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後藤駿太さん加入による化学反応【中日ドラゴンズ】

 中日は8日、オリックスとトレードが成立したと発表しました。中日・石岡諒太内野手、オリックス・後藤駿太外野手のトレードで、野手同士のトレードとなりました。石岡選手の今後の活躍を祈りつつ、新たに中日に加入した後藤選手が生み出す新しい風に期待が高まります。

経験豊富な後藤選手

 中日からオリックスへと移籍する石岡選手は今季、プロ初打点をマークし、11試合の出場で打率3割6分と好調でした。主に一塁を守っていましたが、主砲・ビシエド選手が復帰し、中々出番に恵まれていませんでした。そんな中でのトレード劇。ようやく花が開き始めた石岡選手にとっては大きなチャンスとなるでしょう。

 オリックスから中日へと移籍する後藤選手は今季、26試合に出場して打率1割台と打撃に苦しんでいました。それでも、持ち前の走力と守備力を生かし、プロ通算904試合に出場した経験豊富な外野手です。広いバンテリンドームで存分に守備力を発揮してくれることでしょう。

守備に不安を残す選手が多く。。

 今季の中日の外野陣は大島洋平選手が中堅、岡林勇希選手が右翼を務め、左翼はA・マルティネス選手が務めています。しかし、大島選手は肩に不安を残し、走者を進めてしまう場面が増えつつありました。A・マルティネス選手は捕手登録ながら外野を守っており、まだまだ守備に不安を残します。

 現在離脱していますが、ドラフト2位ルーキー・鵜飼航丞選手も外野を守りますが、守備には不安を残します。大量得点を容易に期待することはできない状況で、広いバンテリンドームを本拠地として戦う中日。接戦で試合終盤を迎える場面が多く、守備に不安を残す選手を試合終盤まで多く残しておくのは危険でもあります。そんな状況を解決するため、後藤選手を補強したのだと考えられます。

疑問点も

 一方、疑問点もあります。現在、中日には加藤翔平選手渡辺勝選手が控えており、代走から守備固めに就く選手がいます。後藤選手に期待する役割をすでに担っている選手がいる中での補強に、やや疑問を感じます。

 また、中日の野手陣の課題は長打力を含めた打撃面です。後藤選手は長打というより、単打を重ねつつ足を絡めるタイプの選手です。現在、レギュラーとして活躍する岡林選手、三好大倫選手は同じタイプの選手といえ、左打ちの巧打者は飽和状態だと感じます。課題の得点力不足を解消するには、リーグ最下位の本塁打数を伸ばすことだと考えていたため、後藤選手の補強は少々驚きました。

鉄壁の外野陣を構築

 それでも、走力と守備力が武器の後藤選手が加入することは非常に心強く、作戦面でも幅が生まれます。今季の中日は外野守備に不安を残す選手が多く、加藤翔選手に加えて経験豊富な後藤選手が試合終盤に出場すれば、鉄壁の外野陣を作りあげることができます。

 守りを固め、試合終盤は足も絡めて得点を奪い取る。そんな意図が伝わる補強ではあります。得点力不足、長打力不足が続く状況ではありますが、後藤選手の加入によって新しい化学反応が生まれ、鉄壁の外野陣で得点を許さない守備を魅せくれる事に期待したいです。

【出典】
プロ野球 - スポーツナビ (yahoo.co.jp)

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