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週間プレイリスト 2022/8/5
英語で真夏日のことをDog Daysというそう。Dog Daysは期間が明確に決まっていて、今年のDog Daysは7/3-8/11です。なので、8/11を過ぎるとちょっとずつ暑さが和らぐ予測のよう。日本でも「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、似たような感じですね。まぁ、酷暑の後は残暑が来るわけですが。
さて、そんなDog Days最後のプレイリスト行ってみましょう。今週はメタルとワールドミュージックがバランス同じくらいかな。まずは3サービスのプレイリストからどうぞ。
各アーティストはこんな感じ。
クレイジーケンバンド/樹影
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横浜が生んだ東洋一のサウンドマシーン、クレイジーケンこと横山剣率いるクレイジーケンバンドの22枚目のアルバム。今回も濃厚なバンドサウンドと匠の曲作りが光る安定の名盤です。時代時代で変化していますが、R&Bやブラックコンテンポラリーと呼ばれるアフロアメリカンミュージックと横浜に根付いたクールズや横浜銀蝿の系譜のロカビリー、歌謡曲をミックスしたサウンド。日本語の「大人が聴けるロック」です。ファンキーでグルーヴィーなビートも魅力。
Nini Music/Legends
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台湾の「伝統音楽のモダナイズ」を行っているアーティスト、ニイニイミュージック。曲によって伝統楽器を使い分けています。今回のリードトラックはThe HU的なモンゴル色がありますが、基本的には広大な中国の伝統楽器を使い分けるインストゥルメンタルミュージシャン。前からYouTubeで様々な楽曲を投稿し、バイラルヒットを生んでいるようです。
H.E.A.T./Force Majeure
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スウェーデンのメロディックハードロックバンド、ヒートの新作。前作発表後にボーカルがスキッドロウに移籍してしまい、初代ボーカリストが復帰しての新作です。変わらぬ高品質なメロハー。ジャケットの怪しげな日本語「レクレモのラーメン」。「レクレモ」はボーカリストの名前ですね。タイトルは「不可抗力」という意味のフランス語。
Amon Amarth/The Great Heathen Army
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こちらもスウェーデンから、バイキングメタルの雄、アモンアマースの新譜。厳密にはメロディックデスメタルで、狭義のバイキングメタル(バイキング音楽や世界観に影響を受けたブラックメタル、バソリーの系譜)とは異なりますが、ビジュアル含めてなにしろバイキング色が強い。本作も期待に違わぬ荒々しくも多しい世界観。Powerwolfなどのジャーマンパワーメタルにも通じるミドルテンポで重厚な一面もあります。
Toxik/Dis Morta
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80年代に結成されたNYスラッシュシーンの名バンド、トキシックの33年ぶり(!)3枚目のアルバム。ライブ活動は行ってきたようですがスタジオ盤としては実に久しぶりのアルバムです。これがまた素晴らしい出来なんですよ。スラッシュ/スピードメタルなんですが、80年代直結な感じもしつつ適度にメロディアスだし。33年分の蓄積が一気に放出された爆発。Megadethの新譜を心待ちにしている方には刺さる音像かと。
Soulfly/Totem
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ダウンロードジャパンでの来日を控えているソウルフライの新譜。ブラジルのメタルシーンを切り開いたセパルトゥラのボーカリストであったマックスカヴァレラが率いるバンド。激しいんですがどこか軽快というか、しなやかさがある疾走感。スラッシュメタルをベースにしながらリズムがしなる感じというか。グルーヴメタル、ミクスチャー感覚があります。ボーカルも極端な怒号ではなく聞きやすい。トライバルなリズムが自然に溶け込んでいてビートが多彩。
Manntra/Kreatura
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クロアチアのインダストリアルメタルバンド、マントラの新譜。ビート強めですがボーカルはメロディアスで聴きやすい。ダークでヘヴィな空気感ながらフックがあり、キャッチーさがあります。この聞きやすさはスウェーデンのゴーストにもちょっと通じますね。ラムシュタインにも近いところがありますがメロディセンスはもっと人懐っこい感じ。
Fireboy DML/Playboy
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ナイジェリアのアフロビート/ポップアーティスト、ファイアボーイDMLのフルアルバム。洗練されつつもどこかアフリカンな生命力を感じるビートと、そこそこ哀愁がある歌メロが今の季節にベストマッチ。メジャーかつマイナー調のメロディが好みです。エドシーランとコラボしたり、ワールドカップの曲に使われたりとアフリカ音楽シーンでは話題のアーティスト。
Royal Otis/Bar N Grill
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オーストラリア出身のRoyalとOtisによるデュオ、ロイヤルオーティスのEP。ポストパンク、ニューウェーブ、ネオアコなど80年代~90年代っぽさがあり、歌メロが僕の好み。
Andy McCoy/Jukebox Junkie
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ハノイロックスの作曲者にしてギタリストであったアンディマッコイのソロアルバム。この人もずっとニューアルバムを出していますね。以前より歌がうまくなってきている気がする。哀愁があるロックンロールを書かせたらトップレベルの作曲家。いい曲を書くんですよ。本作はレゲエやダンスビートを取り入れてみたり音や曲調の幅も広くやる気に満ちていて素晴らしい出来。ワイルドハーツとかバックヤードベイビーズとかが好きな人にもおススメ。
Xiamara Fortuna/Entre Luna y Babia
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ドミニコのベテラン女性シンガー、シオマラ・フォートゥナの新譜。1980年代から活動するアーティストで今のオルタナティブR&Bとリンクしたような音像。ムジカライズと呼ばれる「ロック、ジャズ、アフロ ドミニカのリズムを組み合わせたドミニカ スタイル」です。ジャズや現代音楽などの雰囲気もあり、ブラジルのカエターノヴェローソにも近い実験性があるかも。良質なラテン音楽。言語はスペイン語。
Dub War/Westgate Under Fire
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UK、ウェールズのラガメタル(レゲエ+メタル)バンド、ダブウォーの26年ぶり3枚目のアルバム。これが面白い音像なんですよ。なんだか90年代UKのミクスチャー感を持っていて、それが古臭さも感じるもののもともとの音のテーマがけっこうユニーク。NuMetalとかミクスチャー的なサウンドではあるんですがどこかひねくれている。やっぱりUKですね。これは掘り出し物。タイムカプセルで90年代のアルバムが突然発掘されたような感じ。
The Interrupters/In The Wild
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スカ・パンクの大物、インタラプターズの新譜。今作もいい出来。真夏にはスカとかレゲエ的な音が合いますね。今週はそんな隙間があるビートが多め。ゴキゲンなサウンド。
Pussy Riot/MATRIARCHY NOW
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ロシアの反政府(と言っていいでしょう)ポップアクト、プッシーライオットのデビューミックスアルバム。長らく社会を騒がせてきた彼女たちが今のご時世で音源をリリース。ただ、音を聞いた感じだけならマドンナのようなバリバリのポップです。彼女たちのインタビューはこちら(英語)。タイトルのMATRIARCHYとは「母系社会」という意味。男性主義的、家父長的な世界から母系社会へ変えるときは今だ!そう。
Arthur Brown/Long Long Road
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1960年代から活動し、ショックロック、プログレッシブロックの祖とも言われるUKのアーサーブラウン。80歳(!)の誕生日にリリースされたニューアルバム。変わらず呪術的かつプログレッシブでブルージーなUKロックを奏でています。ジェスロタルも新譜を出しましたし、こういう大ベテランが活動を続けているのは凄い。タイトルからもあるように自分のキャリアを振り返るような内容。UKロック好きなら原点の一つとして知ると世界が広がるアーティストだと思います。
以上、今週は15組のアーティストが耳に引っかかりました。それでは良いミュージックライフを。
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