「会社がどこ目指してるのか分からない」の声からミッションとバリューを再策定したらすごいよかった話 / Gracia一年間の歩み
見出し画像

「会社がどこ目指してるのか分からない」の声からミッションとバリューを再策定したらすごいよかった話 / Gracia一年間の歩み

1.はじめに


こんにちは、Graciaの代表をやっている斎藤です。Graciaは創業4期目の会社です。ギフトEC「TANP」を運営しており、誕生日プレゼントや出産祝いなど、あらゆるギフトシーンに対応した商品の取り揃えをしております。
Graciaではミッション・バリューを昨年2019/09にそれまで策定していたものをリニューアルしました。気づくとリニューアルしてから一年以上経過していました。このタイミングで今回筆を取ったのは元同僚であり、現在Genesia Venturesに勤めている一戸さんからこのようにメッセをもらったことがきっかけでした。

スクリーンショット 2020-10-04 15.25.58

去年ミッションを設定してから新しいメンバーを多く迎えることができたとともに、これらのミッション・バリューがどのようなプロセスで設定されたかは文章にしていなかったと気づきました。魚拓としてもまだ記憶がしっかりと残っているこのタイミングでしっかりと文章に残したいと思います。

話の構成としては主にミッション・バリューをリニューアルしたきっかけ、どのように再制定したのか、制定したあとの運用をどうしたか、その振り返りを記していきたいと思います。

2.Graciaのミッション・バリューの来歴


Graciaのこれまでのミッション・バリューのサマリーです。

スクリーンショット 2020-10-04 13.34.55


初代ミッション・バリュー

初代ミッション

スクリーンショット 2020-10-04 13.21.57

初代バリュー

スクリーンショット 2020-10-04 13.21.43


リニューアル後のミッション・バリュー

リニューアル後のミッション

スクリーンショット 2020-10-04 13.27.04

リニューアル後のバリュー

スクリーンショット 2020-10-04 13.27.17

3.なぜアップデートしようと思ったか


最初に、まずそもそもどうしてミッション・バリューをリニューアルしたのかと言うところから説明していきます。初代ミッションとクレドは創業2年目の時に経営陣で話し合って決めました。僕自身満足していましたし、すごくいい言葉だと思うのですが、ちょうど3期目の去年くらいから以下のような声が社内で上がってきました。

会社が何を目指しているのかがわからない
「いいクレドだけれど実際の業務をする上でどう関わるかわからない
「ミッションもエモいしいいんだけどふわっとしていて具体的に何を実現するのかわかりづらい

創業初期の頃は経営陣との会話の機会が必然的に発生していたからみんなの共通理解がブレません。しかし、メンバーが増えるにつれて会社としてどこへ向かっているのかが分かりづらくなる。その意味でそろそろ会社としての芯を改めて据えるいいタイミングだなと思いました。
創業したばかりの頃とで事業の解像度も上がって会社としての方向性もかなり固まってきた、会社のカルチャーもより強く見えてきた、ということもあり、2019/09に再制定をする運びになりました。

4.アップデートするにあたり考えたこと

そもそもミッションとバリューってなんのために必要なんだっけ?いいミッションとバリューってなんだ?というところから考え直しました。僕たちの理解としては

・ビジョン・・・こういう社会を実現したい!という理想像
・ミッション・・・どうしてこのビジョンを達成する必要があるのか、会社の存在意義
・バリュー・・・ビジョン、ミッションを達成するための会社独自の価値観

今回はあえてビジョンを切り分けて制定せず、ミッションの中に反映することに決めました。理由としては何個もありすぎても覚えれないからです。

【ミッション作成編】

いいミッションとはどういうものか、を最初に経営陣で考えました。
・この会社がどういう社会を作っていきたいのかがわかる
・そういう社会を作っていくことにはどのような価値があるのかがわかる

上記二つの要素を満たしているものがいいミッションだと定義しました。

Graciaでは、ギフトはあくまで"手段"であり、ギフトを通じて人のつながりがより豊かになっていくことを重視していました。具体的には、これまでは誕生日プレゼントを贈らないような人にも贈れるようになったことで仲が深まったり、とってもいいプレゼントに巡り会えたことによって相手に一層喜んでもらえたりすることこそが、人の幸せに貢献する、という考え方を大事にしてきました。ギフトの機会と質がよりよくなることによって、結果として社会はより豊かに、そしてより社会が前進することに貢献できるという想いが根底にあります。

これらの思いをよりわかりやすく反映すべく、特に前回からのリニューアルとして以下二つを特に意識しました。

・Graciaを通じて実現したいことを明記する
・どういう手段で実現していくかを明記する

Graciaの存在意義としての”大切なひとときをより特別にする”というざっくりとした方針は変更せずに
・“大切なひとときをより特別にすること”によってどういう社会が実現されるのか
・どうやって”特別なひとときをより特別にすること”を実現するのか

という点をより具体化する、という作業に落とし込みました。

【第一段階】

経営陣3人で五反田のカフェにこもり、目的整理

方向性を再確認し、入れ込みたいキーワードをブレスト

文章に落とし込み、仮fix

ブレストの中では以下のようなキーワードが出てきました。

・テクノロジー
・人との繋がり
・関係性
・潤滑油
・幸せ
・特別な瞬間
・ギフト
・仕組み
・気持ち
・ギフトのプラットフォーム
・みんなの幸せをテクノロジーでサポートする
・ギフトの質と回数をテクノロジーで向上させる
・ギフト交流を促進させる

これらのキーワードを取捨選択して本当に大事な要素だけを残して骨組みを作りました。

仮ミッション
本文:大切なひとときを彩り、人のつながりを豊かにする
説明文:
ギフトは、出会い・祝福・別れなどの大切なひとときを彩り、人と人とのつながりを豊かにします。
かけがえのない人と心を通わせ、特別なひとときを過ごすことこそが、人の「しあわせ」を形づくると信じています。
私たちはギフトの質と回数を向上させるために、IT技術・物流テクノロジー・データサイエンスを駆使し、日本を代表するギフトプラットフォームをつくります。

※太文字部分は第二段階を経て最終版では修正されることになります

【第二段階】

第一段階でできた骨組みをベースに以下のワークショップを実施しました。

正社員メンバーの予定を一日あけてもらい、貸し会議室を1日借りる

仮fixミッションを発表し、それぞれ思ったこと、感想、改善点を上げてもらう

↓
チームごとに仮ミッションの中で修正したほうがいい点を上げてもらう

後日再度経営陣で集まり最終版を作成

当日は先述の骨組みのうちの太文字部分が問題点として上がりました。

・かけがえのない人と過ごす時間だけに限定する必要はないのではないか
・出会い・祝福・別れだけではなく、人への感謝の気持ちを伝えることがギフトには重要
・IT技術と物流技術が具体的に何なのかよくわからない
上記の問題点を加味して最終版は以下の通りになりました。

スクリーンショット 2020-10-04 13.27.04

【バリュー編】

いいバリューとは?
こちらもまずはいいバリューとは何か、というところから考えました。

社内外誰が見てもわかりやすい
・ミッションを遂行するために自分たちならではの必要な要素が含まれている
・日常の業務、月次、四半期、年次、中長期、どの尺度においても活用することができる

バリューに関しては経営陣で事前に決めず、正社員メンバーを集めた場で株主であり起業家の大湯さんにモデレータを務めていただきました。

画像7

【ワークショップ】
個人ワークでポストイットに「自分が思う、ミッション達成する上で必要な要素」を書き出す作業をする

4,5人でグループになり、本当に大事な三つの要素に各班絞る

3つの班がそれぞれの要素を発表しグループ分け

最終的に三班が改めて三つバリューを作り発表

経営陣が持ち帰り最終版を作成

という流れでバリューを策定しました。ワークショップの中では多くの意見が出ました。

画像7

そのまま書き起こすと
a要素(のちのBe Heartfulの礎)

・心の豊かさ余裕
・相手を尊重する
・対等、否定しない、受け入れる
・思いやり
・マウンティングしない
・多様性、バックグラウンドの尊重
・各ステークホルダーが幸せであるべき

ギフトサービスを運営しているというバックグラウンドから、人をより幸せにする上で自分たちのチーム自身がより多様性を受け入れ、また心の余裕があることは大事だという意見が多かったように思います。心の在り方、スタンスとして反映し、Be Heartful(略称: BH)というバリューに落とし込みました。

b要素(のちのThink ForwardとChallenge Professionallyにそれぞれ内包)

・結果、コミット
・圧倒的な行動力
・やりきり力、継続力
・マネて学ぶ力

スタートアップとして結果を出すための要素となりました。独立して一つのバリューにはなりませんでしたが、それぞれ別のバリューの中に内包しました。

c要素(のちのThink Forwardの礎)

・ロジカルな判断
・定量的かつ定性的
・ロジカルがエモを包含する
・ロジカル前提にエモを
・スパイスとしてのエモ

ロジカルさ、という点とエモーショナルの融合的な意見が多く出ました。これはギフトサービスを運営していくにあたり情緒を取り入れることが重要だという点から出てきました。最終的なアウトプットとしてはエモさはBe Heartfulに任せ、Think Forward(略称: TF)という形にしました。

d要素(のちのChallenge Professionallyの礎)

・ギフトサービスだからこそのプロ意識
・目的意識を持つ
・No.1
・プロ意識、責任感

ギフトサービスならではという点で"プロ意識"というワードが出ました。これは、僕たちがサービスを提供していく上で、「誰かの大切な瞬間をお手伝いする」という大事な使命を負っています。例えば、プロポーズのギフトだったり、大切な記念日のギフトだったりのタイミングで、もし違う人のメッセージカードが混ざってしまったら、もし違う商品をお届けしてしまったら、お客様の特別な瞬間を台無しにしてしまいます。だからこそ、しっかりとプロ意識を持ってサービス提供をする義務があると感じています。その一方でスタートアップとして「日本を代表するギフトプラットフォーム」にならないといけないため、常にチャレンジをする姿勢が大事だと思っています。これらの想いを反映して、Challenge Professionally(略称: CP)に設定しました。

スクリーンショット 2020-10-04 13.27.17

Be Heartful: 心のあり方
Think Forward: 考え方
Challenge Professionally: 行動の仕方
と言う風にして会社が大事にする在り方を定めました。また、バリューを決める際にも、株主の皆様から学ばされたことがあります。
それは、「会社の中だけを見ずに、社会に対しての在り方をバリューで示していこう。」ということでした。
会社が小さいフェーズでは、どうしても会社の中だけを見て小さく縮こまってしまいますが、会社としてお客様や社会に対してどのような価値観で向き合っていくべきか、という大きな視点を与えていただきました。
これは、長続きする、良いバリューを作る上で、とても大事なことなのではないかと感じています。

5.ミッション・バリューの共有と浸透

これまで書いたようにミッション・バリューを制定しましたが、作って終わり!というわけでは形骸化しかねません。むしろそこからどのようにしてミッション・バリューを育てていくかこそが大事だと考えました。社内に浸透して育てるために取り組んできたことをざっと紹介します。
・全社共有のための合宿を開催

画像11

昨年9月に新ミッション・バリューを設定後浸透を促すための合宿を開催。バリューに関するワークショップなどを正社員+フルタイムバイトメンバーと実施。

・四半期人事評価項目への導入

スクリーンショット 2020-10-04 16.04.49

行動評価とバリュー評価と成果評価の三つを元にGraciaでは人事評価をしています。そのうちの一つとしてバリュー評価のなかでバリューに即した行動をできているか、という点を四半期ごとに振り返っています。

・四半期の決起会におけるバリューごとの表彰

スクリーンショット 2020-10-04 16.08.02

四半期に一度、Graciaでは決起会を実施し、前Qの成果及びに次Qの目標・戦略の共有会を実施するとともに、アワードを実施しています。バリューごとに表彰を行っています。

・日報での振り返り

スクリーンショット 2020-10-04 16.16.31

Graciaでは日報をSlackのワークフローに従って提出しいて、その中でバリューに即した行動ができているか?という項目を作っています。画像のようにBH、TF、CPといった風に略称でそれぞれバリューに即した行動ができているかを記載するようにしています。

・Slackのスタンプを作って日常使いしてもらう

スクリーンショット 2020-10-05 22.07.28

Slackのカスタムスタンプでvalueのスタンプを作り、日常的に使ってもらうようにしました。Gracia独自の取り組みとして

スクリーンショット 2020-10-05 22.07.35

Not Be Heartful=NBHと言うスタンプもあり、心優しくない発言・行動があった場合には指摘するために活用されています😢

取り組みの成果

バリュー・ミッションを浸透するためのGraciaでの取り組みを紹介しました。上記紹介したのは一例で、本質的には日常会話などのレベルでしっかりとみんなに活用してもらうことが一番大事かと思います。

定量的な結果として、社内のSlackで2020/10/06時点で調べたところ

スクリーンショット 2020-10-05 22.13.57

BHと言う単語で検索すると4,500件弱のヒット。

スクリーンショット 2020-10-05 22.14.10

TFと言う単語だと5,150件ほどのヒット。

スクリーンショット 2020-10-05 22.14.24

CPが一番多く7,000件弱がこれまで使われていることになりました。

合計でおよそ16,000回使われたとすると、営業日が大体200日なのでslackの会話だけで1日平均80回バリューが発信されてることになるのかなと思います。(会話にスタンプが押された回数は計算することができなかったので、スタンプ合わせるとさらに使われてるんじゃないかな)
また定性的にも、去年に比べ社内でのミッションとバリューの浸透はかなり進んだと実感しています。僕たちもまだまだ道半ばで、これからもより一層浸透することができるような取り組みを引き続き進めていく予定です。


6.まとめ

長々とGraciaにおけるミッション・バリューの制定過程の議論とそのあとの施策の紹介をしてきました。先ほども触れましたが、今回のミッション・バリューが完成の形ではなく、ここから育てていくことこそが大事だと思っています。今はまだ予定はありませんが、将来改訂することもあると思います。これから一緒にこれらのミッション・バリューを育てていく方も絶賛募集しておりますので少しでも興味を持たれた方は是非下記募集チェックしてみてください👀



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
Gracia代表取締役 / No.1ギフトプラットフォームを目指して「TANP」を作ってます / 96世代 / 東大経済19卒 / おいしいおさかなたべたい🐟 / 得意領域はwebマーケ、データ分析