オールドレンズと訪ねるレトロ空間〜雑司が谷旧宣教師館〜
懐かしいものが、好きです。
例えば、雑木林のなかにたたずむ洋館。
例えば、アンティークに囲まれた小さなカフェ。
例えば、数十年数百年を経た歴史あるホテル。
そんなところを訪ねるのは、このうえない喜びです。
古いレンズと一緒なら、もう言うことはありません。
ということで、本日は「オールドレンズで撮るレトロ空間」と題して、雑司ヶ谷旧宣教師館を訪ねます。
お供のレンズはLeitz Summicron 35/2(2nd)とHektor 73/1.9。
よろしくお付き合いください。
——宣教師館。
どこかエキゾチックな響きですが、実は日本各地に点在しています。
弘前学院外人宣教師館など有名ですね。
「いかにも洋館!」といった立派な建物が多いのですが、ここ雑司ヶ谷旧宣教師館はちょっと違う。
こぢんまりしたたたずまいが魅力的なのですね。
例えるなら、「住みたくなるような洋館」。
有名な前田邸や岩崎邸のように豪華絢爛ではない。
洗練されているわけではない。
けれども、ゆったりした時間が流れている。
本と珈琲を手に一日を過ごしたくなる。
見るためではなく、住むためのレトロ空間といえます。
扉を開けるとすぐに階段。
踊り場をはさんで二階に繋がっています。
この時点で既に歴史を感じますが、それも当然。
建設は1907年、なんと114年前!
かつてはアメリカの宣教師、マッケーレブが自宅としていました。
マッケーレブの帰国後は長らくそのままとなっていましたが、1982年に豊島区が取得、1990年に公開となっていますね。
公開からも既に20年を経ており、豊島区を代表するレトロ空間といえます。
階段を登るとこのようになっています。
窓からの光が美しいですね。
なお、一階は広間になっているのですが、この日は絵本の読み聞かせを開催しており、撮影が出来ませんでした。
広間だけの一階とはうってかわって、二階は幾つかの部屋から成ります。
生活空間だったなごりでしょう。
例えばここは浴室への入り口。
ぎし、ぎしと軋む廊下の男も心地よいです。
窓からは桜が見えますね。
この日はちょうど満開でした。
とにかく、窓から落ちる光が美しい!
古い洋館は光が素敵なことが多いですが、その中でも屈指です。
おすすめは資料室。
雑司ヶ谷を彩った文化人たちを紹介している部屋です。
ここの光がとにかく美しい。窓からぼんやりと差し込むさまは見事のひとこと。
庭の木々や桜も控えめで素敵ですね。
全体的に、上品で心が落ちつく空間です。
いるだけで穏やかになれますよ。
建物を出ても、レトロ感あるスポットが多いです。
ゆっくりと散策したくなりますね。
雑司が谷旧宣教師館に限らず、オールドレンズと一緒にレトロ空間を訪ねるのは本当に楽しい。
次の休日に、あなたもどうですか?
では、本日はこのあたりで。
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