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Netflixとニュースのはざま

長引くロックダウンの暇つぶしにご多分に漏れず、昨年Netflixデビューした。勢い?でAmazon Primeビデオも時折見始めた。
洋画好きで、これまでは映画を見たりDVDレンタルしたり、但し海外ドラマはハマるとレンタル通いでえらいことになるので、敢えて敬遠していたが、The Crownとか、こないだバッキンガム宮殿まで散歩したな、みたいなきっかけで見始めたが、なるほど面白いし他にも面白いドラマは目白押しだ。

人気のドラマは大抵巨額の制作費が投じられているようで、The Crownはシーズン2までで100億円以上、Netflix全体の制作費は2020年で170億ドルと
ざっくり1.8兆円ぐらい(The CrownはNetflixがSony picturesに制作外注)。

因みに日本のテレビ局の番組制作費は、NHKがダントツで約2,700憶円(技術開発費除く)、他の民放はコロナ前で多い所で約1,000憶円、昨年は大体800億円台なので、まるで勝負にならない。
とは言え、いくら予算不足だからと言って、コロナ脳量産する低予算ワイドショーを垂れ流すのはいい加減やめた方が良いのでは、、、

一方でNetflixやAmazonは、今やアニメはじめ日本でのコンテンツ制作にどんどん資金を投じ始めており、最近では全裸監督とか松本人志のドキュメンタルなどの面白い映画、番組が出てきている。
最初に番組制作費の比較をしておいて何だが、実はこれらの番組を見ていて思ったのは、確かにお金かかってるのは間違いないのだろうが、面白さの源泉は、お金以上にいわゆる自主規制の枠から逃れてエッジまで攻めている所にあるということだ。

上記の全裸監督のリンク先の記事は鋭い分析をしていて、垂れ流し型のテレビ番組と違い、選択型の動画配信サービスは予め視聴者の了解を取る、すなわち、エロい内容入ってますよ、グロくて気持ち悪くなるかもよ、といった警告を入れ、それでも視聴するという選択をしてもらうことで積極的に過激な表現を取り入れることができる、としている。

深夜番組の時は面白かったのに、人気が出てゴールデンタイムに放映時間移ったら面白くなくなったという番組はよくあるし、ともかく無難に表現をまとめなければならないテレビ番組に対して、ドキュメンタルなどはチ〇コの皮から食玩出すみたいな、しょうもないが笑えるネタも入っている(勿論モザイクはかかっているし「番組の性質上、人によって一部不快に感じられるかも」とのエクスキューズも出ている)。

要は、見ない自由・権利が予め確保されてることを盾にできるが故に、エッジの効いた面白い内容にしやすいということで、この点は資金面もさることながら、NHKやスポンサー頼りの民放では乗り越えがたい壁だ。
私が愛読?している社会派ブロガーのちきりん女史は自他ともに認めるテレビ好きで全録レコーダーで良質なコンテンツを得られるとしているが、それももはや長く続かないような気がする。

コロナ禍で旅行・イベントが無くなった煽りで、広告収入が激減して民法はより厳しい状況に置かれてるが、資金の問題もさることながら、実は内容そのものの構造的な問題と考えると、いよいよテレビの時代も終焉を迎えつつある気がする。勿論、過激な内容にすれば良いという安易な話ではないが、上記のようにしょうもないワイドショーやクイズ番組ばかり流してれば終焉はより早く訪れるだろう。

逆に、出演者側は実はチャンスともいえる。かなり早い段階でAmazon Primeに進出した松本人志のセンスはさすがだ。才能ある芸能人はどんどんNetflixやAmazonに売り込めば良いし、表現の幅も広げられる。英語操ってハリウッドで活躍した渡辺謙と同じ話だし、寧ろハリウッド以外に世界に出る強力なツールが増えたわけで、日本の芸能界でもその内最初から世界を狙う人が出てくるだろう。ま、考えて見ればピコ太郎らYou Tuberと同じだなぁ、、、

一方で、動画配信の隆盛を見ると気になる点も出てくる。でも、長くなるので、また次回に。



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