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生産管理システムを勉強してみた#4

新しいキャリアに挑戦予定

すぐに戦力になれるように生産管理システムについて勉強を開始

第4章も早速開始してみます。第3章は↓から

参考図書

 第4章 精度の高い最新の需要情報を生産計画で使うためのポイント

第4章まとめ

08_まとめ

第4章もだいぶ濃い内容になりました。書いた本人は良いけど、後から見る人にはしんどいかもしれないですね。ここはライティング技術向上を意識しないといけないです。noteは備忘+発信という視座で文章を残せるのが良いですね。

第3章から要件定義に入ったときの留意点をまとめてくれています。

4章~11章(最終)までは各サブシステム単位で何を具体的に考える必要があるかが記載されています。最後まで書き終えたら3章を見返して各章にリンクを貼っていかないといけないと心に留めておきます。

継続は力なり。次は第5章頑張ります。

<4-1 要点> 見込生産では、需要予測がカギ

01_予想

・生産計画を立てる基本情報
 ①見込生産:需要予測情報
 ②受注生産:顧客からの受注情報
・需要予測に基づいて販売計画と在庫計画を作り、生産計画に落とし込む
・需要予測の手法
①移動平均法(Moving Average)
 過去の売上の移動平均から売上を予測する
②指数平滑法(Exponential Smoothing)
 過去の予測値と実績値から予測する
 (今期の需要)=w×(前期の実績)+(1-w)×(前期の予測)
 で試算され、wは重み係数で
 +需要不安定→wを1に近づける
 +需要安定→wを0に近づける
・需要変動の種類
①季節変動:過去のデータから予測しやすい
②突発変動:特売セールなど、過去のデータからは予測しにくい
③ブーム変動:過去のデータが全く参考にならない
・営業からの情報が最も需要なデータとなる

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P72~74参照

<4-1 所感>

この節はごく一般的な内容でした。このあたりは作り手側(ベンダー)もユーザー側も合意しやすい内容ですね。

<4-2 要点> 受注生産では受注情報がカギ(開発者が見落としがちな受注の形態)

02_予想

受注の4つの形態
①受注と納期のタイミング(最も重要)
受注生産と言えど前半工程は見込、後半工程から出荷まで受注生産。と言うパターンは多い。この場合前工程は見込生産であるシステムを考える必要がある。
②発注先の種類(どこからの受注か)
同じ製品を複数の顧客と取引している場合、顧客ごとの発注内容の違いに注意が必要。
例)顧客からの受注は部品使用時が納期、一方で商社・販売店からの受注は流通在庫の確保であり納期に余裕があることも多い
③情報伝達ルート(どんなルートで入った受注か)
初回は営業担当の訪問で受注獲得、リピートは電話だけでなくメールや顧客のEDI(電子取引)経由の受注と言うケースが多い。
EDI経由の場合は、受注データの変更や飛込注文をタイムリーに生産計画に反映する必要がある
④受注内容(どんな内容の受注か)
「最終製品か部品か」「消費財か生産財か」「新規かリピートか」によって生産計画の立案が異なる。

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P75 ~77参照

<4-2 所感>

第1章の所感で、導入検討のユーザー目線とベンダー目線の内容が混在して読みづらい事がある。と記載しました。
今回もそれに近く。どちら目線の話か意識して見ましたが、結論は「両方目線」でした。
ユーザー側もちゃんと理解して要件定義で要求を出し切らないといけないし、ベンダー側もそれを受け止めてプロアクティブに提案しないといけない。と言う事ですね。
当たり前の事にいまさら気付きましたが、丸投げシステムは絶対ダメですね。

<4-3 要点> 受注管理システムの考え方

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・完全受注生産では、受注ごとに設計仕様が決まり、出荷まで結びつけるために、受注単位で部品・製品を管理する製番管理で生産管理を行っている
受注管理に必要な機能
 ①受注入力
 ②製品在庫の照合
 ③納期と価格の見積り
 ④製品計画の手配
 ⑤出荷指示
・受注管理の注意点は「受注残(ストックデータ)」と「受注高(フローデータ)」ができること
受注管理と出荷管理は関係が深いので、販売管理システムとして一体化されるケースが多い
・注文変更、飛込み注文、キャンセル、納期遅延などの変更に耐えるために受注データの修正・追加・削除が簡単に行えることが重要

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P78~80参照

<4-3 所感>

4-1、4-2では受注予測の考え方を見込み・受注生産で分けて教えてくれました。4-3は実際に営業から入力された受注データと製造サイドとのつなぎについて説明されています。

受注されて受注残データ→お客様の納期に合わせて生産計画に落とし込まれて→部品発注→製造・生産→品質チェック→出荷。という流れがオーソドックスですかね。完全受注生産はユーザーが選ぶことができる範囲が広くフレキシブルなため仕様変更がざらにあると思います。

そうした時必要なことは「メーカーとユーザーの情報共有」でしょうね。

受注されてから出荷されるまでの工程をユーザーにも公開して、期間に応じて変更できる仕様が絞り込まれるような情報提供ができれば誰も文句言わないと思います。ただ実現は相当難しいですが10年後には当たり前になっているかもしれませんね。そのためにもメーカー側のIT化、関連会社のIT化、ユーザーのITリテラシー向上がバランスしないといけないです。

<4-4 要点>EDI受発注システムとの連携

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EDIとはElectric Data Interchange:電子取引のことであり、ネットワークを介して電子的に商品の調達、物流、決済など商取引系データを交換すること
交換するデータは設計情報、受発注情報、納品情報、検収情報、請求情報、支払情報など
・主な機能は、業務メッセージの参照・作成・送受信、発注書や納品書の帳簿出力など
EDIの効果として
 ①データの正確性が確保
 ②取引のスピードアップ
 ③サプライチェーン内企業の取引システムが統合しやすくなる
EDI受発注システムの留意点
 ①データのタイムリーな取込
 ②自社受発注システムの連携(データの重複・漏れのチェック機能含む)

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P81~83参照

<4-4 所感>

EDI連携は簡単そうに見えて、拘ればかなり凝ったシステムにもなります。
単にバックオフィス部隊と関連企業のやり取りであれば、PDFのメールやり取りでも無理ではないですし、最近はSaaSで請求書をやり取りできる安価なサービスも多いです。
ただ、部品点数の多い企業の購買部が積極的に関与する場合は、生産計画・発注指示・製造指示にも連携する必要が出てくるので「連携」と一言で言ってもどこまでやりたいのか。は明確にする必要があります。

<4-5 要点>出荷管理システムの機能

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出荷業務は最終工程を受け持つ重要なセクションであるが、担当部署は業務課、物流課、出荷課、生産管理課、品質保証課など企業によってバラバラ
・出荷業務の大まかな流れ
 「出荷指示書発行」→「ピッキング」→「荷造り・梱包」→「配送先別仕分け」→「出荷書類作成」→「積込み」→「出荷記録」
・ピッキングリスト=出荷品目の棚指定明細を基に、担当者は指示された品目を数量通り準備
・一般に顧客の納入指定時間や運送業者の配便時刻は決められた業務となるため出荷業務はシステムが整備されていることが多い

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P84~86参照

<4-5 所感>

出荷は売上に直結しますし、顧客への請求書発行とリンクすることも、システムが整備されている理由かもしれないですね。

出荷:業務が定常的 かつ 売上金額に直結
製造:業務が非定常 かつ 売掛にも買掛にも遠い

この現実が生産管理システムがうまく普及しない背景かな?と感じた。

<4-6 要点>顧客へ納品する仕組み

06_検収

納入の仕組み(参考:2-2 企業ごとに異なる「ものづくり」の考え方)
①カンバン納入
トヨタ生産方式(TPS)はモノの移動はJust in Time(JIT)を基本とし、JITの連絡ツールとしてカンバンを用いる。
製品の納入時に次回納入に必要量のカンバンを持ち帰らせる方法。
常時必要量だけに生産量を抑えることができる。
②ミルクラン方式
日本の取引慣行では納入業者の負担と責任で納入させることが一般的
納入業者側の配送費用負担を工場渡し価格に転嫁することで配送経費の透明性が高まる
近辺に複数の仕入れ先メーカが修正している場合は物流コスト削減や環境負荷軽減効果が高く採用する企業が増えつつある
・製造業の売上計上基準は主に「①出荷」「②引渡し」「③検収」の3種類

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P87~89参照

<4-6> 所感

2-2の所感でPush(カンバン)方式が分からないので詳細が分かれば強調するとしていましたが、ここでも出てきました。

要するは納品時に次の発注がある。つまり確定した発注に対して部材発注ができる。ということみたいですね。

トヨタのように多くのサプライヤーが連携する際に、各サプライヤーに確定した売上が立つようにしてあげないとサプライヤーとの関係も悪くなる。という人情味も感じる方式です。(実際に関係している方はそんなことないよ。って思う人いるかもしれませんが・・・)

<4-7 要点>検収・請求・売掛管理

07_売掛

・販売管理システムにおける最終プロセスが「検収・請求・売掛」業務
・出荷基準・引渡基準で売上計上している場合、納品したのに入金がないと売掛金となる。(検収の場合は検収条件を満たすというステップあり)
・伝票の間違いで修正が生じると、赤伝処理を行う
返品の場合は伝票訂正と赤伝処理だけでは不都合な場合がある
 赤伝処理された製品は販売可能な正常在庫となるが、返品の場合は製品に何らかの欠陥があり再販できないことが多い
・返品時は返品理由と評価損額を記録する必要がある
これにより製品不良の実績集計ができ、再発防止につながる

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P90~92参照

<4-7 所感>

返品処理こそベンダーも顧客側も見落としてしまいそうです。

赤伝処理、返品処理によって戻ってきた品の再販性が異なる。この視点は結構重要です。

生産管理システムの導入にフォーカスし過ぎて最後のアウトプットまで終われば完了。と思ってしまう可能性大です。導入側も提案側も最後まで気を抜かない要件定義が必要です。


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