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【新型コロナウイルス】コロナ感染した遺体の葬儀手順まとめ
こんにちは やすです。
最近新型コロナウイルスが猛威を奮っていますね。実際私の葬儀会館にも問い合わせが増えてきた印象です。※実際に対応した実績もあります。
今回は皆様に大切な遺体とコロナウイルスの正しい認識を持っていただき、万が一の時の不安解消になればと思い記事にさせていただきました。
この記事は2020年12月6日に作成したものです。今後の社会情勢により変化していくことが考えられます。その旨をご理解いただき続きをお読み下さい。
※厚生労働省のコロナウイルスのガイドラインです
遺体からの感染リスクについて
コロナウイルスの感染経路には「飛沫感染」と「接触感染」があります。
遺体は咳やくしゃみをしないことから、適切な処置を行えば飛沫感染のリスクはほとんどないと考えられています。よって遺体からの感染は基本的に接触感染のみとなります。
飛沫感染⇒唾や咳やくしゃみと一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを吸い込み感染すること。
接触感染⇒感染者より排出されたものを触ることによって感染すること。直接触れることでも、物を介して間接的に触れることでも発生する
※死後硬直の後は肺の拡張や収縮は起きないため、遺体を動かしても飛沫の発生はないとされています。しかし動かした際に体液の漏出は考えられるため細心の注意が必要となります。
納棺について
①遺体への感染管理
厚生労働省のガイドラインでは接触感染を防ぐために「非透過性の納体袋へ納めることが推奨」されています。※非透過性納体袋は液体が浸透しない密閉された袋です。納体袋の色は透明でも問題ないです。
この納体袋に収めることにより感染のリスクは極めて低くなるとされています。しかし納めた後も基本的に遺体に触れることは推奨されていないです。
もし納体袋の準備が出来ない場合は詰め物や紙おむつの使用により漏出を防止します。
②お棺(納棺)
通常の葬儀では遺体を病院から搬送し、自宅(または会館)で棺に収めます。
しかし感染者は遺体搬送前に棺に収めることがほとんどです。これは感染拡大を防ぐことと、非透過性納体袋の破損リスクを回避するためです。
そして納棺後は、体液の漏出・飛散を防止するために止水テープで目張りし棺を消毒します。止水テープで目張りした後は棺を開けることが出来なくなるため、遺族によって一切の施しが出来なくなります。
火葬について
コロナウイルス感染者は24時間以内の火葬をすることが可能です。文字通り24時間以内の火葬が「可能」なだけで「義務」ではありません。これは遺族の心中を察しての行政の判断でしょう。
しかし実際はそんなに甘くありません。私の勤めている葬儀社は会館の受入れを行っておりません。もし受け入れをするとしても、上長・管理者の承認が必要となります。
よって基本は「病院・施設⇒火葬場まで搬送のお手伝いのみです」※直葬
また私の地域は納棺も医療従事者にお願いする形式です。
実際はこのような流れです・・
【火葬までの流れ】
①死亡確認
②医療従事者により非透過性納体袋に収める
③行政と火葬時間の調整・決定
④火葬時間に合わせ病院(施設)へ棺の搬入・医療従事者により納棺
⑤引き渡し⇒火葬場へ ※上記の流れを24時間以内に行います。
お分かりいただけたかと思いますが、遺族は故人に寄り添う時間はありません。すごく寂しいお別れになることが考えられます。
仮に受入れ可能な葬儀社があり通夜・葬儀を行ったとしても恐らく遺族様も参列者も細心の注意を払いお別れに臨む事となるでしょう。棺の蓋を開けることも原則出来ないので、献花や思い出品を入れることは叶いません。(もし希望されるのであれば、防護服等で感染対策が必要になろうかと思います)
市区町村により火葬場でのお別れや収骨にも制限があります。詳しくは各自治体にご確認下さい。
その他Q&A
①土葬は出来ますか?
⇒原則火葬のみです。都道府県知事の許可で土葬も可能です。
②遺品の取り扱いはどうしたらいいですか?
⇒プラスチック・ステンレス製のものはコロナウイルスの残存時間が約72時間とされています。それ以降は問題ないとされていますが必要に応じて清拭・殺菌を行う必要があります。
③遺族ですがPCR検査で陰性でした。対策することはありますか?
⇒濃厚接触者でも陰性反応だった場合は、接触物に対して特別な対応は不要です。
遺族としてどうするべきか
ここからは私の個人的な意見です。
行政は葬儀可能との見解ですが、恐らく感染者の遺体葬の受入れにはもうしばらく時間がかかると思います。葬儀会館で感染が拡大してしまうと、私達葬儀社も「安心して利用いただける会館」と言い切ることが出来なくなるからです。
もし葬儀を考えられるなら、先に火葬してから葬儀を行う「骨葬」というカタチを取るべきかと考えます。火葬するとウイルスは失活し感染リスクがなくなるからです。
地域によっては遺体葬が主流のところもあるでしょう。※私の地域もそうです。しかし故人の尊厳を守る葬儀を執り行うには現状この方法しかありません。
馴染みがない地域には不自然に思うことがあろうかと思います。
しかしどの葬儀社も遺族様の「送り出したい気持ち」をカタチに出来ます。十分に相談し思いを伝えていただければ、コロナ時代に沿った納得のいく葬儀を必ず創れます。
「遺族として大切な故人とのお別れ場を準備してあげることが、故人にとっての最大のご供養になるのではないでしょうか」
・・ずっと変わらない感謝を伝える儀式。私はそう信じています。
最後に
いかがだったでしょうか。
私たち葬儀業界も大変な時期です。
そんな中でも情報をシェアしていき、皆様が正しい認識を持つことで負担が軽減できると思い記事にしました。このコロナもきっと乗り越えられると思います!
この記事を読んでいただき、少しでも理解が深まっていただけたなら幸いです。
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もっと詳しいことを知りたい方は、Twitterにて私宛にDMをいただければお答え致します。
私は葬儀の仕事をしています。
— やす(yasu)@感謝の心の営業マン (@yasu_0918) June 16, 2020
最期に遺族が故人に必ずかけられる言葉があります。
それは・・・
「ありがとう」という感謝の言葉。
何かを失った時、人は感謝の言葉を紡ぎます。
でも本当は生きてる時に伝えるべきだよね?
私は【コトバのチカラ】を信じます。
全ての出会えた皆様に、ありがとう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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