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海外で日本の本を読む方法

はじめに

海外駐在や海外移住しても、日本語の本を読みたくなることありませんか?

リアルな本を好む人にとって、海外での読書生活はなかなか不自由が伴うもの。

ところが、海外駐在すると、日本よりもゆったりした時間の過ごし方になることが多く、読書でもするかという気持ちがムクムクと湧き上がってくる本好きの方もいらっしゃるでしょう。本好きにとって読書は、知識や教養を深める機会だけでなく、楽しみを得る手段でもあり、心の安定剤でもあります。

また、赴任地の紀行文を読んで実際に訪れてみる、洋書にチャレンジして語学力を高める、いろいろな挑戦ができます。これは、海外駐在、海外生活ならではの醍醐味。

そんなこんなで、本が自由に手に入らないけど本を読みたい。この背反した気持ちを解決したいですよね。

今回は、今までの3か国10年の海外駐在員生活の経験をもとに、海外にいながら読書を楽しみたい!という人のための情報をできるだけまとめてみました。


海外で日本の本を見つける

以下、いくつかの方法を説明します。

 ① 通販で日本から取り寄せ

紀伊國屋等の書店の通販サイトの活用や、会社の福利厚生で本の取り寄せがあります。これらももちろん選択肢ですが、①新刊に限られる、②送料が結構かかる などの点がデメリットです。

 ② 日系書店

日本人が多い都市には日系のリアル書店があります。

ロンドン:JPブックス   今はオンラインショップのみ
パリ:パリジュンク堂  デュッセル、ベルリンにもある様子。
紀伊国屋、ブックオフはリンクをご参照ください。結構ありますよ。

メリット:種類が豊富、本を選ぶ楽しみが多少なりとも楽しめる
デメリット:高い、特に専門書の選択肢が限られる

 ③ 図書館

こちらも、日本人が多い都市(概ね在留邦人1万人レベル)の日本人会なら、多くが図書室を有しており、会員に貸出しています。
マニラ、クアラルンプール、ジャカルタ、シンガポール、パリ、デュッセルドルフ、北京等。駐在地が分かっていればググって調べることもできます。

メリット:種類が豊富、本を選ぶ楽しみがある
     雑誌も比較的豊富なことが多い
デメリット:会員にならないと活用できない
      新しい本は入荷を待たないといけない

 ④ 飲食店(漫喫)

単身駐在員が多い所は、日本食レストランにマンガを大量においているところがあります。ジャカルタのように、いわゆる漫喫がある都市もあります。

メリット:便利な場所にあることが多い
デメリット:マンガに偏っていることが多い

 ⑤ 日本人が多く住むアパート

ロビーの本棚に帰国者が寄贈した本があったりします。日本人が多く住む場所の隠れたメリットですね。下見の際、ロビーやプレイルームでのチェックポイントに入れてみるのも良いかもしれません。

メリット:身近
デメリット:冊数が限られていることが多い。入れ替わりが無い

 ⑥ 古本の購入

一口に古本購入といっても、いくつかの方法があります。

和書専門の古本屋は難しいかもしれません。クアラルンプールの「和本会」では、購入代金が寄付に回されるしくみで中古本を販売しています。ただ、不定期開催。

同じくクアラルンプールでは、日本人会で廃棄本を格安で販売しています。無料から。選択肢が極めて限られていることがネック。

海外生活で、より一般的な古書入手方法は、駐在者向けの掲示板での個人売買です。

売る場合は自分で情報をアップしないといけないことや受け渡しまでのやり取りが発生する手間があること、買う場合も自分の好きな本に出会う可能性が比較的少ないことがデメリット。また、どうしても、宮部みゆきや東野圭吾、伊坂幸太郎等、人気作品に偏りがち。

この他に、日本人サークルのバザーでも中古本が出ることがありますので、そういった情報をマメにチェックすることも一つの方法です。

内容をグッとまとめると、

メリット:海外で日本の本を買うにしては、廉価で入手できる
デメリット:売買に手間がかかる。選択肢は限られる


海外で本を手に入れる方法は意外とたくさんある

いかがでしたか? 海外で本を手に入れる方法。

どの方法にしても、選択肢がそれほど広がらないのがデメリットですね。当たり前と言えば当たり前ですが…。

ここまで紹介した海外で日本の本を入手する方法、さくっと表にまとめるとこんな感じです。

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海外に本を持って行く方法

こんなのじゃない、たくさんの本が必要だ!というレベルの方は、自分で見繕って送るしかありません。しかも安く大量に、が大切ですよね。

 ① 基本は赴任時に送る

引っ越し代金は会社負担が殆どだと思います。この制度をフル活用しましょう。

赴任が決まったら、とにかく本を集める。Amazonでリストを作っている方も多いと思いますが、引っ越しまでに買い集めましょう。

お子さんがいる場合は、子供の発達に合わせて、どういった本がいるか想像しながら数年先まで対応できるようにしておくのがベターです。ちなみに、マレーシアに赴任する時、自分は最初に500冊ほど送りました。

 ② 追加で必要になった場合

一時帰国に合わせて購入する

購入はネットを駆使しましょう。ブックオフを使うのがお勧めです。理由は、1000円以上になると送料無料になるからです。

アマゾンだと、10円の中古本も送料を入れると350円位になってしまいますので、大量に本を買う人にはブックオフの方がお得。

自分は次の3ステップで買い方を選んでます。

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感覚的には、ブックオフで、欲しい中古本の6~7割が見つかる感じですね。

通販の良い所は、海外からも購入できることと、ホテルにも送ることができること。一時帰国の仮住まいがホテルでも、事前に一言言っておけばチェックイン前でも荷物を送ることができます。忙しい一時帰国中を効率的に使うためにも、本は事前に送る方法が効率的です。


一時帰国の時に日本から本を海外に持って帰る方法

冊数が少なければ、スーツケースに入れれば良いですが、駐在期間中の貴重な一時帰国時の手荷物は食品など本以外に日本から持って帰るものが一杯ありますよね。なので、本の冊数が多い人は他の食品等との重量カニバリが悩みどころ。

こういう時は、いっそ船便にしてはどうでしょうか。

送料も意外と高くありません。詳しくはJPのウェブサイトで確認することができますが、ざっくりいうと・・・

10KGの段ボール1箱の場合、

・ 大阪→マレーシア = 約5,000円。
  2~3ケ月かかるとありますが、実感は1.5ヶ月程度です。

・ 大阪→オランダ = 6,750円。

20冊入っていたとして、一冊当たり送料250円~。海外で自分が本当に読みたい本が得られるなら、悪くないレベルではないでしょうか?

一時帰国を利用して本を持って帰るノウハウ、ギュっと濃縮して図にするとこんな感じです。ブックオフ+中古+船便なら、かなりお得。たくさん本を読む人にはこの違い大きいですよね!

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”海外ならでは”の本がある生活を楽しもう

 ① 洋書を買う

語学力向上や日本では高い洋書を購入したい、という目的で洋書にチャレンジするのも良いかもしれません。

再販制度がない海外なら本のセールもあります。東南アジアならBig Bad Wolfという世界最大級の格安即売会がおすすめです。こちらが2019年のクアラルンプール会場の実際の様子です。

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巨大なイベントホールを埋め尽くす本、本、本。100万冊あるとも言われています。殆どが定価の70%、80%オフの格安。

超最新ヒット作はありませんが、部屋のディスプレイ用の建築写真集や趣味の本、日本人作家の定番本、ヤングアダルト向けの小説、幼児向け書籍など多種多様のジャンルがあるので、捜しがいがあります。東南アジアの各都市をキャラバンしています。不定期開催ですが、一年に一度くらいの頻度で回ってきます。期間中は24時間営業。

ちなみに、以前は段ボール箱を100リンギ(約2500円)で購入して詰め放題、という素晴らしい企画がありました。30冊くらい入ったので、一冊100円以下。超格安ですよね。今はやっていないのが残念です。

 ② 本屋や図書館巡りを楽しむ

洋書を読まなくても、本好きの方は、本屋や図書館の雰囲気が心地よい方も多いのではないでしょうか? そういった方は、海外現地ならではの本屋、図書館巡りを楽しむ方法もあります。


こちらの記事で、過去自分が訪問した各国の素敵な本屋さん、図書館を紹介していますので、参考になさってください。


さあ、いかがでしたでしょうか?本好きな方、ぜひ海外駐在中・海外移住中も本のある生活楽しんでください!

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