます。

日本ブランドが海外で勝てるようになれば、日本の経済ももっと元気になるでしょう。

そのためにも、最初に言ったとおり、アンテナを伸ばしてみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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