【日本シリーズ】大一番でも仕事を果たした阪神打線 快勝を呼び込んだポイントを探る ~11/5第7戦~
阪神タイガースが日本一に輝きました。
3勝3敗で迎えたオリックスとの日本シリーズ。勝利した方が日本一に輝く大一番で、阪神打線が力を発揮しました。
長打の恐怖感を与えつつ、単打で次打者に繋ぐ。ここぞの場面で本塁打が生まれる。味方が得点した後のイニングを確実に抑える。
7対1という点差の離れた試合になりましたが、勝利の裏には地道な技がふんだんに詰め込まれています。
今回は試合を大きく動かしたポイントを探り、大一番を制した阪神の強さを考えます。
初めての死球
大きなポイントは、ノイジー選手の先制3点本塁打が生まれた4回表です。
1死から森下翔太選手が安打で出塁し、4番・大山悠輔選手を迎えた場面。
2球続けての直球にあっさりと追い込まれた大山選手。
ここまで4奪三振を奪っていたオリックスの先発・宮城大弥投手。
4奪三振、さらには3回まで阪神打線を0に抑えていた要因の1つに挙げられる右打者の内角をエグる直球。
2ストライクとカウントに余裕がある場面で、宮城投手が投じた3球目の直球が大山選手の腕付近に当たり、この試合初めての死球。
四球もなく、テンポ良くアウトを重ねていた宮城投手。
暗雲が立ち込める中、続くノイジー選手に一発が飛び出しました。
オリックスバッテリーに与える影響
1打席目、大山選手にフォークを捉えられ(三直)、勝負球は外からストライクゾーンに曲がってくるスライダーだと考えていました。
そのための布石として、厳しく内角をみせる意図があったと思いますが、死球となってしまいました。
これで、容易に内角をエグる直球を勝負球には選択できないと感じました。
大山選手を迎えるまで、打者12人と対戦し、勝負球が変化球だったのは7人。
また、安打を打たれた近本光司選手、森下選手に捉えられたのは直球。
限りなく変化球勝負になる場面の中での大山選手への死球は、オリックスバッテリーに与える影響が大きかったと考えます。
強さを象徴したノイジー選手の打席
ノイジー選手に対しても2球続けて直球で追い込み、カウントを有利にした宮城投手。
1打席目の対戦でも2球続けて直球で追い込み、フルカウントからスライダーを打たせて三ゴ。
追い込んでからのスライダー、チェンジアップを見極められ、直球は打ち損じていただけに、直球勝負も選択肢の1つとなる場面でした。
この打席でも3球目のフォークを見極められ、4球目のチェンジアップで被弾。
打ったノイジー選手の技を褒めるしかありませんが、追い込まれてから簡単にアウトにならない点は、阪神打線の強さを象徴しているようでした。
青柳投手の4回裏の投球、中野選手の足
味方が得点を奪った後、阪神先発の青柳晃洋投手が4番・森友哉捕手から始まる打線を3者凡退。
完全に流れを阪神に引き寄せ、5回表の3得点にも繋げました。
また、5回表の得点で、長打はありませんでした。
単打で繋ぎ、中野拓夢選手の全力疾走(リクエストが覆り、一塁セーフ)が生き、クリーンナップの勝負強さも光りました。
それぞれの良さが凝縮された場面。
特に、一時アウトと判定された中野選手の足は勝利を大きく近づけたポイントになります。
結果はただの遊ゴですが、阪神の強さ、選手の能力の高さが生んだ3得点だと感じます。
学ぶべきもの
2024年、11球団、特にセ・リーグ5球団は打倒阪神を掲げてシーズンがスタートします。
華やかな勝利の裏に、勝利の女神が微笑むプレーをふんだんに詰め込んだ阪神。
まさに完璧な試合運びで日本一に輝きました。
ただ打つだけではない。記録上は目立たなくても、勝利を呼び込んだヒーローが複数います。
大一番で機能した阪神打線から学び、来季に生かす球団は一体どこなのでしょうか。
特に、私が応援するドラゴンズは、学ぶべき事が多い試合だったと考えます。
皆様はどのように考えますか?
【参考サイト】
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