【読書メモ2】ビジネス教養 マネジメント
「ビジネス教養 マネジメント(さくっとわかるビジネス教養)」を読んだのでメモしておく。
■「マネジメント=管理」ではなくて、「マネジメント=最適化」
マネジメントに管理的な役割も含まれるが、それはあくまで一部分
「組織やチーム、個人のパフォーマンスを最大化するために最適化を図る」こと
業務ルールの見直し・メンバーの能力を活かすための仕組み作りなど
■セルフマネジメント
マネジメントの最小単位は「自分」 自分<チーム<組織
【セルフマネジメント4大要素】
1.時間:時間の浪費をなくすことが、成果に直結する
2.仕事:「どのように取り組むか(段取り)」がポイント
3.環境:環境を整える。整理整頓。例)デスク・メール整理。タスクなど
4.人間関係:仕事の成果は人と人との繋がりから生まれる。軽視は禁物。
■重点思考
限られたリソースを駆使して、目標達成を目指す必要がある
不必要なことは捨て、重要事項にリソースを集中させる
重点思考はマネジメントの基本中の基本。
■空気を読む
空気が読めないと、ビジネスの場において様々な不利益を被ってしまう
「空気を読む」ためには、「場の目的」「自分の役割」を理解して、その場に自分を最適化させる
■チームマネジメントで「集団」を「チーム」にする
集団:単なる人の集まり(共通の目標や役割分担がない)
チーム:リーダーのマネジメントのもと、メンバーの能力を活かし、さらに相互作用を生み出すことで、成果を最大化させる
【集団をチームにするチームビルディング】
共感できる目的の設定
明確な役割分担
一緒に汗をかく
小さな成功体験の蓄積
■チームパフォーマンスの最大化
【リソースマネジメント】
メンバーそれぞれの特性を把握し、それに合った役割を決める
強み・弱み、モチベーションを把握する
メンバー自身が「自分の能力がきちんと理解されている」「成長につながる仕事を与えられている」という実感を持てるようにする
【ゴールセッティング】
チームが目指すべき、共通目標を設定すること
共感できるゴール設定が必要(「共感」がメンバーを行動へと駆り立てる)
メンバーの共感を得るには、リーダー自身が熱くなるしかない
【コミュニケーションマネジメント】
チーム内でスムーズな意思疎通を行うための、環境・ルールを作ること
ミスコミュニケーションを防ぐには、「共通言語・共通認識」の形成が必要
ミスコミュニケーションを防ぐには、「インタラクティブ(双方向)※」が鍵
※伝えるべき情報に不足がないか
※意図は正しく理解されているか
※認識にズレはないか etc...
【コンフリクトマネジメント】
チーム内の対立を健全なものに導くことで、活発な意見交換を促進する
コンフリクトの正体(発生元・発生原因)を知ることがマネジメントの第一歩
対立の矛先を、「メンバーVSメンバー」から「私たちVS問題」にする
チーム内に肯定的な空気を作る(双方の利益を尊重し合い、建設的な議論で解決を目指す)
■目的によってリーダーシップの型を使い分ける
【コーチ型】
コーチング的なスタンスでメンバーの目標達成をサポート
意欲や能力の高いメンバーが多いチームで効果を発揮
【ビジョン型】
ビジョンを明確に示し、メンバーを導く
ビジョン達成の手段はメンバーに委ねので、自立心の向上が期待できる
【民主型リーダーシップ】
メンバーの意見をチームの方針に反映
アイデア発掘や帰属意識の醸成に有効だが、迅速な意識決定は難しい
【関係性重視型】
メンバー間の関係を良好に保ち、目標達成を目指す
コミュニケーションコストに対して、成果が伴わないこともある
【強制型】
リーダーが強制力を持って、目的を遂行する
短期間で効果を上げるには有効だが、不満が溜まりやすい
【ペースセッター型】
リーダーが手本を見せて、成功イメージを与える
高難易度の目標達成に有効。能力が低いチームには不向き
■リーダーはキャプテン
メンバーの成長・変化を見逃さない
さりげない貢献に気づいて感謝を伝える
メンバーの悩みに寄り添って、時には手本を見せる
メンバーのポテンシャルを最大限に引き出し、結果に対する責任を背負う
■タイムマネジメント
マネジメントの対象の中で最も重要なのが「時間」
絶対に削れない時間を確保したうえで、残り時間を上手にスケジューリングする
隙間時間を有効活用
人を待たせること(※)は相手の時間を奪う「時間泥棒」
※約束の時間を厳守、メールの返信など
■自分の仕事の価値をきちんと認識する
付加価値:仕事を通じて追加的に生み出される価値
「付加価値を生む仕事」「付加価値を生まないけど必要な仕事」「無駄な仕事」を区別する
【削減したい「無駄」の例】
過剰な品質(議事録や資料など)
非効率なチェック作業
ゴールが曖昧なミーティング
■ミスの原因を現場だけに求めない
仕事のマネジメントの本質は「源流管理(※)」にある
※不具合があった場合、上流工程にさかのぼって根本原因を追及し、再発を防ぐ管理手法
現場だけで改善しようとすると、対処療法的になりがち
仕事のプロセスを疑い、常に最適化をアップデートする(優れたプロセスも、いずれは陳腐化する)
■さりげない「気遣い」や「根回し」がビジネスを円滑にする
業務は合理的に、人間関係は情緒的(相手の気持ちを思いやる)な対応が不可欠
■コメント
マネジメントについて、図解、簡単な説明、例えが書かれており、とてもわかりやすい内容だった。
チームや組織のマネジメントだけでなく、自分自身のマネジメント(セルフマネジメント)についても書かれており、マネジメントについて広い知識を身に着けることができた。
ボリュームはそれほど多くないため、広く浅くという印象。
本のタイトル「さくっとわかるビジネ教養」のとおり、マネジメントの概要(大枠)を、さくっと知りたい方は、とてもよい本だと思われる。
逆に、マネジメントについて経験・知識など、豊富な方にとっては、少々物足りない内容だと感じる。ただ、短時間で簡単に読める分、知識の再構築という目的として、一度は読んでおいて損はなさそうだ。
本書で「マネジメントは管理ではなく、最適化」という言葉が響いた。
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