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今年期待の竜戦士!⑥ ~セ界ナンバー1遊撃手へ 京田陽太選手~

 連載記事「今年期待の竜戦士!」、第6回目は中日の京田陽太選手(27)です。今季こそ悲願のゴールデングラブ賞を獲得し、セ界ナンバー1遊撃手の称号を手に入れることに期待がかかる選手です。

プロ入り初の2軍落ち

 京田選手は2016年のドラフト会議で中日から2位指名を受け、入団しました。持ち味である堅実な守備と積極的な走塁を生かし、1年目から遊撃手のレギュラーを獲得します。141試合に出場し、打率2割6分4厘、23盗塁と新人離れした成績を残すと、見事に新人王を獲得しました。翌年からも遊撃手のレギュラーとして活躍しますが成績は下降線をたどり、プロ5年目の昨季はプロ入り初の2軍落ちを経験しました。打率こそ2割5分7厘とルーキーイヤーに次ぐ成績を残しましたが、盗塁数は6個と寂しい結果となりました。ただ、入団から5年連続で規定打席に到達しており、毎年レギュラーとして試合に出場し続けていることは最大限に評価できるでしょう。

5年間・遊撃手のレギュラーとして

 中日は井端弘和さんが退団して以降、複数年にわたって活躍する遊撃手のレギュラーを育成することができていませんでした。井端さんが退団して初めてのシーズン(2014年)はエルナンデス選手と堂上選手が主に遊撃手を務めました。その後2015、2016年シーズンもエルナンデス選手、堂上選手が遊撃手のレギュラーとして活躍したものの、複数年にわたって活躍することはできませんでした。しかし、2017年シーズンからレギュラーを獲得した京田選手が複数年にわたって遊撃手のレギュラーとして活躍し、守備陣に安定感をもたらしました。京田選手は守備範囲が広く、送球も安定しているため何度も投手を救ってきました。打撃では物足りない数字が並ぶかもしれませんが、守備面では最大限の貢献をしています。惜しくもゴールデングラブ賞の獲得は逃していますが、大きな故障もなく、5年間も激務の遊撃手のレギュラーを務めていることはもっと評価されて良いはずです。

もっと自由に打てる打順を

 昨季の京田選手の二塁打数は前年度より半分以上減り、三塁打数も過去最低の記録となりました。得点圏打率もキャリアハイではありますが2割4分4厘と苦しい成績となっています。ただ、昨季の途中から1番を打つ京田選手は積極的にファーストストライクからスイングし、活き活きとしているように見えました。打ち損じて相手投手を助けてしまうところは今後の課題ですが、シーズン最初から1番を任せていたらさらに京田選手の味がでて、打撃でも好成績を残せていたでしょう。もしくは守備面での貢献度を考慮し、7番や8番の下位打線を任せ、自由に打てる環境を整えることで京田選手の積極性が良い方向に作用するのではないかと考えています。打撃が良いことにこしたことはありませんが、守備面での貢献度を考えると打撃までさらなる成長を求めることは酷ではないでしょうか。

新フォームで挑むシーズン

 京田選手は今季から大幅な打撃フォーム改造を行っています。バットを立たせて大きく上段に構えた所から一気にボールを叩くようなスイングで、まるで阪神・佐藤輝選手のようなフォームに様変わりしました。まだ練習試合やOP戦が始まっていないので成功するかは未知数ですが、新たな打撃フォームと共に悲願のゴールデングラブ賞を獲得することに期待がかかります。


過去の連載記事です。是非、ご覧ください。ご意見、ご感想お待ちしています。

今年期待の竜戦士!① ~完全復活を目指す鈴木博志投手~

今年期待の竜戦士!② ~覚醒の4年目へ 根尾昂選手~

今年期待の竜戦士!③ ~職人・堂上直倫選手~

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