マックの物語(9)
いつもご愛読いただき
本当にありがとうございます。
私のつたない文章にお付き合いいただき
ありがたく御礼申し上げます、嬉しいです。
最初はマックのことを5回くらいの
完結で紹介しようと思ったのですが、
毎回予想外に多くの皆様にご愛読いただいているのを
いいことに調子にのって
少し長く連載を続けてしまいました。
マックは毎週着実に変化をとげています、
私自身彼がどうなるのか?分かりません。
若さとは可能性の塊ですから、
それと
マックより僕の方が勉強させてもらっています。
それでは
もう少しだけ、お付き合いください。
~
4月22日(日) 何とまた快晴
マックはほんの少しではあるが、
私にプライベートな話をするようになった。
「土日とか何やってんの?」
「ええ、まあ・・・」
言いたくなさそう、
ダメだよマック心をオープンにしなければ
コミュニケーションは上手にならんぞ。
言葉のキャッチボールをしようじゃないか!
僕はしつこく追求。
「何かやってんだろう!例えば買い物に行くとか、
彼女とデートするとか?あっ、これはないか!
ひゃはははははは・・・・」
「・・・」
マック無言。
し、し、しまった、マックのように調子に乗りすぎた。
「デートはまあ・・・」
ひょぇ~~~~~デートに反応した、
彼女いるのかよ?????
「・・・したいというものでも、ありませんし」
いや、いやそういう質問じゃないんだよ。
「何かするでしょ、散歩するとか、本屋行くとか」
いかん、いかん刑事の尋問のようになっとるぞ。
カツどんでも注文しそうな勢いだ。
「まあ、ここに来る以外は外には出ませんね、絶対」
変なことをきっぱり言いきる男である。
外出や運動をすることはマックにとって
身近なことではなく、家にこもりゴロゴロとしていて、
なるべく動かないことが日常であるというようなことを言った。
「運動とかしないとさ、体に悪いよ」
ありきたりの注意!
「運動きらいなんですよ、一週間に1回体育が
あるんですけど5日間くらい体が痛いんですよ。
腕立て伏せとか一回もできないんですよね、
腹筋は2回くらいはできるんですけど、もう
次の日体が筋肉痛で。球技とかもあまり得意じゃ
ないし、走るのはもっと嫌いだし
中学の時も体育あんまりでなかったんですよ・・・」
運動を推奨した私は悪の秘密結社の手先で、
そんな奴は絶対に許せないというような論調で
自分の「運動嫌い自慢」を展開した。
しかしよく喋るね、マックがこんなに
話すのは初めて見た。
とにかく猛烈な運動嫌い自慢、運動で
トラウマになるような事があったんだな昔。きっと。
そう、例えば
小学生の時に好きな女の子にいいとこ
見せようとして、立候補してプールに
飛び込んだら、その勢いで海パンが
脱げてしまい気が付かずに全裸でプールサイド
に上がってしまったとか。
サッカーのオフサイドの意味が分からず
ずっとゴールの前でシュートチャンスを
待ってしまったとか。
あっ、これ俺だ。
でも、そういう何か嫌な思い出があるんだろう。
人間なんて弱いですから。
ゴールデンウィークも何の予定もなく、
できれば家でじっとしていたい
と言った。
やはりマックのゴールデンウィークは心配だ。
もっと力をつけなければ、
元気になってもらわなければ、
マックは僕の心配をよそに
呑気な顔をして本を選んでいる。
冬が遠い昔のことのように
暖かい日が続いている、
季節は夏の準備をしているのだ。
28日から大連休が始まる
さあ、マックここからが勝負だ。
一緒に頑張るゾイ!!
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